毎月200台をEVに切り替え
執筆:Jack Warrick(ジャック・ウォリック)
【画像】導入されるID.4ってどんなクルマ?【日産アリアやアウディと写真で比較】 全104枚
翻訳:Takuya Hayashi(林 汰久也)
英国の首都ロンドンを拠点とするハイヤー会社、アディソン・リーが1億6000万ポンド(約240億円)の投資とフォルクスワーゲンとの提携により、完全EVへ移行することになった。
国内最大級の配車サービスで知られるアディソン・リーは、2023年までに全車両を電動化する目標を掲げており、これはロンドン市内の他のハイヤー会社よりも2年早いとしている。
予定としてはまず、フォルクスワーゲンの新型SUV、ID.4を450台導入する。さらに、毎月200台の完全EVを追加導入していくことで、4000台にのぼるハイヤーをすべてEVに切り替える。
アディソン・リーによると、この移行によって、ロンドンでは毎日2万回のゼロ・エミッション移動が可能になり、ハイヤー業者によるEVの購入としては英国最大のものになるとのことだ。
タクシー業者の「責任」
アディソン・リーのリーアム・グリフィンCEOは、次のように述べている。
「2050年までに実質排出量ゼロの経済を目指すという政府の公約や、COP26の開催を数週間後に控えていること、1年以上続いたロックダウンからの景気回復に向け道路を走るクルマが増えていることなどから、ロンドンのタクシー・ハイヤー業界は、市内の環境に対する責任を認識する必要性がかつてないほど高まっています」
「そのためには、ゼロ・エミッション車両の迅速な導入が鍵となります。45年以上にわたって首都にサービスを提供し、ロンドンの交通網の一部を担ってきた企業として、アディソン・リーはロンドンの人々と環境に対して特別な責任を負っています」
また、同社はEVへの移行を支援するためのファンド「Future of Mobility」を立ち上げ、充電インフラの整備に350万ポンド(約5億3000万円)を投じる。
「このファンドは、充電インフラや当社の車両への投資、ドライバーの渋滞税負担のサポート、小学校に公害を吸収する植物の壁を設置する『グリーン・スクリーン』の取り組みなど、ロンドンの環境を改善するプロジェクトに使用されます」
アディソン・リーは今年初め、ロンドンのタクシー会社コムキャブを買収し、650台の電動ブラックキャブを導入したことで、EVへの切り替えを開始した。
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