現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > バッテリー更新で最長600kmに! テスラ・モデルY ロングレンジへ試乗 感動の自律運転システム

ここから本文です

バッテリー更新で最長600kmに! テスラ・モデルY ロングレンジへ試乗 感動の自律運転システム

掲載 15
バッテリー更新で最長600kmに! テスラ・モデルY ロングレンジへ試乗 感動の自律運転システム

バッテリーが新ユニットへ置換 航続600kmへ

電動化技術への大転換が進む、自動車業界。その大波をうまく捕らえたテスラは、見事な急成長を遂げた。これほどの成功を掴めるメーカーは、そう簡単に現れるものではないだろう。

【画像】バッテリー更新で最長600kmに テスラ・モデルY ロングレンジ 近似サイズのEVと比較 全161枚

振り返ること10年前、テスラは目新しいパワートレインを前面に打ち出す、誕生したばかりの小さなブランドだった。ユーザーのサポート体制は、最小限といって良かった。しかし、2024年では世界中で確かな支持を集めている。

ただし、既存の自動車メーカーが傍観しているわけではない。テスラも、アップデートの手を休めることはできない。2024年仕様として、クロスオーバーのモデルYへ小変更が施された。

シングルモーターで後輪駆動のRWDに搭載される、駆動用バッテリーが新しいユニットへ置換されたという。ただし、テスラは容量を公開したがらない。AUTOCARが得ている情報では、恐らく通常が60kWhで、ロングレンジでは75kWhなはずだ。

これに伴い、英国価格は4万4990ポンド(約864万円)から4万6990ポンド(約902万円)へ上昇している。そのかわり、ロングレンジRWDの航続距離は600kmへ伸延。電費は6.4km/kWhで変わりない。

これ以外、英国仕様のモデルYに変更はなし。アヒル口のようなフロントマスクや、ずんぐりと丸みを帯びたフォルムは従来どおり。2025年にはフェイスリフト予定で、モデル3のように多少リフレッシュされるのではないだろうか。

淡白な車内 多くのクルマを引き離せる346ps

インテリアは、感情の変化を生まないようにしたと思えるほど、ミニマリスティック。車載機能のほぼすべてのインターフェースになる、ダッシュボード中央のタッチモニターが、強い存在感を放っている。

ワイパーやヘッドライトの操作、ドアミラーやステアリングホイールの角度調整、グローブボックスの開閉などは、タッチモニターではなく、独立したスイッチやノブで行えた方が良いと筆者は思う。イーロン・マスクさん。

まだモデルYへ慣れていない自分は、運転中にスピードを確認しようとして、正面のダッシュボードへ目線を落としてしまう事が多かった。これは、過ごす時間が増えるほど解消されると思うけれど。

運転体験は、基本的には褒められる。右足へ力を込めれば、346psを簡単に引き出せる。停止状態からでも走行中でも、内燃エンジンで走る多くのクルマを、圧倒的な勢いで引き離せる。本当に、矢のように疾走してみせる。

ステアリングホイールの感触は若干人工的ながら、反応は直感的。興奮を誘うものではないものの、落ち着いて長距離をともにできる。

弱点といえるのが、あまり優れない乗り心地や姿勢制御。運転席からは平滑に見えるアスファルトでも、揺れが伝わり後頭部はヘッドレストでバウンドし続けてしまう。

自律運転システムの有能ぶりに感動

今回は、朝のラッシュ時間に約110kmほどを走らせてみた。デフォルトのドライブモードのまま、エアコンをオンにした状態での電費は5.4km/kWhとなった。別の日に同行程をチル・モードでこなしたところ、5.6km/kWhへ改善した。

カタログ値の航続距離へ近づけるには、エアコンをオフにし、かなり穏やかな気持で運転する必要がある。とはいえ、グレートブリテン島ではテスラの急速充電器、スーパーチャージャーが普及している。250kWという電力で、駆動用バッテリーを満たせる。

筆者が感動したのは、最高水準といえる自律運転システム。高度な車線維持支援やアダプティブ・クルーズコントロールが融合し、車線変更も安全に完了してくれる。大雨のような荒天時は、機能しなくなるようだが。

アップデートを受けた、モデルY。訴求力が大幅に強化されたとまでは、いえないかもしれない。だが僅かな価格上昇で、さらに長い航続距離を獲得している。多くのドライバーにとって、一層魅力的なバッテリーEVになったことは間違いないだろう。

◯:優れた動力性能と航続距離、急速充電能力 ボディサイズ以上に広々とした車内
△:乗り心地や静寂性は余り良くない 少し困るほどタッチモニターへ集約された車載機能の操作

テスラ・モデルY ロングレンジRWD(英国仕様)のスペック

英国価格:4万6990ポンド(約902万円)
全長:4750mm
全幅:1920mm
全高:1624mm
最高速度:217km/h
0-100km/h加速:5.9秒
航続距離:600km
電費:6.4km/kWh
CO2排出量:−
車両重量:1884kg
パワートレイン:永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:75.0kWh(予想)
急速充電能力:−kW
最高出力:346ps/6000rpm
最大トルク:42.7kg-m/500rpm
ギアボックス:1速リダクション(後輪駆動)

