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ルノーが中国企業と組む理由 次期「トゥインゴ」でVWと決裂、コスト削減を急ぐ

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ルノーが中国企業と組む理由 次期「トゥインゴ」でVWと決裂、コスト削減を急ぐ

短期間・低コストで開発するワケ

フランスの自動車メーカーであるルノーは、新型EV「トゥインゴ」の開発で中国企業と提携した。2万ユーロ(約340万円)以下での発売を目指している。

【画像】かわいらしい「初代トゥインゴ」が復活?【ルノー・トゥインゴ・コンセプトを写真で見る】 全6枚

当初はフォルクスワーゲンとの共同開発を模索していたが、両社の話し合いは徒労に終わった。ルノー・グループのルカ・デ・メオCEOは協議終了後、ロイター通信に「欧州の産業界がチームとして協力できることを示したかった。これは機会損失だと思う」と悔しさをにじませた。

それでもルノーはトゥインゴの開発を継続し、自動車関連サプライヤーとされる中国企業(社名は未公表)の支援を受けることになった。現在の計画では2025年後半にデビュー後、2026年初頭に発売する。

開発サイクルは24か月とされる。デ・メオCEOはAUTOCARの取材に対し、この短い開発期間とコスト削減を達成するためには匿名の中国企業との提携が不可欠だと語っている。

トゥインゴの収益性については、「生産技術や部品調達を根本的に変えることで確保します」と答えた。

「通常、HVACシステム(空調、エアコン)のような大きな部品は大手一流サプライヤーに発注しています。ルノーのHVACシステムはこうあるべきだという1000ページもの “聖典” を送り、新しいものを作ってもらいます。しかし、同じようなものは当社の他のモデルにすでにあるかもしれません。もしあれば、将来的にはそれを使い、24か月以下のサイクルで新型車を開発できるようになるでしょう」

デ・メオ氏は以前にも、ルノーが「より機敏に、より高潔に、より競争的に」なるためには開発リードタイムを短縮することが重要だと語っている。もう1つの利点は、ルノー車の環境負荷を大幅に低減できることだ。

「ゆりかごから墓場まで、新型トゥインゴが環境に与える影響は、現在の平均的な欧州車よりも75%少ないことを証明する調査結果があります。もし、パリを走るすべての乗用車がトゥインゴのように小さく経済的であれば、サッカー場60面分の道路スペースが空くことになります」

トゥインゴのような小型EVの開発を加速させることは、都市環境の面で特に重要であると指摘する。「当局はエンジンを搭載したクルマを都市から締め出そうとしている」ためだ。

フランス生産でも採算は取れる

AUTOCARの取材に応じたルノーのプロダクト責任者、ブルーノ・ヴァネル氏は、中国企業との提携により「新技術をうまく適応させ、リスクを減らし、開発費を抑えることができる」と語った。

トゥインゴの生産地は未定だが、ヴァネル氏によると、フランス北部を中心とするルノーのEV生産拠点エレクトリシティでは環境負荷を抑えつつ競争力のある価格を実現できるという。

「工場の近くでバッテリーを生産し、組み立てています。電気モーターはそれほど遠くないクレオンで作っています。シーニックとメガーヌの生産にルノー5 Eテックを加える予定で、EVの大量生産によりコストを削減できます」とヴァネル氏。

小型EVのルノー5 Eテックは2万5000ユーロ(約420万円)と比較的安価だが、フランス生産でも利益を出せるという。

EV生産の現地化は、ルノーにとって切実なものとなっている。フランス政府が欧州製モデルを優遇する多額のEV購入奨励金を打ち出したためだ。

カーボン・フットプリントが14.75トン以下のモデルには5000~7000ユーロ(約85~120万円)の補助金が出る。カーボン・フットプリントを抑えるには通常、現地生産が有利である。

中国からの輸入車の場合、カーボン・フットプリントが増加するため補助金の対象外となる。例えば、グループ傘下のダチアのスプリングというEVはこれまで欧州最安価レベルの1万7000ユーロ(約290万円)だったが、中国製のため2万2000ユーロ(約370万円)に跳ね上がる。

ヴァネル氏はこの価格で競争するのは「難しい」と認め、同サイズ(Aセグメント)のトゥインゴを可能な限りコスト効率よく設計、生産、出荷しなければならないと強調した。

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みんなのコメント

5件
  • kak********
    日産はルノーと早く手を切った方がいいよ。
  • タ二サダ
    Chinaがニコニコして握手する時には、要注意なのに! ルノーも甘いな、脇が。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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