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良い車なのになぜ人気がなかった!? 再評価されるべき車5選

掲載 更新 11
良い車なのになぜ人気がなかった!? 再評価されるべき車5選

■良いクルマだから売れるとは限らない!?

 クルマの販売状況を左右する要因は、デザインや装備、性能、価格、時代背景など、さまざまな要素が関係します。

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 実際に、ヒットしたクルマとヒットしなかったクルマには、大きな違いがないケースもあります。

 そこで、販売当時は人気がいまひとつだったクルマのなかで、再評価されるべきモデルを5車種ピックアップして紹介します。

●トヨタ「セリカ」

 1970年に発売されたトヨタ初代「セリカ」は、当時、一部のスポーツカーのものだったDOHCエンジンを搭載したほか、内装の仕様やエンジンを選択できるフルチョイスシステムを採用した、画期的なスペシャリティカーです。

 代を重ね、1985年に登場した4代目では、ハイパワーなターボエンジンとフルタイム4WDを組み合わせた「GT-FOUR」が登場し、ラリーの世界ではトップに昇りつめます。

 そして、1999年に発売された7代目はそれまでのターボエンジンと4WDを廃止し、シンプルなスポーツモデルという原点回帰をコンセプトに開発されました。

 外観は縦長のヘッドライトと空気を切り裂くようなシャープなフォルムが特徴的です。

 FF専用設計のダウンサイジングされたボディに、1.8リッター直列4気筒エンジンを搭載。上位グレードでは最高出力190馬力を誇りました。

 また、フロントにストラット、リアにダブルウイッシュボーンサスペンションを採用し、高い運動性能を実現したことで、国内外で優れたハンドリングと評されます。

 しかし、国内市場では3ドアハッチバックの需要が急激に低下しており、2006年に販売が終了され、7代目をもってセリカの長い歴史は幕を閉じました。

●日産「シルビア」

 1965年に発売された日産初代「シルビア」は、ダットサン「フェアレディ(SP310型)」のシャシに美しいデザインのクーペボディを載せた、高級スポーツカーとして当時の若者たちを魅了しました。

 その後、価格帯を下げた量産スペシャリティカーに変わり、1988年に発売された5代目は、優れたデザインと手ごろな価格のFRスポーツとして大ヒットします。とくに女性から人気を集め、バブル期におけるデートカーの代表的なモデルでもありました。

 この5代目のヒットを受け、1993年に登場した6代目では、当時のトレンドだった3ナンバーサイズにボディを拡大。

 搭載されたエンジンは、最高出力220馬力に高められた2リッター直列4気筒ターボが設定され、熟成されたサスペンションセッティングと相まって、5代目よりもあらゆる性能の向上が図られました。

 しかし、精悍な印象だった5代目とくらべ、大型化して丸みを帯びたボディデザインは「軽快感が失われた」と評され、販売台数は低迷。

 1996年にフロントフェイスを一新しますが、販売の回復には至らず、1999年に7代目へとバトンタッチされました。

 なお、6代目シルビアは前述のとおり性能的には優れていたため、後に安価な中古車が、走りを重視するユーザーから人気となる現象が起きました。

●スバル「エクシーガ」

 スバルは「レガシィツーリングワゴン」などで培ってきたワゴンづくりのノウハウを活かして、3列シート7人乗りのミニバン「エクシーガ」を2008年に発売。

 スバルとしては1998年に「ドミンゴ」が生産終了となってから、国内で途絶えていた自社製3列シート車が復活したことになります。

 エクシーガは高い操縦安定性と優れた静粛性、しなやかで上質な乗り心地を実現しながら、トップグレードの「2.0GT」には名機として名高い2リッター水平対向4気筒ターボ「EJ20型」を搭載。

 また、2009年にはシャシを中心にチューニングされた限定車「2.0GT tuned by STI」の発売や、2.5リッター自然吸気エンジン搭載車を追加するなど、スポーティなミニバンとしての地位を確立します。

 しかし、スライドドアのミニバンほどの人気を得ることができず、2015年にはクロスオーバーSUVにイメージチェンジした「エクシーガ クロスオーバー7」にバトンタッチし、2018年に販売を終了しました。

■光るものがありながら人気につながらなかった軽自動車とは!?

●三菱「i」

 2006年に登場した三菱「i」(以下「アイ」)は、サイズに制約がある軽自動車の課題だった、デザイン性、居住性、衝突安全性という背反するテーマを高次元で克服したモデルです。

 搭載されたエンジンは、発売当初、最高出力64馬力を発揮する660cc直列3気筒ターボのみでしたが、マイナーチェンジで自然吸気をラインナップ。

 トランスミッションは全車4速ATが組み合わされ、後輪駆動とフルタイム4WDが設定されています。

 アイの外観はエンジンをリアに置いたことで実現したショートノーズに、「タマゴ」のような斬新なフォルムが特徴的で、内装も明るく開放的な視界や、やわらかい印象のインパネなども秀逸なデザインでした。

 2006年度には軽自動車で初となる「グッドデザイン大賞」を受賞するなど、意匠だけでなくパッケージングが高く評価されましたが、軽自動車市場ではトールワゴンが主流になり始めていたため、アイは大ヒットには至りませんでした。

 その後、アイは一度もフルモデルチェンジすることなく、2013年に販売を終了。なお、EV化された「i-MiEV」は現在も継続して販売されています。

●ホンダ「ライフダンク」

 1998年に発売された軽ハイトワゴンの3代目ホンダ「ライフ」は、女性ユーザーをターゲットに開発されました。

 そして2000年には、最高出力64馬力を発揮する660cc直列3気筒ターボエンジンを搭載し、大型エアロバンパーや4灯マルチリフレクターヘッドライトなどを採用した、若者をターゲットにしたスポーティモデル「ライフダンク」を発売します。

 外観はライフと異なり、フロントフェイスを中心に精悍なデザインとされ、専用装備として強化スプリングや大径スタビライザーを装備したスポーティサスペンション、ベンチレーテッドディスクブレーキ、EBD付きABSなどを搭載。

 人気が高まっていた軽トールワゴンのなかでも、スポーティさを強調したモデルでしたが、全体のフォルムはライフそのものだったためか、ターゲットとしていたユーザーから人気となることはありませんでした。

 2003年に4代目へモデルチェンジされた際に、ライフダンクは廃止され、以降はスポーティなモデルは設定されていません。

※ ※ ※

 自動車メーカーが発売するクルマは、必ず販売目標が設定されます。たとえば、ミニバンのように市場規模が大きいモデルは販売目標も多くなり、スポーツカーのようなモデルは少なくなるのが通例です。

 しかし、目標をクリアできるクルマばかりではないので、売れなければテコ入れがおこなわれ、もしくは販売を終了するという選択が迫られます。

 どのクルマも莫大な予算と時間をかけて開発され、メーカーが自信を持って発売しても、ユーザーに伝わるとは限らないようです。

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みんなのコメント

11件
  • 日産車に多いイメージ
    出た当初はボロクソ言われて製造終了してから絶賛される
  • デザインの悪さは大きいよね。
    どんなに性能良くてもカッコ悪くちゃ売れるはずがない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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