フェラーリはモナコGPでのシャルル・ルクレールの劇的な勝利からわずか2週間後、カナダGPでは予選からパフォーマンスで苦しんだ上に決勝では2台揃ってリタイア。まさに天国から地獄という状況を経験した。
しかしフェラーリでチーム代表を務めるフレデリック・バスールは、こうした状況はチーム同士パフォーマンス差が接近する現在のF1で起こり得ることだという。
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そして、モナコGPとカナダGPではパフォーマンスが乱高下していたように見えたが、バスール代表は、フェラーリがタイトルを勝ち取るために必要なのは「1周あたり0.1秒」の改善だと言う。
6月20日(木)にリリースされたJames Allen on F1 Podcastの最新エピソードに出演したバスール代表は、勢力図が接近する中でいかなるミスも大きな代償を伴うことになると語った。
「今の戦いは非常にタイトで、週末ごとに1位から8位になることもある」とバスール代表は言う。
「8位から1位になることもある。レッドブルはモナコで苦戦し、カナダで戻ってきた。週末ごとにそういった変化がある。アップデートごと、サーキットごと、あるいはタイヤコンパウンドや天候によってグリッドは変わる」
「つまり調子が良くない時は、良いポイントを獲得するため、こういう状況になることを受け入れなければならないということだ。タフな週末だったカナダでもそうだった」
「ポイントは取れなかったが、この勢いとアプローチを維持し、感情的になりすぎないようにしなければならない」
インタビューの中で、よりリスクを冒すことへの意欲を繰り返し口にしたバスール代表。彼はフェラーリに新しい姿勢を浸透させようとしているとして、個々の貢献の価値を全員に理解させようと取り組みを進めていると説明した。
「最も重要なことは、自分たち全員がパフォーマンスの差別化要因であるということを社内全員に納得させることだ」
「チームメンバーひとりひとりが業績に貢献しなければならない。チーフエンジニアだけでなく、全員がそうだ。少しでも早く、少しでも軽く、少しでも安く、もしくは少しでもコストを抑えて生産する……誰もがそうだ」
「このような前向きな姿勢で全員が同じ方向に突き進めば、上手く進むはずだ」
フェラーリがレッドブルとの差を縮めたとはいえ、2026年には再び大きなレギュレーション改定を控えており、勢力図が一変する可能性もある。しかしバスール代表は、この大きな挑戦をそれほど心配していない。
「我々が怖がる必要はない」とバスール代表は言う。
「現在のレギュレーションでは、パフォーマンスの収束のようなモノがあるのは事実だ。3~4年後には、3~4レースで5チームがポールポジションを争うという可能性もある」
「これはチャンピオンシップにとっても、競技者である我々にとっても素晴らしいことだ。1位になるか10位になるか分からないところへと進んでいく。1位なら良い。ただ誤解しないでほしいが、これは競技なのだ。素晴らしい感覚だ」
「これはレギュレーションの安定性と予算制限のおかげだ。確かに新しいレギュレーションが導入される際には、どこかのチームが技術的に大きなアドバンテージを築くというリスクは常に存在する。しかし、それはファンの視点から見たモノだ」
「エンジニアとしては、何かを生み出し、何かを開発する大きなチャンスだと思う。ゼロからスタートし、新しいプロジェクトを立ち上げるというのは、チームにとって良いことだと思う」
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