2024年シーズンのF1は9戦が終了したが、ザウバーだけが未だポイントを獲得することができていない。ただバルテリ・ボッタスも、この状況に絶望しているわけではないようだ。
ザウバーは特に今季、予選で下位に沈んでしまうことが入賞を逃す大きな要因になっている感がある。カナダではボッタス、周冠宇ともに予選Q1敗退。決勝では雨まじりのコンディションでボッタスが好走していたが、スリックタイヤに交換するタイミングがやや早すぎたこともあってタイムをロスしてしまい、10位のピエール・ガスリー(アルピーヌ)から10秒遅れの13位でのフィニッシュとなった。
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フェラーリの2台やレッドブルのセルジオ・ペレスがリタイアしたことを考えると、中団チームにとっては入賞を記録する大きなチャンスだっただけに、ザウバーとしては痛手だったと言える。ましてや、コンストラクターズランキング争いをしていたアルピーヌにダブル入賞を許してしまったのだ。
ただボッタスとしても現状を悲観し過ぎてはいないようで、レース後に次のように語っていた。
「僕たちにはまだやるべきことがある」
「アップグレードし続けて、マシンを速くする必要がある。ロケット科学(=とんでもなく難しいもの)じゃないんだ。あと少し足りないだけだ」
また次戦スペインGPに向けてアップデートパッケージが用意されているかどうかについてボッタスは次のように答えた。
「持ち込むのは小さなものではあるんだけど、(カタルニア・サーキットは)非常にハイダウンフォースのコースだし、こことは違うコースだ。これまで見てきたような感じで、接戦になると思う。次のステップはQ2に行くことで、そうすればもう少し良い戦いができる」
また周は、レースウィークのコンディションが悪かったこともあるが、フリー走行でクラッシュして赤旗の原因を作るなど、ザウバーC44に手を焼いているような印象であった。レースでも状況は好転せず、周回遅れでのフィニッシュとなったが、レース後には次のようにコメントした。
「単に(タイヤの)コンパウンドの違いで苦戦したんだ」
「レース中盤の段階で僕はレースから追い出されたような感じだったので、少し寂しかった。ファクトリーに戻ってすべてをチェックして、もう少しゼロから始められるようにするために、既に色々と計画している」
「この2週間は何かがうまく噛み合っていないような気がしていた。これまでなかったようなことが起きて、ミスをしてしまったりね。だからすべての問題を理解し、次のレースに向けてしっかりと計画を立てたい」
フリー走行でのクラッシュに関連して、リヤの挙動に自信を感じられていないのかという問いに対しては、こう答えた。
「正直色々だ。4輪がスライドしている」
「とにかくグリップが足りないんだ。単純なことだけど、簡単には解決しないところだ」
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