今年も生成AIが大きな話題となりそうだが、フォルクスワーゲンが自車のユーザーインターフェースにチャットGPTを搭載すると発表した。これはドライブの素敵な相棒になりそうだ!
文/ベストカーWeb編集部、写真/フォルクスワーゲン
バターチキンが食べたいといえばお店を表示! フォルクスワーゲンがチャットGPTを搭載するぜ!
■ゴルフやティグアンにも搭載予定!
チャットGPTを搭載するIDA(アイーダ)を積んだゴルフGTI
アメリカのラスベガスで開かれているCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)。かつては家電や電子機器の見本市だったのだが、電動化やIT化に伴い、自動車が相当な存在感を示すようになった。
今回はそのCESの現場で、フォルクスワーゲンが話題を呼んでいる。同社の音声アシスタントであるIDA(アイーダ)に、チャットGPTを統合したゴルフGTIを展示したのだ。ちなみにこのゴルフGTIは、8代目ゴルフ初のビッグマイナーチェンジモデルとしても注目される。
アイーダはフォルクスワーゲンのパサート、ゴルフ、ティグアン、ID.3、ID.4、ID.5、ID.7に搭載されているのだが、これまでも「ハロー、アイーダ」と話しかけることで、エアコンの温度調整やナビの目的地を設定することができた。
チャットGPTが搭載されることで、この音声メッセージの自由度が飛躍的に高まることになる。ユーザーの問いかけが曖昧であっても、なにを求めているのかを探し、正確な回答を返すことができるのだ。
現地のデモンストレーションでは、「携帯電話の充電器が買いたい」とか「バターチキンが食べたい」と話しかけると、最寄りの家電量販店やレストランの場所を瞬時に地図上に表示してみせた。断片的な会話を文脈から理解して、目的地に設定する様は、生成AIの真骨頂を見る思いだ。
チャットGPTは昨年、メルセデス・ベンツが北米の車両に対して期間限定で試験搭載を行い、話題を集めた。対して今回のフォルクスワーゲンの試みは恒久的なもので、チャットGPTを搭載する最初の量産車メーカーになるという。
フォルクスワーゲンはこのチャットGPT付きIDAを、2024年の第2四半期(4~6月)から標準搭載するという。まずは英語やドイツ語など5言語でスタートし、日本語は含まれていないが、将来的には20言語にまで拡張するというから対応することを願いたい。
これからのクルマはこうしたソフトウェアの魅力で売れ行きが左右されるという。フォルクスワーゲンだけでなく日本車にも、優れたAIが搭載されることを期待しよう。
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