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クラウンやレガシィベースまで存在した! かつて日本で生まれた「異色派」ピックアップ5選

掲載 更新 7
クラウンやレガシィベースまで存在した! かつて日本で生まれた「異色派」ピックアップ5選

 この記事をまとめると

■海外では人気ジャンルだが、今の日本ではほとんど人気がない

アメリカでバカ売れの「ピックアップトラック」! 日本で乗る「意外な苦労」と「驚くほどの楽しさ」とは

■かつて自動車メーカーの多くはピックアップトラックをラインアップしていた

■アウトドアがブームなので、今後またピックアップトラックが流行るかもしれない

 海外では大人気だが今の日本で売られているのはたった1車種!

 日本では絶滅状態にあるが、世界的にはピックアップトラックというカテゴリーがある。トラックといいながら、ボンネットを持つボディが特徴で、アメリカやオーストラリアではパーソナルユースのモビリティとして人気のジャンルだ。

 ピックアップトラックの多くはベッド(荷台)とキャブ(乗員スペース)が分かれているが、なかにはベッドとキャブが一体化したピックアップトラックもある。そうしたワンピースボディのスタイルは乗用車的なスタイルの部分が、純粋なビジネス用としてだけでなく、趣味のクルマとしても評価されたりする。

 そして、いまでは見なくなったが、かつてはワンピースボディのピックアップは国産モデルにも存在していた。今回は、そんなスタイリッシュなピックアップ5台を紹介しよう。

 1)ダイハツ・ハイゼット

 まずは、いまでも名前が残っている軽商用車「ハイゼット」。3輪の軽商用車「ミゼット」の兄貴分として1960年に誕生した初代ハイゼットは、ボンネットを持つピックアップスタイルだった。360ccだった時代の軽自動車規格ゆえに、全長3m・全幅1.3mと小ぶりなボディだったが、後期型では立派なフロントグリルを与えられたこともあって、サイズを感じさせないプレミアムな雰囲気を持つピックアップに仕上がっていた。

 当時はクルマを買うということは人生の一大事という位置づけで、街の商店などでは軽トラック1台をファミリーカー的にも使っていた。そうした時代背景が、乗用車的スタイルを求めたという面もあるという。

 2)トヨタ・クラウン ピックアップ

 そのように1960年代には商用車の中でもピックアップトラックについては乗用風味であることを求める声も一部にはあったのだ。それがもっともわかりやすい例が、1967年にトヨタから生まれた最初で最後の「クラウン ピックアップ」だろう。

 それまでもクラウンのフレームやパワートレインを利用した商用バージョンとしてマスターライン ピックアップは存在していたが、ついにクラウンのバリエーションとしてピックアップが用意されたのだ。エンジンは1994ccの4気筒OHVと1998ccの6気筒OHCを搭載、クラウンらしい乗り心地も当時のオーナー層からは評価されたといわれている。

 自動車メーカー各社が創意工夫を施したピックアップを展開

 3)日産サニートラック

 現在のプラットフォーム戦略ほど徹底していたわけではないが、乗用車のメカニズムを利用してピックアップトラックを生み出すというのはトヨタだけが選んだわけではない。この時代には国産メーカーに共通する手法だった。ベーシックカーをベースに作ったピックアップトラックの好例といえるのが日産サニートラックだろう。

「サニトラ」の愛称で親しまれたコンパクトピックアップの初代モデルが生まれたのは1967年だが、よく知られているB120型サニトラは1971年にフルモデルチェンジした2代目。1980年代のチューニングシーンにおいて中心的エンジンだったA型を搭載したFRモデルということもあって、ワインディングからストリートドラッグまで幅広いジャンルで活躍した。

 ピックアップを趣味で楽しむという文化が日本でも花咲いた時代を支えた名車だ。

 4)スズキ・マイティボーイ

 そんな1980年代には、スズキ・マイティボーイという軽自動車のピックアップが生まれている(1983年)。550ccのエンジンをフロントに横置きしたメカニズムは、完全にFF乗用モデル由来といえるが、実際当時の軽乗用車セルボ(2代目)のBピラーから後ろをカットして荷台にしたというのがマイティボーイの成り立ち。

 軽トラックは別に用意していたこともあり、完全に趣味の乗り物として企画されたモデルだ。CMキャッチコピーで「マー坊」という愛称をアピールしていたことも記憶に残る。2シーターということで、それほどの台数は売れなかったが、現役時代からホビー軽自動車としてマニアの人気は高く、その後に登場したアルトワークスのエンジンに載せ替えるなどチューニングベースとしても愛された。

 5)スバル・BAJA(バハ)

 最後に紹介するのは日本車でありながら、日本では販売しなかったモデル。それがスバルのBAJA(バハ)だ。見てのとおり、3代目レガシィで生まれた2代目アウトバック(日本名はランカスター)をベースという複雑な事情を持つ4ドアのキャブを持つピックアップモデルである。

 とはいえ、販売は北米市場のみで、SIA(アメリカ・インディアナ州)で現地生産されたという事情を鑑みれば、国産ブランドではあるが準アメリカ車というべきかもしれない。パワートレインは2.5リッターエンジンで駆動方式はもちろんAWDとなっている。日本にも何台かは上陸しているようだが、超レア車であることは間違いない。

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みんなのコメント

7件
  • >それまでもクラウンのフレームやパワートレインを利用した商用バージョンとしてマスターライン ピックアップは存在していたが、ついにクラウンのバリエーションとしてピックアップが用意されたのだ。

    ちょっと違う。
    二代目クラウンまでの商用車はクラウンオーナーの心情に配慮したのかマスターラインを名乗っていたが、
    見た目はクラウンバンやクラウンピックアップそのもので、クラウンエンブレムまで付いていた。
  • 昭和の良き時代は、パブリカ、ファミリア、そしてサニーにもピックアップがあり、街の電気屋さんや酒屋、米屋の配達に多く使われていました。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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