■量産車として、世界初のミラーレスモデルの使い勝手を徹底チェック
世界初のデジタルアウターミラーを採用したレクサス新型「ES」は、従来のフロントピラー(Aピラー)に存在したドアミラーを無くす代わりに、カメラを設置し、その映像を左右のモニターで代用する量産車初のモデルです。
レクサス、新型セダン「ES」初公開 「ウィンダム」が帰ってくる!日本では秋に導入予定
2018年10月24日の発売から約1ヵ月で約5600台を受注し、デジタルアウターミラーのオプション装着率は新型ES販売全体の約4分の1と予想以上に高く、話題のミラーレスに注目が集まっています。
日本では、過去にトヨタブランド「ウィンダム(海外名:レクサス ES)」として発売されており、レクサスブランドの「ES」としては国内初導入モデルです。
今回、大きな話題となったデジタルアウターミラーとは、5インチディスプレイを車内左右に設置し、従来ミラーよりも運転時の目線移動を抑えるほか、車両左右後方の映像を任意で拡大表示することで、右左折時や後退時の死角を低減するなど安全運転を支援するものです。
また、車外に突起しているカメラがミラーに比べかなり小型化することで、死角を減らし視認性を向上させるほか風切り音低減させるなどの効果があります。
そのほかに、「通常のミラーより画角が広い」「夜間でも周囲の明るさによって見えやすい」「雨や霧でも水滴が付着しにくい形状や、ヒーター機能によって視界を保つ」などさまざまな環境化でも後方確認ができるため、メリットは大きいようです。
実際に、従来のドアミラー車とデジタルアウターミラー車を乗り比べると、乗り始めはついドアミラーを見る癖で、手前のモニター位置に視線がいかないのですが、30分も走ってみると、見る位置も徐々に慣れてきました。
レクサス新型ESの開発者に、この“慣れ”の部分が必要かを質問してみると、「私どもも最初は違和感がありましたが、使用しているうちに慣れました。誰もが最初は“慣れ”は必要だと思います」とのこと。
また、どんな時がこのデジタルアウターミラー装着車の特徴がでますか? との問いには、「夜間と雨天の時です!」と即答でした。今回は晴天の昼間しかチェックできなかったのですが、前出の開発者は「夜間だと暗くミラーだと見えなかったものも、このデジタルアウターミラーだと明るく良く見えるはずです。また雨天時もドアガラスに水滴がついてミラーだとほとんど見えない状況でも、映像ではしっかり後方を映し出します」と話します。
映像の画質はクルマに装着する部品としては現存するものの中では、一番優れているものを使っているとのことですが、まだ荒い印象はあります。
また、このデジタルアウターミラーをオプションで装着する場合、グレードは装備の充実した「ES300h“version L”」を選ばねばなりません。オプション価格(消費税込)は21万6000円になります。
はじめて量産化した「デジタルアウターミラー」、今後もどんどん進化していくのは間違いないので、新たな機能も含め、楽しみな存在ではあると思います。 【了】
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