高速から遠い？ 関門海峡の新たな橋「下関北九州道路」本州からどう行く 関連道路“拡幅”でアクセス向上へ

「下関北九州道路」関連道路とともに都市計画手続きへ

　山口県下関市は2024年7月19日、本州と九州を結ぶ新たなルートとして計画されている「下関北九州道路」と、その関連道路について都市計画原案を公表しました。8月初旬にかけ地元説明会も行われます。

　下関北九州道路は、国道2号関門トンネル、高速道路の関門橋に次ぐ3本目の関門海峡横断ルートとして計画が進められています。下関市街と北九州の門司を結んでいる既存ルートよりも西側、下関市内の彦島と、小倉を直結する計画。延長約8kmの自動車専用道で、海峡部は約2.2kmの吊り橋が想定されています。

　山口県側の起点は、日本海沿いの旧彦島有料道路（県道福浦港金比羅線）から直結する形となり、彦島内に2か所のICが設けられます。ただ、高速道路の下関ICや関門トンネル入口から、やや離れます。今回、関連道路の都市計画原案も公表され、アクセスの在り方が判明しました。

　暫定2車線となっている旧彦島有料道路は4車線化される見込みです。この道路は日本海を望む彦島の「老の山公園」のそばを通りますが、今回、老の山公園の面積も一部変更する案が示されています。

　旧彦島有料道路は公園の南側で高架となり、彦島トンネルを経由して彦島の江の浦地区に出てきますが、下関北九州道路はその高架の手前で分岐し、丘陵を貫いて海峡部へ出る線形となります。小倉側では高架となり、日明地区で北九州都市高速2号線に直結します。

　高速道路の下関ICと国道2号関門トンネル出入口は、ほぼ隣接した位置にありますが、そこから下関北九州道路までは一般道で10分から15分といったところでしょう。なお、下関の海側の市街地からは、JR下関駅沿いを通って彦島に通じる4車線の県道が担い、島内2つのICが下関北九州道路と接続します。

　下関北九州道路への市民の意見で最も多かったのは、関門橋や関門トンネルの代替路確保という観点です。事故や災害などでいずれかが不通となり、大渋滞を経験したという人も少なくありません。両ルートとは少し離れた地点を結ぶ“第三のルート”は、代替路の観点だけでない、色々な使いかたが考えられそうです。

Comments

[shi********]

最近人気の山口県側観光地の角島や元乃隅神社に九州側から直ぐに行けるようになりますね。
関門海峡、関門トンネルの代替だけでなく、両岸の観光振興も大きいのではないでしょうか。

サイクリングロードや人道も出来きそうなので、観光地としても注目を浴びそうです。
楽しみです。

[osa********]

トンネルが壊れたら確かに橋の補修時の迂回路として使うのは難しくなるかもね。もともとフェリー航路だったから、それを橋にしたと考えるべきかも。つまり関門トンネルが崩れる様ならもう一本トンネルを通すべきだろう。