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トヨタGR86とスバルBRZ 公道でもやっぱり違う(水平対向4気筒2.4Lターボ+6速MTor6速AT&FR)

掲載 更新 31
トヨタGR86とスバルBRZ 公道でもやっぱり違う(水平対向4気筒2.4Lターボ+6速MTor6速AT&FR)

2021年7月に千葉県袖ヶ浦のフォレストレースウエイでプロトタイプを試乗し、そのキャラクターの違いをレポートしている。今回、2車とも市販が始まったということで箱根を舞台に公道試乗会が行なわれ、サーキットで感じた違いが一般道でも感じられるのか?早速お伝えしよう。

関連記事:GR86とBRZ試乗記 キャラクターの違いを作ることにも全集中

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GR86とBRZではパワーユニットは共通であるものの、若干の制御違い、そしてリヤサスペンション周りではハード部品の違いなどもあり、最後の味付けをしていくところで2車の違いを追求した経緯がある。とくにGR86は2020年の夏にトヨタのマスタードライバーが乗り、味付けの変更指示がだされ、2020年12月には大幅な変更指示となった経緯があるという。そこまでしても乗り味の違いを出したかった答えは。

SUBARU BRZ トヨタGR86 早速箱根のワインディングを走ってみると、基本的な印象はサーキットと同じだ。SUBARU BRZはリヤのスタビリティが高くリヤタイヤの接地感が常に感じられ、安心してアクセルを踏み込んでいける。回頭性も申し分なく弱アンダー傾向で走行するので、ドライバーの手中にある感覚を持てる。

一方GR86で走行すると、ノーズの入りが敏感で自らが旋回したがっているように挙動を示す。フロントの接地感や手応は申し分なくステアできるが、リヤの接地感はBRZより薄い。こうした状況から踏み込めばリヤが流れ出すことが容易に予感するのだ。

エンジニアに聞けば、スライドした後のコントロール性の高さもGR86の特徴で、そうした味付けの部分がこだわりの部分でもある、という答えだった。したがって、しっかり荷重コントールを行なうことが要求され、その先には旋回のコントロールも要求されるわけで、テクニックがあればこれほど意のままに操舵できるモデルも稀有な存在だ。

FA24型2.4Lターボ+6速AT/6速MTを搭載 逆にBRZはスタビリティの高さゆえ、公道でスライドを体験するにはやや乱暴な荷重変化をさせないと難しいわけで、振り回して乗ることは開発目標にはないということが言えそうだ。

このあたりの味付けの違いはリヤまわりのパーツの違いで作られており、詳細は別記事を参照して欲しい。ジオメトリーで言えば、BRZはリヤのトー変化を嫌い、GR86は積極的に利用するイメージ。そのセッティングの違いによって、クルマの挙動、コントロール性に違いを作っているということになる。

関連記事:「GR86」と「スバル BRZ」は何が違うのかオタク情報

これは当然ながら6MTでも6速ATでも同様に感じられるもののATに関しては2車とも、もうひとつ攻めたセットアップが欲しいと感じた。じつはATはキャリーオーバーの採用となっているが、「D」レンジについては新たな制御を入れ、よりスポーツドライブが楽しめるように、ブレーキング時に自動で回転を合わせてシフトダウンをする制御が入っている。

このATはアイシン製6速を水平対向エンジンにマウントし、両社でそれぞれが制御を行なっているが、エンジンの出力制御に若干の味付けの違いがあるため、レスポンスに違いが感じられるのだ。特にシフトアップしたときのアクセルの付きはGR86のほうがよい。BRZは若干遅れる傾向があるが、これはリニアなトルク制御をしている結果だと説明していた。GR86は早開きの制御になっているため、レスポンス良く感じられるのだろう。

これはドライブモードがノーマルで「D」レンジ、スポーツモードの「D」レンジでその傾向が見られた。パドルシフトを使ったり、マニュアルモードでの走行ではレスポンスに対する不満はない。

ただ2速、3速、4速についてはもう少しクロスレシオでもいいのではないかと感じた。もちろん、変速比幅は燃費にも影響するので、クロスレシオ化することで燃費に悪影響となることは理解できるが、ピュアスポーツカーの2車であれば、ATであってもFunな走りを追求してもいいのではないかと思う。

もともとMTとATの販売比率は7:3で圧倒的にMTユーザーであり、スポーツ走行を楽しみたいユーザーがATを選択しているケースは少ないということで、環境性能に重きをおいた制御と考えられるわけだ。

いずれにせよ、2車には明確なキャラクターの違いが存在し、「操る」という言葉の解釈の違いにも感じられるわけで、これはまさにユーザーの好みということでチョイスすればいい。トヨタでは乗り比べ試乗のできるイベントを開催していたり、トヨタの味付けが体験できる、そしてマスタードライバーの好みを知るチャンスでもあるわけで、大いに乗り比べを楽しんでみてはいかがだろうか。<レポート:高橋アキラ/Akira Takahashi>

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みんなのコメント

31件
  • 早く訂正したほうがいいのでは?
  • 「水平対向4気筒2.4Lターボ+6速MTor6速AT&FR」
    この価格で”ターボ”ならもっと売れてたかもねー。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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