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アルテオンのご先祖 フォルクスワーゲン・パサートCC 英国版中古車ガイド 快適なクーペ

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アルテオンのご先祖 フォルクスワーゲン・パサートCC 英国版中古車ガイド 快適なクーペ

コンフォート・クーペの頭文字

世の中には、現役時代に充分な評価を得られなかった人がいる。それはクルマでも同じ。フォルクスワーゲン・パサートCCは、そんな1台だ。

【画像】スタイリッシュなフォルクスワーゲン パサートCC/CC 現行のアルテオンとパサートも 全100枚

2008年に販売が始まり、マイナーチェンジを経て2017年まで生産が続けられた。誕生のきっかけとなったのが、メルセデス・ベンツが2004年に発売した4ドアクーペのCLS。後継モデルとなる、アルテオンへの足がかりとなった。

フォルクスワーゲン・パサートCC/CC(2008~2017年/英国仕様)

当時のフォルクスワーゲンにとって、シュツットガルトの老舗に一撃を与えることは重要な目標の1つだった。ラグジュアリー・サルーン、フェートンを開発したことにも、その姿勢が表れている。

CCという2文字は、コンフォート・クーペのイニシャル。見た目とは裏腹に、スポーティという意味は含まれていない。エレガントで滑らかなフォルムの内側には、自宅のように居心地が良いパサートが隠れていた。

全般的に信頼性は高く、製造品質に不満はない。ワインディングでドライバーが満面の笑みを浮かべることはないかもしれないが、安全性にも優れている。

大胆なスタイリングを生み出すために、全長は当時のパサートより長く、全高は低かった。ボディサイドにはフレームレス・ウインドウが与えられ、スマートな雰囲気を一層高めている。

充実装備に高級感が漂うインテリア

欧州市場に存在したパワーユニットは、1.8Lと2.0L、3.6Lのガソリンエンジンと、2.0Lのディーゼルエンジン。英国の中古車市場の場合、主に見つかるのはディーゼルの2.0 TDIのようだ。

この2.0 TDIには、最高出力が140psと170の2種類が存在した。そのなかでパワフルな後者が、経済性と動力性能とのバランスでは長けている。

フォルクスワーゲン・パサートCC/CC(2008~2017年/英国仕様)

トランスミッションは、6速デュアルクラッチ・オートマティック(DSG)か、6速マニュアルを英国では選べた。現在流通している中古のパサートCCの場合、DSGと6速MTの割合は半々といったところ。

新車当時、通常のパサートより高い価格が付けられていたパサートCCだけあって、インテリアには今でも高級感が漂う。標準装備も充実していた。

ベースグレードでも、英国ではスポーツ・サスペンションに17インチ・アルミホイール、オートエアコンが標準。GTグレードの場合は、18インチ・アルミホイールにプライバシーガラス、3モードのアダプティブダンパーが装備された。

2012年にフェイスリフトを受け、フロントマスクなどが一新。キセノン・ヘッドライトとLEDデイライトを獲得し、インテリアの改良を受けている。パワーユニットには1.4LガソリンのTSIが登場したほか、モデル名がパサートCCからCCへ変更された。

DSGと4名か5名の乗車定員にはご注意を

気をつけたいのが、DSG。メカトロニクスの制御に不具合が生じることがある。6万kmから7万kmくらいでフルードとフィルターを交換すれば、ある程度は調子を保てるが、それでも不調に陥る場合がある。事前に必ず変速の滑らかさを確かめたい。

パサートCCの初期型は、定員が4名だったという点にも注意したい。2010年以降は、欧州仕様の場合は3名がけのベンチシートをオプションで選べるようになっている。ナッパレザーで内装が仕立てられるようにもなった。

フォルクスワーゲン・パサートCC/CC(2008~2017年/英国仕様)

新車時は、2人がけのリアシートに不満を漏らす人もいた。だが2022年に改めて眺めると、左右で独立したリアシートには高級感があり、4ドアクーペのスタイリングへ似合っているように思う。2012年のフェイスリフトで、定員は5名が標準となった。

沢山の荷物を運ぶ必要がないなら、パサートCCは通常のパサートより魅力的に映る読者もいらっしゃるだろう。BMWやアウディより価格価値にも優れるし、サルーンより特別感もある。この頃のフォルクスワーゲンは、今とは少し違っていたように思う。

