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スバル・ソルテラ&トヨタbZ4X比較試乗 兄弟BEVの「美点と違い」 迷ったらどちら?

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スバル・ソルテラ&トヨタbZ4X比較試乗 兄弟BEVの「美点と違い」 迷ったらどちら?

比較試乗 名古屋から金沢へ

ついに話題のBEVを公道で試乗することができた。

【画像】外観にも違い【スバル・ソルテラとトヨタbZ4Xを比較】 全215枚

トヨタbZ4Xとスバル・ソルテラである。

これまでbZ4Xは袖ケ浦フォレストレースウェイにて、ソルテラは雪深い群馬サイクルスポーツセンターでそれぞれプロトタイプのプレス向け試乗会がおこなわれており、筆者もソレテラは体験済み。

とはいえ雪の中だったので、「AWDのBEVらしいシームレスな走り」は体感できたが、クルマ自体の完成度を理解するところまではいっていかなかった。

今回の試乗会は名古屋から金沢まで中部地方を北上するコースでおこなわれた。

コースの中ほどにある郡上八幡でbZ4Xとソルテラを乗り換えるかたちで半々で試乗したのだ。

前半は104km、後半は154kmの距離を走る設定。

これだけならWLTCモードで1充電走行距離が542km(ソルテラのAWDモデル、ET-SS)もあるので楽勝? と思いきや、次の試乗者のために前半は200km、後半は50km以上の走行可能距離を残すべし、という特別ルールがあった。

それとスタート時の走行可能距離との兼ね合いにより、必ず途中の充電スポットに立ち寄らなければならない設定になっていたのである。

「充電も含めたBEV試乗」というと聞こえはいいけれど、やはりBEVでロングドライブをしようと思ったら、ガソリン車よりも綿密な計画性が重要になる。

では出発してみよう。

走りのプレミアム感はハリアー級

われわれの試乗したソルテラは上級モデルのET-HS、駆動はAWDだった。

走りはじめていきなり「?」となったのは、スタート時に372kmあった走行可能距離がものの1分で274kmまで目減りしていたこと。

エアコンを入れただけで、エラく電気を喰うのだ。

ソルテラの1充電走行距離(WLTCモード)はFWDなら567kmだが、18インチタイヤのET-SSは542km。

20インチを履くET-HSになると487kmまで落ち込む。さらにエアコンonで2割くらい減ってしまう!

それでもスバルいわく「他社のBEVと比べればカタログ値との乖離が少ない」のだそうだ。

燃費関係はこれくらいにして、本題であるクルマのフィーリングについて。

これは本当に優秀だと思った。

走る曲がる止まるの部分、そしてスロットルやステアリング、インフォテインメントなどの操作系はおおよそガソリン車から乗り換えても違和感がなさそう。

そして例えばトヨタでいえばハリアー、スバルならフォレスターと比べても、走りのプレミアム感においてそれらを完全に凌駕している。

モーターの静けさに対するロードノイズやボディの風切音などのバランスの良さがプレミアム感に繋がっているのだ。

前後に配置された80kWhのモーターによる加速は驚くほどのものではないが、パワーの角が丸められており、知的な雰囲気すら漂う。

これらは両車に共通する印象なのだが、ガソリン車から乗り換えるユーザーに配慮したすばらしい味付け、そして完成度の高さなのだと感じた。

話題の兄弟BEV 迷ったら?

クルマの完成度は間違いなく高いトヨタbZ4Xとスバル・ソルテラ。

ではこの2台で購入を迷った場合、何が決め手となるのか?

そのポイントは2つあると感じた。

前後マスクの違いによる見た目、もう1つはステアリング裏の回生パドルの有無である。

パドルが付いているのはスバルの方で、まるでギアをシフトするように右を引くと減速度が緩く、左を引くと減速度が強まる。

減速度=回生の強さはパドル操作で4段階から選べ、さらにセンターコンソールにあるSペダルスイッチによって最も減速度が強いワンペダルドライブも可能になっている。

ソルテラが顔の表情も回生による減速フィールもガソリン車風であるのに対し、bZ4Xは近未来的、BEVらしいスタイリングと回生の設定になっている。

bZ4Xの回生は標準とリジェネレーションブースト(スバルでいうSペダルスイッチ)の2モードで、回生の強さを細かく選べない。

だがこちらもすぐに慣れ、違和感なくまとめられていると感じた。

それよりも今回われわれが試乗した2台はタイヤサイズが異なり、これがクルマ全体の印象を決定づけていた。

bZ4Xは滑らかで軽快な18インチを、ソルテラは抵抗感があり、でもいざ荷重を掛けると横方向にたわみがちというどっちつかずの20インチを履いていた。

タイヤサイズの違いがフィーリングだけでなく走行可能距離にも大きな影響を及ぼしているので、どちらを選ぶにせよタイヤは18インチがお薦めだ。

スバル・ソルテラのスペック

スバル・ソルテラ(FF)

