■150?とは思えないパワフルさ!
2014年にインドを中心としたアジア諸国で発売され、現地では13部門のアワードに輝くなど評価も高く、大人気のモデル! スズキ「ジクサー150」に試乗しました。
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ジクサー150が日本で発売されたのは、2017年のこと。専用開発の空冷4サイクル単気筒154ccエンジンが搭載されていることで、大きな話題となっていたのを覚えています。
バイクは見た目と乗りやすさ重視で、どんなメカニズムが搭載されているかなど、細かいスペックにあまり興味のない私は「空冷だからなに?」と、当時はあまり好奇心を掻き立てられませんでしたが、その最大の理由は、ギア付きで150?というどうしても中途半端に感じてしまう排気量にありました。
150?といえば、高速道路に乗ることはできるけど、クルマの任意保険のファミリー特約からはギリギリはずれてしまう排気量。ギア付きバイクでツーリングなど、走りを楽しむなら、250?以上のパワーは欲しいところです。
また、足つきも良く小回りも利く小排気量のバイクを日常の足に使いたいなら、ファミリー特約の条件内で、荷物も積めるスクーターで十分。
150?という排気量に、いったいどんなメリットがあるのでしょうか。
そんな中途半端なバイクというイメージを持っていた私が、新型ジクサー150の実車を初めて見た感想は、「ほんとに150??」という驚きから始まりました。
昨年までの少し華奢なボディから、一気に肉付きのいいどっしりとしたシルエットとなり、雰囲気が一新されたジクサーは、またがってみても身長165?の私で、両足の半分がしっかりと地面に着くという状態。排気量250?の他のストリートファイターモデルと、乗車時の安定感は同等です。
とはいっても、排気量は150?。パワー不足は否めないはず!そう思いながらもエンジンをかけ、発進してみると、そのスムーズな加速感にビックリ。
EVのような滑らかで力強い加速に、最初は自分の意識が付いていかず、私の体を乗せてバイクが先に進んでいくような、不思議な感覚に陥りました。
空冷エンジンというと、古いバイクに採用されているイメージが強かったので、この滑らかで未来的な加速感は、正直想定外。耐久性も期待できるとなると、かなり魅力的に思えてきます。
なぜなら、150?のギア付きバイクが中途半端だと感じる最大の理由は、パワー不足と高速道路を走るには少し不安を感じる車体の軽さとボディの華奢さ。ただ単に、排気量の数字が小さいからという理由ではありません。
言い換えると、どっしりとしたボディの安定感と、加速時の十分なパワーがあれば、大きなバイクが持つ「走りを楽しむための、趣味の乗り物」というポジションを勝ち得てしまうのです。
足つき、取り回しの良さなど、小排気量モデルが持つ「扱いやすさ」と、走りを楽しむための「走行性能」を両立させたジクサー150は、ギア付き150?というカテゴリにありがちな「中途半端」というデメリットが、すべて克服されていました。
バイクを購入する時に、「生活の足」としての利便性を重視したモデルにするか、「バイクとしての走り」を楽しめるモデルにするかで、条件は大きく変わってくると思います。
そして、小排気量モデルはどうしても、「生活の足」としての利便性を求められることがほとんどで、ジクサー150が大人気となっているインドやアジア諸国では、移動の主流が小排気量バイクであることも事実です。
では、移動の主流はクルマや公共交通機関となっている日本でのギア付き150?バイクの立ち位置は、いったいどこにあるのでしょうか。ジクサー150は、そんな一般的なバイクに対する概念を消し去り、非力な女の子でも物足りなさを感じることなく走りを楽しむことができる1台でした。
そんなスズキ ジクサー150の価格(消費税込み)は、35万2000円です。
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みんなのコメント
懐かしい響き。
楽しそうなバイクですね。