購入時に気をつけたいポイント

エンジン

タイミングベルトのユニットの場合は、13万5000km毎か4年毎の交換が英国では指定されている。ウオーターポンプの交換も一緒に済ませたい。

ディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF)は、充分に排気系の温度が上昇しないとススが詰まることがある。

トランスミッション

フォルクスワーゲン・パサートCC/CC(2008~2017年/英国仕様)

ディーゼルエンジンと組み合わされている6速DSGの場合は特に、メカトロニクス系の不具合を抱えがち。変速を躊躇したり、滑らかに完了できなくなる。6万kmから7万km前後でのフルード交換が、延命措置になるようだ。

6速MTの場合は、デュアルマス・フライホイールに不調をきたすことがある。クラッチペダルを踏んで違和感がないか、不自然な振動がないか確かめたい。

ブレーキとサスペンション

サイドブレーキは電動式。故障する場合があり、正常に動くか確かめたい。修理は安く済まない。

試乗が可能なら、段差などを通過して足まわりからコツコツと異音がしないか確認する。アンチロールバー・ブッシュとドロップリンクが劣化しやすい。アダプティブダンパーを装備する場合は、各モードが機能するかも忘れずに。

ボディ

フォルクスワーゲンの塗装は、ドイツのほかのブランドと比べると塗膜が薄い。飛び石キズが付きやすい傾向がある。タッチアップ塗装で補修したい。

初期のパサートCCの場合は、ドアが錆びやすいようだ。また、フレームレスのサイドウインドウから雨漏りすることもある。ドアの開閉時に、ピッタリ閉じるか確認したい。

インテリア

インフォテインメント・システムなど、すべての電装系が正常に動くか確かめる。主要ディーラーでメンテナンスを受けていないと、重要なソフトウエアのアップデートが未実施の場合も。

オーナーの意見を聞いてみる

ジェレミー・トレーサー氏

「ワンオーナー車を中古で手に入れました。購入時点の走行距離は8万4000km近かったですが、距離を感じさせないほどしっかりしていて、快適に感じましたね。走りも洗練されていて、燃費も良いです」

フォルクスワーゲン・パサートCC/CC(2008~2017年/英国仕様)

「シートヒーターにパーキングセンサー、フルレザーのインテリアが装備されています。新車で買ったオーナーが、オプションでクロームメッキのトリムをブラック・アウトするオプションを選んでいます」

「フレームレスのサイドウインドウが上品ですよね。一部のクルマでは水漏れするようですが、これは大丈夫。フェイスリフト後のクルマなので、リアシートは3名がけ。2名がけの方が、実用性では劣っても特別感では上だったでしょう」

知っておくべきこと

2012年のフェイスリフトを経て、183psの2.0 TDIと210psの2.0 TSIには、フォルクスワーゲン・ゴルフ GTI譲りのXDCと呼ばれる電子ディファレンシャルが装備された。

高速コーナリング中に最適なトラクションを得られるよう、自動的に制御してくれる。ステアリングがクイックになり、操縦性が鋭くなるシステムだ。

英国ではいくら払うべき?

2750ポンド(約46万円)~4999ポンド(約83万円)

初期型で、走行距離の長いパサートCCが英国では出てくる価格帯。

5000ポンド(約84万円)~6499ポンド(約1086万円)

走行距離が短くなってくるが、まだ10万km以上は走っているものが中心。

6500ポンド(約109万円)~8999ポンド(約149万円)

フォルクスワーゲン・パサートCC 3.6 GT 4モーション DSG(2008年/英国仕様)

初期型の状態の良いパサートCCを英国では狙える価格帯。走行距離は10万kmを下回ってくる。後期型も含まれるが、走行距離は長め。

9000ポンド(約150万円)~1万1499ポンド(約191万円)

後期型で走行距離の短いパサートCCを英国でお探しなら、この価格帯から。

1万1500ポンド(約192万円)以上

後期型で、最も状態の良いパサートCCを英国では選べる。

英国で掘り出し物を発見

フォルクスワーゲン・パサートCC 3.6 GT 4モーション DSG(英国仕様) 登録:2008年 走行距離:10万9400km 価格:6995ポンド(約117万円)

300psの3.6L V6エンジンを搭載し、四輪駆動にアダプティブダンパーを装備した、珍しいパサートCC。お買い得とはいえないかもしれないが、間違いなく楽しい1台なはず。

0-100km/h加速時間は5.6秒しかかからない、俊足の持ち主だ。快適な高速グランドツアラーをお探しならうってつけ。今後、クラシックカーとして見直される可能性もある。

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