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タイムスリップも可能? あのデロリアン後継を名乗るクルマが2台もデビューってどういうことよ!?

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タイムスリップも可能? あのデロリアン後継を名乗るクルマが2台もデビューってどういうことよ!?

 映画「バック トゥ ザ フューチャー」といえばデロリアン(正確には「DMC-12」が車名)だが、最近そのクルマの周辺が騒がしい。「DMC-12の後継」と名乗るクルマが、別々の会社から相次いで登場したからだ。その2台はいったいどういうクルマなのか。ややこしい背景も含め紹介しよう!

文/ベストカーWeb編集部、写真/DeLorean Motor Company、DNG Motors、Adobestock(トビラ写真=brudertack69@Adobestock)

タイムスリップも可能? あのデロリアン後継を名乗るクルマが2台もデビューってどういうことよ!?

■新生DMCが発表したデロリアンは4シーター電気自動車

DMC アルファ5

 タイプスリップ映画の傑作といえば「バック トゥ ザ フューチャー」だが、劇中でタイムマシンとして使われたデロリアンDMC-12の姿は、多くの人の脳裏に焼き付いているはず。元GMの部門長だったジョン ザカリー デロリアンが作ったDMC-12は、現実の上ではわずか2年、約9000台が作られただけのマイナー車なのだが、いまだに多くのファンがおり、レストアやレプリカ作りも活発だ。

 2021年、そのデロリアンDMC-12が誕生40周年を迎えた頃から、DMC-12を21世紀に蘇らせようという動きが表面化してきた。まず名乗りを上げたのがDMC。「DMC=デロリアン モーター カンパニー」と名乗っているがジョン・デロリアンと直接的なつながりはない。1995年にDMC-12のリビルドや補修用部品製造を行うために生まれた別会社で、21世紀に入ってからはDMC-12の再生産も手がけてきた。

 そのDMCが2022年に発表したのが、EV「アルファ5」だ。一見「これがDMC-12の後継?」と思えるほど別のクルマに見えるのだが、デザインをイタルデザインが手がけたことや、ガルウイングドア、リアガラスのルーバー処理あたりに、オリジナルとの共通点が垣間見える。

 アルファ5がDMC-12そっくりとならなかったのは、21世紀のEVとして本気でビジネスをしようという表れかもしれない。車内は大人4人が快適に座れる4シーターだし、0-100km/h=3.4秒、最高速度240km/h、航続距離480kmというスペックも申し分ない。DMCは過去のノスタルジーにすがることなく、ポルシェ タイカンやアウディe-tron GTあたりと勝負するつもりなのだ。

 このアルファ5、発売は来年だというがすでに予約も受け付けていて、日本では代理店契約を結ぶ(株)デロリアン・モーター・カンパニーが窓口となっている。仮予約の手付金は50万円というから、気になる人は相談してみてはいかがだろうか。

■なんとデロリアンの娘さんも後継車作りに参入!

DNGモータースのモデルJZD

 ところが、話はそれで終わらない。なんとジョン ザカリー デロリアンの娘さんであるキャットデロリアンが、DNGモータースという会社を立ち上げたのだ。DNGとは「デロリアン ネクスト ジェネレーション」という意味だ。

 そのDNGが発表したのが「モデルJZD」というスポーツカー。車名はまんまお父さんのイニシャルで、こちらもDMC-12の後継車という位置づけだ。

 2ドアクーペだけに、アルファ5と比べるとオリジナルに近い感じはする。DMC-12は車体のウエストラインを黒い樹脂パーツが一周していたが、JZDでは代わりにLEDが全周に埋め込まれているし、アルファ5同様ガルウイングドアを採用している点もオリジナルと共通だ。ちなみにこちらはイタルデザイン設計ではなく、ブガッティ リマックも手がけたスペイン人アンヘル・ゲーラのデザインだという。

 モデルJZDについては詳しいスペックが一切明かされておらず、ボディサイズやパワートレインも分からないのだが(おそらくBEV)、DNGモータースでは2023年じゅうにこのクルマを販売するとして、ホームページではカウントダウンも行っている。代表のキャット デロリアンは父親の大事にした「品質」や「長寿命」に加えて「手頃な価格」も受け継ぐとも述べているから、意外にも10万ドルを切る価格帯で登場するのかもしれない。

 21世紀に電気自動車として復活するデロリアン。ここで紹介した2台が、オリジナルモデルのように多くの人に夢を与えるクルマとなることを願いたい。

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