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スズキの遊べる軽商用車「新型 スペーシア ベース」発売! 乗用ライクな見た目と驚きの使い勝手

掲載 更新 23
スズキの遊べる軽商用車「新型 スペーシア ベース」発売! 乗用ライクな見た目と驚きの使い勝手

スズキは2022年8月26日、新型軽商用車「スペーシア ベース」を発売した。軽乗用車のスペーシアを基に開発した最大積載量200kgの4ナンバー商用車である。価格は139万4800~166万7600円。

■まさにBASE(基地)!

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スズキのラインアップを見ると、軽キャブバンには荷物を運ぶためのエブリイとレジャー用途のエブリイワゴン、そして軽スーパーハイトワゴンには日常使い寄りのスペーシアとアウトドアやレジャーを意識したスペーシア ギアが存在する。それら4車種のちょうど中間のポジションが空白で、そこに対応する日常使いや仕事・遊びもこなす新ジャンル車として提案するのがスペーシア ベースである。

スペーシア ベースは、もともとは商用車を前提として企画したのではなく、多用途を想定して荷室の使い勝手や積載性を考慮した結果、商用車登録のモデルになったという。スペーシアをベースとしたのは、広い室内空間を持ち、快適性、運転のしやすさ、乗用車ライクなデザインといったメリットが生かせるからである。

サブネームの「ベース(BASE)」とは、英語で基地や土台の意味。人や物を運ぶだけでなく、移動先で自分のやりたいことができるベース“基地・拠点”となるクルマ。余計な味付けはせず、みんなが自由にアレンジ・DIYができるベース“土台”を提供するクルマ。そんな開発陣の思いを込めて多くの案のなかから選定したという。

■エクステリアは乗用ライク

外観はスペーシア乗用車に対してフロントグリルやドアハンドル、ドアミラー、バックドアガーニッシュをブラックに統一することで重厚感を強調。特にフロントグリルの形状は2021年12月の一部改良前までスペーシア カスタムが使用していたもので、他のスペーシア乗用3モデル(標準/カスタム/ギア)との差別化を図る狙いもあった。

外観上の見せ場であるリヤクオーター部分は、樹脂パネルで覆うことで道具感を表現。室内側にはリヤクオーターポケットを設けることで車中泊時の収納としても活用できる。インパネはスペーシア標準系と共通だが、インパネアッパーボックスなど一部にグレーイッシュブルーの色を採用して独自性を打ち出している。

■最大積載量は200kg…燃費は軽商用トップ

荷室は2人乗車時に後席を折りたたむことで、低くフラットかつ隙間のないフルフラットフロアを実現。最大積載量は200kg(4人乗車時は100kg)だ。ライバルのホンダN-VANは、300~350kg積み(4人乗車時は200kg)とスペーシア ベースを上まわるが、スズキでは350kg積み商用車としてエブリイをラインアップ。スペーシア ベースでは、基となったスペーシアの構造を生かしつつ最低限の変更範囲にとどめられる限界値が最大積載量200kgだったという。足まわりのフロントハブやボディ後半の床まわりを新作したほかは、前後サスペンションなどの構造に変更はない。ちなみに、タイヤは燃費を意識してワゴンRスマイルと同じダンロップ エナセーブEC300+(155/65R14)を装着している。

エンジンは、開発リソース集約の観点からNA仕様のみ。乗用のスペーシアのようにマイルドハイブリッドではなく、R06A型の純ガソリンエンジンで、停車時アイドリングストップ機構付きとなる。それでもスペーシアベースの燃費は軽商用車としてトップで、FFが21.2km/LとN-VANより1.4~2.4km/L高く、4WDは19.9km/LでN-VANより1.9~2.9km/Lいい数字である(いずれもWLTCモード)。

■マルチボードで夢広がる!先進安全装備も充実

なんといっても見どころは荷室まわりの使い勝手。全車に標準装備となる荷室のマルチボードによって、高さを3段階に調整可能。さらにそのボードを縦に配置すると、荷室ペースを前後に分割できる。これによってワーケーションや移動販売など仕事や車中泊、ペットのケージ積載など多彩な用途に活用できる。商用のため後席のヘッドレストはないが、折りたたんで椅子にしたりとスズキらしいアイディア満点だ。

一方、商用車でありながら快適性が損なわれていない点も特徴で、前席は2人乗車がしっかりできて、さらに撥水機能付き。軽商用車初のシートヒーターを標準装備(ベースグレードのGFのFF車は助手席側非装着)としている。そのほか、上級グレードのXFに標準となる後席右側パワースライドドア、チルトステアリング、運転席シートリフターや全車に装備されるキーレスプッシュスタートシステム、フルオートエアコンはスズキ軽商用初採用。ロールサンシェードや後席脱着式シートベルトは軽商用車初採用のアイテムである。そのほか、オーバーヘッドシェルフ(XF)やユーティリティナット、リヤのLEDルームランプも便利だ。

先進安全装備では、夜間の歩行者も検知するデュアルカメラブレーキサポートなどを搭載するスズキセーフティサポートを全車に標準装備。サイドエアバッグの全車標準装備は軽商用車初である。上級グレードのXFにはアダプティブクルーズコントロール(ACC)を採用した。

商用でありながら、乗用ライクな見た目と使い勝手も持ち合わせるスペーシア ベース。2人で車中泊旅、なんて需要にもピッタリだ。

■ラインアップ一覧

〈FF・660ccエンジン・CVT〉
・XF:154万7700円
・GF:139万4800円
〈4WD・660ccエンジン・CVT〉
・XF:166万7600円
・GF:151万8000円
※全方位モニター用カメラパッケージ装着車をXFに4万6200円高で設定。

■ボディカラー一覧

ボディカラーは、下記5種類を用意。
・モスグレーメタリック(新色)
・デニムブルーメタリック
・アクティブイエロー
・ピュアホワイトパール(2万2000円高)
・ブルーイッシュブラックパール3

■新型スペーシア ベース「XF」グレードの主要諸元

全長×全幅×全高:3395mm×1475mm×1800mm
ホイールベース:2460mm
トレッド:前1295mm/後1300mm
最低地上高:150mm
車両重量:870kg
最大積載量:200 kg(4人乗車時100 kg)
エンジン型式:R06A
エンジン種類:直列3気筒
ボア×ストローク:64.0mm×68.2mm
総排気量:658cc
圧縮比:11.5
最高出力:38kW(52ps)/6500rpm
最大トルク:60Nm(6.1kgm)/4000rpm
燃料タンク容量:27L
トランスミッション:CVT
駆動方式:FF(前輪駆動)
サスペンション形式:前ストラット/後トーションビーム
ブレーキ:前ディスク/後L&Tドラム
ホイール:14インチアルミホイール
タイヤサイズ:155/65R14

〈文=ドライバーWeb編集部 写真=澤田和久〉

文:driver@web 編集部(yoshikawa)
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みんなのコメント

23件
  • ハイゼットキャディーと違い、車中泊を意識した面白い作りになってるね
    惜しむべきはターボが無い事かなぁ
  • ターボないのか〜。
    N-VANが次の改良で機能装備がよくなったら、アトレーと比べようと思っていたところだったから、選択肢が増えたって期待して記事を読んだけどちょっと残念。
    これが出たってことは、アトレー並みの装備のエブリィ(バン)は出ないってことかな。
    それともエブリィのフルモデルチェンジまで待つか・・・。(いつまでたっても買えない・・・)
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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