22年は電動化+スポーツで攻める！ ビジョン ラリーアート コンセプトが示す三菱の未来に期待大

電動化＋スポーツがラリーアートの未来か

1月14日に開幕した東京オートサロン2022。三菱自動車ブースの中央にドンと飾られているのが「ビジョン ラリーアート コンセプト」です。新型「アウトランダーPHEV」をベースとしたコンセプトカーで、注目は「ラリーアート」の名前が付いているところ。

ラリーアートとは三菱自動車のワークスブランドです。三菱自動車のモータースポーツ撤退に伴い組織が縮小されていましたが、2022年からラリーアート・ブランドを本格的に復活させるということで、そのシンボルとなるコンセプトカーです。

すでに海外ではラリーアートのアクセサリーを装着した特別仕様車が販売されており、東京オートサロン2022でも「アウトランダー ラリーアート スタイル」、「エクリプスクロス ラリーアート スタイル」という2つの特別仕様車を出展しています。さらに三菱自動車は、モータースポーツのフィールドに復帰することも発表しています。

そんなラリーアートの未来を示すのがビジョン ラリーアート コンセプトです。ワイルドかつサイバーなスタイリング、足元には285/40ZR22という超ワイドなタイヤを履いている姿を見ると、かつてのコンパクトカー「コルト」に存在した「ラリーアート バージョン」的なコンプリートカーの登場を期待してしまいます。

三菱ブースで関係者に取材したところ、残念ながらラリーアート バージョンと言えるスポーツモデルに直接つながるクルマではないとのこと。あくまでもその名前の通り、ラリーアートの未来を示すコンセプトカーだそうです。

実際にラリーアート・バージョンを出すには、パーツ開発などのノウハウがまだまだ足りないというのがその理由。日産でいう「NISMO」のようなグレードとして展開するには時期尚早というわけですが、モータースポーツ活動を通じて得た知見から生まれたパーツやアイデアを搭載したのがラリーアート・バージョンという未来が見えてきます。

アウトランダーPHEVはプラグインハイブリッド車です。電動化のノウハウも豊富で、電動車でのラリー経験も三菱自動車にあります。このコンセプトカーからは、電動化＋スポーツを具現化しようというラリーアートの未来がビンビンに感じられます。大いに期待しましょう。

文：山本晋也（自動車コミュニケータ・コラムニスト）

Comments

肉厚なオーバーフェンダーがかっこいいですね。
モータースポーツへの復帰、その後のラリーアートバージョンへの展開、期待したいです。

なぜ最初から出さん