初代ギャランΣ/Λの衝撃的な誕生は、やはりそのデザインの良さがあってこそ。とりわけ2ドアハードトップのΛは、他にはないデザインだった。技術的な困難をm乗りこえ実現できたそのスタイリングは、今でも通用する美しさを持っている。
このリヤの回り込んだウインドウは、単にデザインだけでなくGTOなどクーペで味わった後方視界の悪さを払拭するためのものでもあった。問題を克服しながらも、絶妙なバランス感覚で魅力的な造形となった。この造形の実現には、旭硝子の絶大な努力もあってのことだという。さらに製造段階でもボディとのフィッティングにはかなりの苦労をしているという。
その後も他社からはなかなか同様の形状が登場しないことからも、実現の難しさは理解できる。例えばΛ登場から4年経過して初代レパードが登場するが、ラウンドしたリヤウインドウは3つのガラスで構成される。かなり大きなサイド面を持っていることから一概には言えないが、やはりできればΛのように一体でやりたかった思いは伝わってくる。
1976年に登場したギャランΛだが、3ナンバーの2.6ℓエンジンを搭載したのは1979年のこと。パーソナル3ナンバークーペとして専用ボディで登場した初代ソアラよりも2年早いことになる。
今思えば、やや地味な存在だったのだが、その時代に大きな旋風を巻き起こしたのは間違いなく、もっと高く評価されてもいい1台であるだろう。
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