これまで長らく、MotoGPのプロモーターを務めてきたドルナ・スポーツ。FIMと新たな長期契約に合意したことにより、2060年までプロモーターとしての役割を継続することになった。
36年先の契約を取り付けるという、まさに前例のない大型契約となった。スペインを拠点とするドルナは1992年からMotoGP(ロードレース世界選手権)の舵取りをする立場となり、シリーズの人気拡大、特にアジア地域における市場拡大において大きな役割を果たしてきた。
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現在の取り決めにおいては、FIMがMotoGPの運営面を主に司り、ライダーの安全なども管轄してきた。一方で商業面はドルナが管理しているという形だ。
またドルナはMotoGPに限らず、スーパーバイク世界選手権(WSBK)、MotoE、JuniorGP、そして今年からスタートした女性ライダーによる世界選手権においても、プロモーションに関する権利を保有する。
今回の発表に際し、ドルナのカルメロ・エスペレータCEOは次のようにコメントした。
「FIMとの合意を発表できることを大変誇りに思う。このパートナーシップの継続が保証されたことは、この業界と世界中のファンにとって素晴らしいニュースだ。我々はまさに特別なものを築き上げながら、今後も協力してこのスポーツをさらに発展させていくだろう」
「これほど長期の契約を結ぶことができたことは、MotoGPにとって大きな付加価値となる。今日のスポーツとエンターテインメントの状況において、MotoGP内でこれほど意思疎通が取れているというのは我々も光栄であるし、このスポーツが成長軌道を描き続けるための素晴らしい基盤を築くだろう」
「FIMのサポートに感謝するとともに、このパートナーシップを継続することで、MotoGPをこれまで以上に大きく、より良いものにしていきたい」
またFIMのホルヘ・ビエガス会長は、この契約はMotoGPにとってだけでなく、「この最高峰シリーズの世界的地位、価値、存在感から利益を享受する、より広いモーターサイクルレースコミュニティ」にとっても重要だと述べた。
なおMotoGPとドルナに関しては、F1のオーナー企業であるリバティ・メディアが42億ユーロ(約6860億円)で買収し、株式の86%を取得することで年初に合意している。リバティは現在、この買収を完了させるにあたり、欧州連合(EU)を含む関連組織からの規制当局の承認を待っているところだ。
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