全長:4690mm
全幅:1860mm
全高:1650mm
ホイールベース:2850mm
最高速度:-
0-100km/h加速:-
航続距離:530km前後
電費:-
CO2排出量:-
車両重量:2205kg-
パワートレイン:交流同期電動機
最大出力(前):150kW
最大出力(後):-
最大出力(システム):150kW
バッテリー:リチウム電池
総電力量:71.4kWh
総電圧:355V
AC充電器最大出力:6.6kW
DC充電器最大出力:最大150kW
ステアリング:ラック平行式電動パワーステアリング
サスペンション(前):ストラット式コイルスプリング
サスペンション(後):ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング
ブレーキ(前):ベンチレーテッドディスク
ブレーキ(後):ベンチレーテッドディスク
ホイール:18インチ
タイヤ:235/60R18

スバル・ソルテラ(4WD)

全長:4690mm
全幅:1860mm
全高:1650mm
ホイールベース:2850mm
最高速度:-
0-100km/h加速:-
航続距離:460km前後
電費:-
CO2排出量:-
車両重量:2205kg-
パワートレイン:交流同期電動機
最大出力(前):80kW
最大出力(後):80kW
最大出力(システム):160kW
バッテリー:リチウム電池
総電力量:71.4kWh
総電圧:355V
AC充電器最大出力:6.6kW
DC充電器最大出力:最大150kW
ステアリング:ラック平行式電動パワーステアリング
サスペンション(前):ストラット式コイルスプリング
サスペンション(後):ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング
ブレーキ(前):ベンチレーテッドディスク
ブレーキ(後):ベンチレーテッドディスク
ホイール:18インチ/20インチ
タイヤ:235/60R18 235/50R20

トヨタbZ4Xのスペック

全長:4690mm
全幅:1860mm
全高:1650mm
ホイールベース:2850mm
最高速度:-
0-100km/h加速:8.4秒(FWD)/7.7秒(4WD)
航続可能距離:500km前後(FWD)/460km前後(4WD)
電費:-
CO2排出量:-
車両重量:1920kg(FWD)/2005kg(4WD)
パワートレイン:交流同期電動機
最大出力(前):150kW(FWD)/80kW(4WD)
最大出力(後):-(FWD)/80kW(4WD)
最大出力(システム):150kW(FWD)/160kW(4WD)
バッテリー:リチウム電池
総電力量:71.4kWh
総電圧:355V
AC充電器最大出力:6.6kW
DC充電器最大出力:最大150kW
ステアリング:ラック平行式電動パワーステアリング
サスペンション(前):ストラット式コイルスプリング
サスペンション(後):ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング
ブレーキ(前):ベンチレーテッドディスク
ブレーキ(後):ベンチレーテッドディスク

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みんなのコメント

3件
  •  自動車雑誌の記者か、本当に。

     日産リーフの場合だけど、表示される走行可能距離は「直近の走行条件でそのまま走ったら」を表示する。エアコンをON/OFFするだけでも、高速に乗ったり降りたりしても変化する。だから、もう一つのメーターであるバッテリーの容量の表示を見るものだが。
     bz4xもソルテラも見た事も乗ったこともないから本当かどうかわからないが、別記事で走行可能距離の表示のみでバッテリー容量の表示は無い、という記述を目にしたが本当なのか?間違いとしか思えない。
     ガソリン車でも燃費と走行可能距離が表示される車があるが、表示がそれのみでガソリン残量表示が無い車を想像してみたらいい。
     それから、エアコンつけた瞬間航続距離が激減したという記述も信じがたい。本当にそこまで激減するなら欠陥車レベル。慎重なトヨタがそういう車出すというのも信じ難いが。
  • 372キロが274キロ??
    走行開始から1分で??
    残り航続距離が100キロだったらどうするの?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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