クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。これまでMotor Magazine誌で掲載した長期レポート車DS7 クロスバック Eテンスを紹介していこう。今月は取材時の移動など長距離も多く、2000km以上も走ったので、その間、マメに給油。回数も6回と多くなった。(Motor Magazine 2021年9月号より)
長距離移動も快適なマルチランバーサポート
2カ月目に入ったDS7クロスバック Eテンス 4×4の長期テスト。今月も順調に走行距離を重ねているが、今回は便利&快適機能を中心に使用感をレポートしたい。まずはシートだ。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
このクルマにはマルチランバーサポートという、マッサージ機能が前席に装備されている。これがとても気持良く、長距離移動だけではなく、短時間の運転でもすぐに始動させてしまうほどだ。またいつもだったら、運転しないときは、リアシートに座るのだが、このDS7クロスバックは別。積極的に助手席に乗り込んでしまう。
さらにこのシートには、ヒーターとベンチレーション機能も装備されている。ギアセレクター前方の収納部分にそのスイッチがあり、ここでヒーターとベンチレーションのオンオフ、強弱を操作することができるのである。これらの装備はとても寒くても酷暑でも身体が疲れていても心地良さをドライバーに与えてくれる「癒やし系」アイテムたちである。またそこにはスマートフォンの置くだけ充電やUSBポート、12V電源ソケットなども用意されている。
PHEVのメリットは、充電した電気で走れること。充電回数が多いほど、そのメリットも多く享受できるわけだが、まったく充電しなくても走ることができるのもBEVとは違うところである。
搭載されるのは13.2kWhのリチウムイオンバッテリーで、フル充電状態ではプラグインレンジで56km(カタログ値)のゼロエミッション走行が可能である。
さらに充電時のアニメーションは見ていて飽きない。満充電までの時間や現在の充電量、EV走行可能距離などの情報量が多いのも特徴だ。
回転して現れるギミックのアナログ時計
またDS7クロスバックの特徴といえば、エンジンスタート/ストップスイッチの上にあるB.R.M社製のアナログ時計だろう。実はこの時計は、エンジンがオフになっているときは別の面が表示されるようになっていて、エンジンスタートとともに回転してアナログ時計が現れてくるというギミックを持っている。カラクリ時計のようでちょっとうれしいし、その動きにはいつも見とれてしまう。これだけでも購入リストに入れてもいいかな、と思うこともある。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充)
■第2回/2021年6月24日~7月21日(2カ月目)のデータ
・オドメーター:8597km
・走行距離:2683km
・給油量:222.0L
・実燃費:12.1km/L
DS7クロスバック Eテンス 4×4 グランシック 主要諸元
●全長×全幅×全高:4590×1895×1635mm
●ホイールベース:2730mm
●車両重量:1710kg
●エンジン:直4 DOHCターボ+前後モーター
●総排気量:1598cc
●最高出力:147kW(200ps)/6000rpm
●最大トルク:300Nm/3000rpm
●モーター最高出力:前81kW(110ps)/後83kW(112ps)
●モーター最大トルク:前320Nm/後166Nm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・43L
●WLTCモード燃費:14.0km/L
●タイヤサイズ:235/45R20
●車両価格(税込):732万円
[ アルバム : DS7クロスバック Eテンス 4×4 グランシック はオリジナルサイトでご覧ください ]
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