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他のEVと何が違う?未知のオフロードEV走行が楽しめるジープ「ラングラー プラグインハイブリッド」

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他のEVと何が違う?未知のオフロードEV走行が楽しめるジープ「ラングラー プラグインハイブリッド」

 ジープ「ラングラー」といえば、そのスタイリングからもわかるアメリカンクラシックのクロスカントリー4WD。かつては、V8、V6エンジン、最近では2ℓターボでの力まかせのドライビングが魅力だった。その「ラングラー」に、ついにハイブリッドモデルが加わった。しかも、自宅で充電もできるプラグ・イン・ハイブリッドを搭載したモデルだ。車名は「ラングラー・アンリミテッド・ルビコン4Xe」。

「ラングラー・アンリミテッド・ルビコン4Xe」はどんなクルマ?

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 パワーユニットは、直列4気筒2.0ℓのガソリンターボエンジンと、2基の電気モーター、リチウムイオン電池の総電力量は15.46kWhで、8速ATを組み合わせている。2基のモーターだが、1基はエンジンにマウントされ、エンジン始動や電池に電気を供給する役目を担当。もう1基は8速ATの前にあり、2つのクラッチで制御され、ドライバビリティと効率性の向上を担っている。

 モーターのみでの走行可能距離は、約42kmと公表されているが、試乗車を受け取った時は、充電量99%で、走行可能距離は48kmと表示されていた。EVの表示だが、とくに走行可能距離というのは、その前まで走行していた条件によって変わるので、これからの走りで変わってくるのだ。



 充電に関しては、走行中にでも電池に充電可能だ。8速ATのモードはP/R/N/D。Dモードでシフトレバーを左に動かすとマニュアルモードも選択できる。マニュアルシフトはシフトレバーで行なう。ハンドルにパドルレバーの備えはない。

 走行モードは、運転席(4Xeは左ハンドルだけ)の左下の3つの横長ボタンで操作する。HYBRID(ハイブリッド)モードはモーターでのEV走行が優先されるが、充電量が減少するとガソリンエンジンが始動し、モーター+ガソリンエンジンでの走行になる。

 ELECTRIC(エレクトリック)モードは、100%モーターによるEV走行を行う。充電量が減ってきたり、急加速をしようとアクセルペダルを強く踏むとエンジンはかかる。e-SAVEモード。走行中に電池へ充電をするためにエンジンをかけて走行する。EV走行が必要なところまでガソリンで走行する。

 この3モードを使い分けて走ると、EVのおもしろさが体験できるというわけだ。早速、試乗に出かけることにする。受け取った「ラングラー・アンリミテッド・ルビコン 4Xe」は、走行4720km。充電状態はすでに書いたように99%で、走行可能距離は48kmを表示していた。

これまでにないオフロードEV走行、他のEVとの違いは音?

 ELECTRICモードで走る。「ラングラー」はパートタイム4WDなので、街中ではサブミッションは「2H」を選択する。走り出しの重さ感はない。アクセル・オンで瞬時に2350kgの車体は動き出す。加速も決して鈍重ではない。試しに0→100km/hの加速を計測してみると、7秒台だった。ガソリン2.0ℓターボの「ラングラー」と同じレベルだ。ちなみに、ガソリンの2.0ℓターボは1950kgなので、その差は400kgもあるのに、加速タイムが同じというのは、モーターのトルクの重さと、EVの立ち上がりの鋭さが理由だ。

「ラングラー」が、他のEVと違うのは、音。EVの走行というとスタートから軽いモーターや駆動系の音はあるが、無音に近い。ところが「ラングラーEV」は違う。走り出しからミッション、タイヤノイズなどの音がガンガン侵入してくる。

モーターの電気がなくなり、エンジンがかかっても、エンジン回転計を見ていなければわからないほど、EV走行もにぎやかなのだ。タイヤがBFグッドリッチの「マッドテレインT/A、255/75R17というブロックの大きなオフロードタイヤということもあるが、とにかく走行中に「ラングラーEV」はノイジーなのだ。

 99%の充電量が21%にまで減少したところで、自宅の200V電源で、充電を実施してみる。プラグを挿し込んで充電開始。満充電まで4時間27分の表示。総電力量が15.46kWhなので、200Vでの満充電もあまり時間がかからない。

 EVとしての使い方だが、オフロード走行を行うなら、その前に走行中に充電をしながら走り、e-SAVEモードを使ってオフロードまで走る。オフロード走行になったらEVモードに切り替えると、これまでにないオフロードEV走行が楽しめるはずだ。



 オフロードでのアクセル・オンでのリニアなトルク伝達は、思いのままの加速でオフロードを走ることができる。回生ブレーキも使えるし、新しい体験を楽しませてくれるはずだ。EVモードで100km/hでも走行できる実力も秘めている。しかも電気なのに渡河性能は水深約76cmと、ガソリン車と同等だ。すべての高電圧電子部品はシーリング加工や防水処理が施されているのだ。



「ラングラー・アンリミテッド・ルビコン4Xe」こそ、最強の「ラングラー」なのかもしれない。

■関連情報
https://www.jeep-japan.com/wrangler-jl/wrangler-4xe.html

文/石川真禧照  撮影/荻原文博

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