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トヨタ、自動運転機能を搭載したLSとミライを発売。なぜレベル2に留まったのか?

掲載 更新 15
トヨタ、自動運転機能を搭載したLSとミライを発売。なぜレベル2に留まったのか?

トヨタは4月8日、独自の自動運転技術、新機能「Advanced Drive(アドバンスド・ドライブ)を搭載したミライ、LSを発表。ミライは845万~860万円で4月12日に、LSは1632万~1794万円で4月8日からそれぞれ発売される。ホンダ レジェンドとは異なり、限定車ではない。

だが、自動運転のレベルでいくとレジェンドはレベル3。今回のミライ/LSに関してトヨタは「レベル2という認識」とのこと。例えば手放しでのレーンチェンジや、前方から目線をそらせたままでの運転などには対応していない。なぜなのか? レベルの段階だけにこだわっていないのがトヨタのやり方だという。

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トヨタの自動運転技術は、人とクルマが気持ちを通わせながらお互いを高め合い、人とクルマが仲間のように共に走るという独自の「Mobility Teammate Concept(モビリティ・チームメイト・コンセプト)」に基づく。クルマが人から運転を奪うのでも、人に取って代わるものでもなく、人とクルマが双方をパートナーとして尊重し合う。運転を楽しみ、時には運転操作を任せることで本当の安全・安心、移動の自由を実現したいと考えている。

具体的には、何ができるのか? その特徴や機能は下記のとおりだ。

1)Advanced Driveの特徴
Advanced Driveは、Intelligent(知能化)、Reliable(信頼性)、Perceptive(高い認識性能)、Interactive(ドライバーとクルマの対話)、Upgradable(ソフトウェア・アップデート)の5つの技術的特徴を備えている。

人と同じような自然で滑らかな走りを実現するとともに、他車ドライバーにも配慮。つねに安全を最優先に判断することでドライバーに信頼される運転操作を目指した。ディープラーニングを中心としたAI技術も取り入れ、運転中に遭遇しうるさまざまな状況を予測・対応する。また、周辺環境、ドライバーの状態などから危険が予測される場合は、システムが注意喚起。ドライバーはシステムからの提案に応じてシステム操作を判断、指示するなど対話可能な運転支援である。

さらにソフトウェアアップデートにも対応。納車された後も、機能の追加・性能向上を続け、使い勝手の向上、最新の安全技術を提供する。またAdvanced Driveでは、車外の画像データをはじめとする走行データを記録し、トヨタのサーバーに送信。刻々と変化する環境下でクルマの挙動を把握することで、今後の自動運転・先進安全技術・地図関連技術の研究開発に生かされる。

データの取り扱いにあたっては、個人情報保護法を遵守したうえで、クルマの利用者(車両通信の契約者)およびカメラに映り込む人のプライバシーに配慮した対応をしているという。

2)Advanced Driveの機能
Advanced Driveは、高速道路や自動車専用道路の本線上の走行を支援するシステムだ。ナビゲーションで目的地を設定すると、ドライバー監視のもと、実際の交通状況に応じて車載システムが適切に認知、判断、操作を支援。車線・車間維持、分岐、車線変更、追い越しなどを行いながら、目的地に向かって分岐までの運転を支援する。

ドライバーはアクセル、ブレーキ、そしてステアリング操作からも解放される。またカーブや渋滞、追い越しなど走行中のさまざまなシーンに応じた自然で滑らかな走りを実現する。

【人に寄り添った運転支援】
・走行状況に応じた細やかな支援
周辺を走行している車両との並走・追い越し時に、左右の感覚を十分に確保した状態で車線維持を実施。例えば全幅が広い大型車を追い越す際、右に寄りながら走行するなど車両間の距離が近く不安を感じるような状況を回避してくれる。

・合流してくるクルマへの配慮
合流地点では、本線に合流してくる車両に対して、早めに減速して車間距離を確保し、相手車両のスムーズな合流を支援する。

・車線変更/追い越し
システム側が周辺の車両状況と道路環境を考慮したうえで車線変更可能と判断した場合は、ドライバーがステアリングを保持し車線変更先を確認、承認操作を行うことで自動的に車線変更を行う。また、ドライバーがターンレバー操作をすれば、システムに車線変更動作を要求することも可能。

・ドライバーモニターカメラ
ドライバーの顔の向き、目の開閉状態、視線方向、運転支援からドライバーの運転状況を検知し、ドライバーの脇見・閉眼状態をシステムが検知した場合ドライバーに警告を行う。

また、ドライバーの安全確認行動をシステムが確認することで、安全に車線変更支援を実行する。さらに眠気の兆候も推定、運転への関与度合いが低下し始めているとシステムが判断した場合は、ブザーによる警告やシートベルトの振動、ヘッドアップディスプレイ表示の点滅、いたわり案内アプリによる対話などにより対処する。

つまり、“アイズオフ”での自動運転は今のところ不可である。

【事故の防止】
・緊急ブレーキ
従来のミリ波レーダーとステレオカメラに加えて、望遠カメラ、ライダーと高精度地図に基づく情報を組み合わせることによって、従来のプリクラッシュセーフティの検知対象よりも遠くから自車進路上の前方車両の検知を実現、ドライバーによる回避行動を支援する。

衝突の可能性があると判断した場合は、カラーメーターやカラーヘッドアップディスプレイの表示とブザーでドライバーに知らせ、衝突の可能性が高いと判断した場合は、高い制動力を発生させ、ドライバーの回避行動を支援する。

・ドライバー異常時対応システム
ドライバーの運転姿勢が大きく崩れた場合、システムの警告に応答せず無操作状態が継続した場合には、システムはドライバーの運転継続が困難と判断。ハザードランプの点滅など周囲に警告を行いながら緩やかに減速し、車線内または路肩に停車する。また、停車後にドア解錠やヘルプネット自動接続による救命要請も行い、早期のドライバー救命・救護に寄与する。

【ユーザーと共に育てていくクルマ】
・ソフトウェア・アップデート
無線通信、または販売店での有線接続により、つねに最新のソフトウェア(制御ソフトおよび高精度地図ソフト)に更新される。購入後もクルマに新たな機能が追加され、また性能が向上し、最新の運転支援技術を備えたより安全・安心なクルマへと進化するという。

・最先端のハードウェア
ソフトウェアアップデートのベースとなるハードウェアとして、認識、演算処理、信頼性(もしくは冗長性)などにおいて、高性能、かつ最先端の製品を装備。これらのハードウェアにより、ユーザーに最新の安全技術を提供していく。

◇ ◇ ◇

トヨタが強調するのは、クルマとのチーム感。任せっきりになるのではなく、互いが尊重し合いながらより安全で快適な走行を実現している点だ。レベル3の実現は、まだまだ難しい面もある。「安全技術は普及してこそ」と考えるトヨタは、今回のミライ/LSを皮切りに、Advanced Driveをさまざまなモデルに展開していくのであろう。

〈文=ドライバーWeb編集部〉

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みんなのコメント

15件
  • トヨタらしいっちゃトヨタらしいな。
    高速道路で30km以下の条件付きレベル3のタイトル狙いより、
    細やかな運転支援の方が実用的である。
  • >なぜレベル2に留まったのか?

    技術が無いからだろ
    それをトヨタ信者が庇ういつものパターンw
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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