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

むしろ「モンデオ」の後継車? フォード・カプリ AWDへ試乗 目標はファミリースポーツカー
むしろ「モンデオ」の後継車? フォード・カプリ AWDへ試乗 目標はファミリースポーツカー
AUTOCAR JAPAN
【ハイテク機能を搭載した帰国子女】ホンダCR-V e:FCEV試乗記
【ハイテク機能を搭載した帰国子女】ホンダCR-V e:FCEV試乗記
AUTOCAR JAPAN
611psでサーキットへ最適化! メルセデスAMG GT 63「プロ」へ試乗 圧巻のパフォーマンス
611psでサーキットへ最適化! メルセデスAMG GT 63「プロ」へ試乗 圧巻のパフォーマンス
AUTOCAR JAPAN
アウディ e-トロンGTの最強仕様 RS パフォーマンスへ試乗 0-100km/h 2.5秒! 925psでも差別化は難しい
アウディ e-トロンGTの最強仕様 RS パフォーマンスへ試乗 0-100km/h 2.5秒! 925psでも差別化は難しい
AUTOCAR JAPAN
【一充電走行距離759km】メルセデス・ベンツ「EQS」新型 ラグジュアリーと快適性をもう一段階上に
【一充電走行距離759km】メルセデス・ベンツ「EQS」新型 ラグジュアリーと快適性をもう一段階上に
AUTOCAR JAPAN
コンパクトでプレミアム! ヒョンデ・インスターへ試乗 コダワリ感じるインテリア
コンパクトでプレミアム! ヒョンデ・インスターへ試乗 コダワリ感じるインテリア
AUTOCAR JAPAN
ディーゼル並みの低燃費! メルセデス・ベンツ次期型CLAに新1.5L 4気筒ガソリンエンジン「M252」搭載
ディーゼル並みの低燃費! メルセデス・ベンツ次期型CLAに新1.5L 4気筒ガソリンエンジン「M252」搭載
AUTOCAR JAPAN
魅力的なV8ツインターボの味わい ポルシェ・パナメーラ GTSへ試乗 でも何かが不足?
魅力的なV8ツインターボの味わい ポルシェ・パナメーラ GTSへ試乗 でも何かが不足?
AUTOCAR JAPAN
新型フォルクスワーゲン・ティグアン発売。7年ぶり全面刷新、2Lディーゼルと1.5Lハイブリッドを展開
新型フォルクスワーゲン・ティグアン発売。7年ぶり全面刷新、2Lディーゼルと1.5Lハイブリッドを展開
AUTOSPORT web
【実際に購入 オーナーのレポート・番外編】EV歴13年のリーフ・オーナーが600eに試乗
【実際に購入 オーナーのレポート・番外編】EV歴13年のリーフ・オーナーが600eに試乗
AUTOCAR JAPAN
水素で走るSUV「ホンダ CR-V e:FCEV」を公道初試乗!優れたパッケージングに秘めた「元気」の力に驚いた
水素で走るSUV「ホンダ CR-V e:FCEV」を公道初試乗!優れたパッケージングに秘めた「元気」の力に驚いた
Webモーターマガジン
ホンダCR-X シビック 2台の「Si」(2) 現代人へ理想的なデトックス 熱くなれる92ps!
ホンダCR-X シビック 2台の「Si」(2) 現代人へ理想的なデトックス 熱くなれる92ps!
AUTOCAR JAPAN
ジャガーが衝撃的「次世代モデル」初公開 見たことのない斬新デザインの大型セダン、2026年発売へ
ジャガーが衝撃的「次世代モデル」初公開 見たことのない斬新デザインの大型セダン、2026年発売へ
AUTOCAR JAPAN
【左ハンドルも導入開始】ポルシェ新型タイカン4/タイカンGTSの予約受注開始 11種のファミリーが完成
【左ハンドルも導入開始】ポルシェ新型タイカン4/タイカンGTSの予約受注開始 11種のファミリーが完成
AUTOCAR JAPAN
スペック上はポルシェ・タイカンターボもテスラ・モデルSも凌駕! シャオミSU7 Ultraは世界最強の4ドアEVとなるか?
スペック上はポルシェ・タイカンターボもテスラ・モデルSも凌駕! シャオミSU7 Ultraは世界最強の4ドアEVとなるか?
THE EV TIMES
マクラーレン・アルトゥーラ 詳細データテスト 改良されたエンジンとシャシー 冷静からやや情熱的に
マクラーレン・アルトゥーラ 詳細データテスト 改良されたエンジンとシャシー 冷静からやや情熱的に
AUTOCAR JAPAN
エッジの効いたスタイルに先進の4WD性能をプラス!新型プレミアムコンパクトSUV「 アキュラ ADX」誕生
エッジの効いたスタイルに先進の4WD性能をプラス!新型プレミアムコンパクトSUV「 アキュラ ADX」誕生
Webモーターマガジン
【AT限定でトラックに】日産「アトラス」にAT限定普通免許対応モデル 運送業界の課題解決へ
【AT限定でトラックに】日産「アトラス」にAT限定普通免許対応モデル 運送業界の課題解決へ
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

15件
  • bay********
    BEVのスゴイ所は600km走っても急速じゃなければ500円位で済むからなw
  • ねこにごはん
    テスラって先進的だけど、デザインは古臭い。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

563.7727.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

377.9750.8万円

中古車を検索
モデルYの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

563.7727.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

377.9750.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村