「カペラ」の後継モデルにして、「ミレーニア」なきあとはマツダの旗艦モデルとして進化を続ける「アテンザ」。「80」をルーツとするアウディの中核モデル、「A4」。そのボディサイズ、最小回転半径、荷室容量などを比較してみよう。
アテンザ、A4ともDセグメントのセダン&ワゴンであるが、片やアテンザは横置きエンジンの旗艦モデル、A4は縦置きエンジンの量販モデルと、その位置付けは大きく異なる。
〈マツダCX-5〉常に進化を止めないマツダの主力SUV【ひと目でわかる最新SUVの魅力】
果たして両車の使い勝手は? アテンザはガソリン車の最上級グレード「25S Lパッケージ」、A4は高性能モデル「S4」に次ぐ上級モデル「45TFSIクワトロスポーツ」の「Sラインパッケージ」装着車、それぞれセダンとワゴン、双方の日本仕様を比べてみた。
マツダ・アテンザセダン25S Lパッケージ 全長×全幅×全高:4865×1840×1450mm ホイールベース:2830mm トレッド:フロント1595/リヤ1585mm
マツダ・アテンザワゴン25S Lパッケージ 全長×全幅×全高:4805×1840×1480mm ホイールベース:2750mm トレッド:フロント1595/リヤ1585mm
アウディA4セダン45TFSIクワトロスポーツSラインパッケージ 全長×全幅×全高:4755×1840×1410mm ホイールベース:2825mm トレッド:フロント1560/リヤ1545mm
アウディA4アバント45TFSIクワトロスポーツSラインパッケージ 全長×全幅×全高:4755×1840×1435mm ホイールベース:2825mm トレッド:フロント1560/リヤ1545mm
全幅は4台とも同じ1840mm、日本の道路・駐車場環境で限界ギリギリと言われる寸法内に収められているが、全長は両A4、アテンザワゴン、アテンザセダンの順に短く、A4は5ナンバー基準の4.7mに限りなく近いサイズとなっている。
また、アテンザ同士、A4同士で比較すると、A4は可能な限り共用化しようという意図が窺えるが、アテンザはワゴンの方が全長は60mm、ホイールベースは80mmも短く、セダンは車格感と後席空間、ワゴンは取り回しと荷室容量を重視し作り分けるという積極的な姿勢が明確に見て取れる。
マツダ・アテンザセダン25S Lパッケージ 最小回転半径:5.6m
マツダ・アテンザワゴン25S Lパッケージ 最小回転半径:5.5m
アウディA4セダン45TFSIクワトロスポーツSラインパッケージ 最小回転半径:5.5m
アウディA4アバント45TFSIクワトロスポーツSラインパッケージ 最小回転半径:5.5m
タイヤサイズはアテンザが225/45R19、A4が245/40R18(写真は欧州仕様の245/35R19タイヤ装着車)と、タイヤ幅はA4の方が広く、ホイールベースはアテンザセダンとほぼ変わらないのだが、エンジンを縦置きしホイールハウス=前輪切れ角を大きく取れる設計上の有利が活き、A4はセダン・アバントともアテンザワゴンと互角。また実際の取り回しも、全長が50mm以上短いA4の方が優れていると見て間違いないだろう。
マツダ・アテンザセダン25S Lパッケージ 荷室容量:474ℓ~非公表
マツダ・アテンザワゴン25S Lパッケージ 荷室容量:506~1648ℓ
アウディA4セダン45TFSIクワトロスポーツSラインパッケージ 荷室容量:480~962ℓ
アウディA4アバント45TFSIクワトロスポーツSラインパッケージ 荷室容量:505~1510ℓ
セダンはいずれも後席可倒式のトランクスルー機構を備え、かつヒンジはトリム内に隠れる構造となっているため使い勝手は良好。ワゴンはアテンザが6:4、A4が4:2:4の分割可倒式リヤシートとなっており、アレンジのバリエーションではA4が勝るものの、絶対的な容量ではアテンザが上回る。ただし後席は掛け心地重視の設計で、背もたれを倒してもその部分には少なくない傾斜が残る。
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