トヨタ カムリが国内から撤退するとウワサされているが、未だトヨタから正式アナウンスはなし。1980年からじつに43年も続く歴史は本当に終わってしまうのか!? そして北米市場は継続というが、なんで日本だけ撤退に!?
文/佐々木亘、写真/TOYOTA
カムリ終売は日本だけ!? セダン不遇時代に健闘するもなぜ国内撤退を選ぶのか
■カムリは本当に日本から消えてしまうのか
現行型カムリが国内生産終了することとなった。43年という長い歴史に幕を下ろす
突如流れたカムリ国内販売終了のニュース。1980年のセリカ・カムリから43年続いた歴史に幕が下ろされるという。しかしトヨタからの公式発表は行われていない。カムリの終売は事実なのか、関係各所への取材で判明したことを軸に、終売報道が出た背景や今後の動きを考えていく。
カムリ終売の一報は、3月22日に出ている。日本経済新聞が口火を切り、報道各社が続いた。
筆者がトヨタ販売店に取材を行ったのは、翌23日のこと。この時点で、販売店からは「カムリがドロップ(販売終了)する」という話を聞くことができた。
現行型の最終改良は2022年8月に行われ、当時は新車の注文ができていたものの、短期間で受注停止となっている。年明けになっても受注停止の状態は変わらず、さらに2023年7月までで、現行型の生産が終了するという予定が立っていた。
オーダーストップ中の年明け、販売店へ示されていたのは「新型生産打ち切り」という情報。誰もが今秋の新型カムリ登場を疑わなかったが、2カ月後に届いた通知は、まさかの「ドロップ」だった。
ほぼ同時期にドロップが報じられたC-HRは、既に公式HP内で生産終了を発表しているが、カムリに関しては公式な発表はまだない。しかしながら、トヨタディーラーの動きをみると、カムリの国内市場撤退は事実だと言わざるを得ない。トヨタの歴史を作り上げてきたクルマが、また1つ姿を消す。
■日本国内だけ撤退する理由は何なのか!
北米市場を中心に、海外では根強い人気を誇るカムリ。2022年のグローバル販売台数は約60万台と言われ、この数字からも人気の高さがうかがえる。
いっぽう、日本国内での販売実績を見てみると、2022年の累計販売は5750台にとどまった。月平均で約480台の販売実績は、トヨタラインナップ全体で見ても、下から数えたほうが早い。
2022年9月には新型クラウンクロスオーバーが登場。シエンタ、プリウスや、プリウスPHEVと新型モデルが次々と登場している
他車種の2022年累計販売を見てみると、2022年9月に登場したクラウンクロスオーバーが9月~12月までの4カ月で1万7766台を販売、プリウスは旧モデルで2万8270台(PHV除く)、カローラセダンは9740台を売り上げた。セダン系の車種で比較しても、カムリの販売台数は少ない。
またコンパクト勢(ルーミー・ヤリス・ライズ等)は、年間で8万台~10万台の販売実績を残しており、トヨタラインナップ全体を見たときに、国内販売ではカムリの存在が非常に小さいことがわかるだろう。
世界全体におけるカムリ販売台数の、わずか1%しか担っていない日本市場。変化が著しく、経営の効率化を図るうえで、ラインナップの整理が重要になると考えるトヨタからすれば、国内での存在や影響力が小さい車種をなくしていくのは当然の動きともいえる。
歴史のあるクルマなだけに、国内販売終了のニュースは衝撃的だったが、日本国内におけるカムリの実情を考えると、それほど驚くことではないのかもしれない。
■海外ではカムリ継続! しかし日本ではもう買えなくなっている
現行型カムリは、国内ではすでにオーダーストップとなったが、海外市場での販売は継続していくとのことだ
日本市場では終売となるカムリだが、海外へ向けて販売するため、カムリの生産は日本で続けられる。
国内向けの生産は続いているが、これはすべてバックオーダー分であり、2022年からオーダーストップがかかっているカムリは、もう買うことができない。執筆時点で複数のトヨタディーラーを回ったが、新車を注文することは叶わなかった。
日本国内では、軽自動車・コンパクトカー・SUVが新車販売の大半を占め、国内メーカー各社はセダンの生産終了を次々と発表している。変化する国内需要にラインナップを合わせ、かつてはクルマの王道だったセダンを取り扱わないメーカーも増えてきた。
海外においても、現在の主流はSUV。セダンは少しずつ人気を落としてきているが、それでも底堅い支持は続いている状況だ。
加えて、北米市場においては「カムリは壊れないクルマ」というイメージが根強く、カムリブランドが成立している。アジア圏でもカムリの人気は高く、高級車としての確固たる地位を築き上げているのだ。
世界的に見れば、カムリはトヨタにおけるブランドカーであり、安心して乗ることができる憧れのクルマになっている。まだ、クルマをステータスと考える国の中で、セダンに乗るということは地位の証明であり、生活をしていくうえでの目標なのだろう。
いっぽうで、日本ではクルマがある生活が当たり前であり、近頃はステータスというよりも生活の道具としての立場が強い。そうなると、セダンよりもワゴンやミニバン、そしてSUVの方が使いやすく、道具としての意味を成す。
カムリが日本から姿を消すという事実は、日本におけるクルマの存在意義の変化を象徴するものなのだろう。それでも、名車カムリの名は海外で残り続ける。またいつの日か会えることを願い、今は「さようなら」と送り出してあげたい。
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みんなのコメント
どんどん貧乏になってくし。
もう日本でセダンは無理なんだろう