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日本でお馴染みの車だけど何かが違う!? 海外専用仕様の魅力的な日本車3選

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日本でお馴染みの車だけど何かが違う!? 海外専用仕様の魅力的な日本車3選

■なぜ日本で売らない!? 魅力的な海外専用仕様の日本車を振り返る

 日本の自動車メーカー各社は1960年代に本格的な海外進出を果たし、今では世界各国に販売や生産の拠点を展開しています。

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 海外での販売が始まった当初は、日本で生産して販売しているモデルを各国の法規に合わせて改良し、輸出していましたが、1980年代には海外に工場を設立して現地生産を開始。

 さらに、海外市場のニーズにマッチしたクルマを開発するようになり、日本では販売しない海外専用車が次々と登場して現在に至ります。

 一方、今も日本で販売されているのと同じ車種が海外で展開されていますが、なかには日本向けと仕様を変えているケースも存在します。

 そこで、海外専用仕様の魅力的な日本車を、3車種ピックアップして紹介します。

●スズキ「スイフトスポーツ ハイブリッド」

 スズキ「スイフトスポーツ」は970kg(MT)と軽量な車体にパワフルなターボエンジンを搭載し、まさに日本が誇る生粋のホットハッチといえるコンパクトカーです。

 このスイフトスポーツは海外でも販売されていますが、なかでも欧州では日本には無いマイルドハイブリッド仕様となっています。

 欧州の「スイフトスポーツ ハイブリッド」は2020年の夏から販売されており、外観は日本仕様と大きく変わっていません。

 一方、パワーユニットは1.4リッター直列4気筒DOHCターボで、最高出力129馬力と国内の140馬力からデチューンされていますが、最高出力13.6馬力のインテグレーテッド・スターター・ジェネレーター(IGS)を搭載。

 電圧48VのIGSは加速時や高負荷の運転においてエンジンパワーをアシストし、減速時には発電をして専用のリチウムイオンバッテリーに充電するシステムで、国内でもスズキは幅広く採用しています。

 このIGSは重量増が15kgに抑えられ、搭載するスペースも小さく、コスト増もストロングハイブリッドよりも少額などのメリットがあり、トランスミッションも既存のものがそのまま使え、スイフトスポーツ ハイブリッドには6速MTが組み合わされます。

 スイフトスポーツ ハイブリッドは低燃費化とスポーティな走りを両立した魅力的な仕様ですが、今のところ日本での展開はアナウンスされていません。

●トヨタ「カムリ TRD」

 トヨタのミドルクラスセダン「カムリ」は販売のメインターゲットが北米市場で、現在は「RAV4」と並ぶ主力車種となっています。

 現行モデルの国内仕様は2017年にデビューした10代目です。トヨタのデザインコンセプトである「キーンルック」を強調したアグレッシブなフロントフェイスと流麗なスタイリングが外観の特徴で、フロントまわりのデザインが異なる「カムリ WS」シリーズもラインナップされています。

 また、パワーユニットは全グレードとも2.5リッター直列4気筒エンジン+モーターのハイブリッドのみで、システム最高出力は211馬力(2WD)を発揮。

 一方、北米仕様の外観は日本仕様と同様ですが、パワーユニットはハイブリッドのほかに、最高出力305馬力を誇る3.5リッターV型6気筒DOHC自然吸気エンジンが設定されているのが大きな違いです。

 さらにグレード構成も大きく異なり、日本には無いスポーティモデルの「カムリ TRD」をラインナップ。

 カムリ TRDは国内のカムリ WSに相当する外観の3.5リッター車がベースで、TRDブランドのチューンドボディキットが装着され、前後アンダースポイラーとサイドスポイラー、小ぶりながらシャープな形状のリアウイング、さらにTRD製の左右2本出し大径マフラーを装着。

 また、足まわりでは専用チューニングのショックアブソーバーと15mmのローダウンスプリングが採用され、前後のスタビライザーも専用となっており、19インチホイールは専用デザインで、ブレーキはフロントのディスク径が1インチほどアップされ2ピストンキャリパーを装着するなど、運動性能が高められています。

 内装では随所にレッドステッチが採用され、フロントシートのヘッドレストにはTRDロゴの刺繍が入るなど、外装と同じく派手な装いです。

 もともとスポーティな印象のカムリですが、カムリ TRDは見た目も走りも、よりアグレッシブなスポーツセダンというコンセプトで仕立てられています。

●三菱「ミラージュ ラリーアート」

 三菱のエントリーモデル「ミラージュ」は、現行モデルが2012年に発売された6代目で、タイで生産され世界中で展開しているグローバルコンパクトカーです。

 5代目までのスポーティ路線ではなくベーシックカーへと回帰し、デビュー当初は99万8000円(消費税5%込)からという低価格が大いに話題となりました。

 2020年には先進安全技術の搭載とともにフロントフェイスを一新。三菱のデザインコンセプトである「ダイナミックシールド」が導入されて精悍な印象へと変わりました。

 そして、生産国であるタイでは2022年3月18日に、ミラージュをベースにしたスポーティな特別仕様車の「ミラージュ ラリーアート」が発表されました。

 ミラージュ ラリーアートはラリーアートのロゴ入りサイドデカールとマッドフラップを装着。さらにブラックカーボン柄のオーバーフェンダーを装着することで、ラリーアートのタフな走りのイメージを与えています。

 内装では、レッドとブラックのツートーンカラーのシートや、ラリーアートのロゴ入りフロアマットが採用され、ボディカラーはホワイトダイヤモンドとレッドメタリックの2色を用意。ルーフ、フロントグリル、ホイール、ドアミラー、リアスポイラーをブラックで統一され、スポーティな装いとなっています。

 同時にピックアップトラックの「トライトン」のラリーアート仕様も発表され、3月22日から第43回バンコク国際モーターショーの三菱ブースで展示されました。

 ちなみに、タイ仕様のミラージュは、最高出力78馬力1.2リッター直列3気筒DOHC MIVECエンジンが搭載され、スペック的には日本仕様と同等ですが、トランスミッションはCVTに加えて5速MTを設定しています。

※ ※ ※

 海外仕様の日本車には、ほかにもユニークな仕様が存在します。

 たとえば、ブラジルのスズキでは、先代の3代目「ジムニー」をベースにカスタマイズした仕様が現地生産され販売中で、欧州のスズキでは現行モデルのジムニーに2シーター仕様の商用モデルがラインナップされています。

 また、北米市場ではスバル「アウトバック」と「フォレスター」に、オフロードでの走行性能をより高めた「ウィルダネス」シリーズが設定されるなど、好評を博しています。

 日本で販売されればヒットしそうな海外専用モデルがたくさんありますが、法規の対応や継続してニーズがあるかなど、なかなか簡単にはいかないようです。

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みんなのコメント

4件
  • 内装とか法規適合とか実際の市場の傾向とか導入コストとか知りもせんと、見た目と名前と基本仕様だけで「日本でも売れるはず」とか、気楽な商売だな。
  • 何故日本で売らないのかの内容が書いてない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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