■英数字が多い? マツダのクルマの名前
マツダは2019年に入って、自社のクルマの名前を続々とシンプルなものに変更しています。2019年5月に発売された「マツダ3(旧アクセラ)」をはじめ、2019年7月には「マツダ6(旧アテンザ)」「マツダ2(旧デミオ)」が相次いで登場。主要車種は「マツダ」というブランドと英数字の記号で表現されるようになっています。
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海外では、ブランド名と数字を組み合わせた、これらの車名が以前から使われていますが、日本でも海外名に統一されたのです。
一方、マツダの過去に販売されたさまざまな車種の名前を振り返ると、そのなかにもシンプルな名前があるというのですが、いったいどういったクルマがあったのでしょうか。
マツダが販売する普通車の現行モデルの名前には、おおきくわけてふたつのパターンがあり、ひとつは「マツダ」の後に数字がつくパターン、もうひとつは「CX-」のあとに数字がつくパターンです。
社名(マツダ)のあとに数字がつく車名が存在する理由について、マツダというブランドでクルマを選んでもらい、ユーザーと絆を深めたいからだとマツダは説明します。また、SUV車につけられる「CX」は「クロスオーバー」を意味し、名が体を表しているといえます。
しかし、そのふたつのパターンに当てはまらない現行車種もあり、それは2019年で発売から30周年を迎える「ロードスター」です。
現行モデルが4代目となるロードスターは、初代から2シーターの小型オープンモデルというコンセプトを崩さずに販売されており、「世界でもっとも多く生産された2人乗りの小型オープンスポーツカー」としてギネス世界記録を更新しつづけています。
ロードスターは海外では「MX-5」または「MX-5 ミアータ」として販売されていますが、国内においては「ロードスター」として親しまれており、2019年以後も車名を変更する予定はないとマツダは発表しています。
しかし、辞書で調べるとこのロードスターという名前は、単に「2ドアで2人乗り、かつ折りたたみ式の幌を備えるクルマ」を意味しているとされ、つまり車体の形のひとつを表す言葉にすぎません。前出の「CX-」で表されるマツダのSUV以上にシンプルだといえるでしょう。
また、2016年まで販売されたマツダのミニバン「MPV」も、じつはクルマのひとつのカテゴリ(Multi Purpose Vehicle:多目的車)の名前です。日本ではボディタイプ名としてはあまり耳馴染みない単語ではあるものの、やはりボディタイプそのままといえます。
過去には、軽自動車においてもシンプルすぎる名前のクルマがありました。
現行車種のマツダ「フレア」の前身となる「AZ-ワゴン」は、当時存在したマツダの販売チャネル「オートザム」の略にクルマの形をあらわす「ワゴン」をつけたものです。また、同じく「AZ-オフロード」はオフロード車であることを表しているのみです。
マツダは現行主要ラインナップの車種名をひとつの規則に統一する前から、こうしたシンプルな車種名を積極的に採用したメーカーであったといえます。
そんななか、気になるのは2019年の東京モーターショーでマツダが公開する同社初の量産EVです。量産モデルであることを明言していることから、コンセプトカー然とした名前で登場するとは考えにくく、販売時の名前が明かされる可能性があります。
現在マツダが公開している画像が「MAZDA-EV DEBUT」という文が添えられたイメージ写真であることから、車名も「MAZDA-EV」そのままである可能性さえあるでしょう。
マツダが今後販売する量産EVが、マツダブランドで選ばれる電動車となるのか、注目です。
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