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【ランドクルーザーの系譜】ランドクルーザープラドの誕生から最新250系まで

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【ランドクルーザーの系譜】ランドクルーザープラドの誕生から最新250系まで

車の歴史 [2023.08.13 UP]


【ランドクルーザーの系譜】ランドクルーザープラドの誕生から最新250系まで
 8月2日に新型車が発表されて以来、盛り上がりが止まないランドクルーザー。

ランクル250のデザインを読み解く【九島辰也】

 約8年ぶりに復活が決まった「ランドクルーザー70」により、世界各地で販売されている現行型ランドクルーザーシリーズが再び日本市場で勢揃いする……ドラマティックな展開にワクワクが止まりません。

 もう一つの大きなトピックが、「ランドクルーザー250」の誕生。これまで親しまれてきたライトデューティー系のサブネーム「プラド」が名称から外れ、デザインを大きくリニューアル。

 ランクルならではの剛健さとモダンな雰囲気を取り込んだ新デザインは、まさに原点回帰と呼ぶにふさわしい姿です。

 そこで今回は、ランドクルーザープラド~最新型ランドクルーザー250までの系譜を写真と共に振り返ってまいります。


【70系・ワゴン】「プラド」誕生前夜に現れたレジャーユースモデル

1985年式 ランドクルーザー・ワゴン 70系
 ランドクルーザーは四輪駆動車の多用途化を背景にこれまでのスタイルを一新、快適性や操作性を向上させた「ランドクルーザー70」を1984年11月に発表します。

 それからほぼ1年後の1985年10月、レジャーユースの増加に対応するモデルとしてワゴンタイプの「ランドクルーザー・ワゴン」を追加しました。

 これは70系ショートボデーのバンタイプ車をベースに、当時ハイラックスサーフなどに採用していた2.4Lターボディーゼルエンジンを搭載し、高い動力性能を実現。

 さらに後席居住性の向上を図るとともに、新設計のコイルスプリング式サスペンションを採用して快適な乗り心地と悪路走破性の両立を図ったものでした。

 外観についてもフロントグリルやステッカーなど専用アイテムを採用し、精悍な外観を演出しています。


【70系・プラド】「スーパーハイブリッド4WD」誕生

1990年式 ランドクルーザープラド 70系

1990年式 ランドクルーザープラド 70系
 1990年4月のマイナーチェンジを機に、ショートホイールベース・3ドアのみの設定だった「ランドクルーザー70」系のワゴンとバンに、ロングホイールベースの5ドア車を追加。車名も新たに「プラド」のサブネームが付けられました。

 3ドア車は2列シートの5人乗り仕様で、5ドア車は3列シートの8人乗り仕様。エンジンは最高出力97PSの2.4L 直4ターボディーゼル(2L-TE)を採用し、1993年5月には当時新開発の4気筒3L ディーゼルターボ(最高出力130PS)に変更されています。

 「スーパーハイブリッド4WD」が開発テーマに掲げられ、電子制御4速ATの導入、都会的なイメージを強調したデザインなどから、当時の若年層をメインターゲットとした背景がうかがえます。
※開発テーマの「ハイブリッド」は現在のハイブリッドエンジンとは無関係

 この時代は三菱・パジェロに代表されるRVブームの真っただ中。ランドクルーザープラドは、空前の人気を誇ったRV市場へ勝負を挑む一手となったのでした。


1990年式 ランドクルーザープラド 70系 内装

【90系・プラド】新たな伝統を作る2代目

1996年式 ランドクルーザープラド 90系(5ドア車)

1996年式 ランドクルーザープラド 90系 8人乗り仕様車 内装イメージ
 「新たな伝統をつくる」という意気込みで開発されたランドクルーザープラド 90系は、スポーティなイメージの3ドア車(5人乗り)と、存在感のある5ドア車(8人乗り)という個性の異なる2タイプを用意。先代から全長と全幅を拡大しつつ全高を抑え、ワイド&ローのボディサイズを作り上げました。

 パワートレインは、新たに3.4L V6ガソリンエンジン(最高出力185PS)をラインナップに加え、出力を140PSに高めた3Lディーゼルターボとの2枚看板に。

 さらに、駆動方式を従来のパートタイム4WDからフルタイム4WDへ変更しています。

 一方で室内長・室内幅も拡大したことで、ゆとりのある車内空間を実現、乗用車としての快適性も高められました。


ランクル250&70の発表会で披露された1996年式 ランドクルーザープラド 90系(3ドア車)

【120系・プラド】3代目はオンロード性能&上質路線を強める

2002年式 ランドクルーザープラド 120系(5ドア車)

2002年式 ランドクルーザープラド 120系(3ドア車)
 6年ぶりのフルモデルチェンジとなったランドクルーザープラド 120系は、新設計の高剛性フレームを採用し、操縦性・走行安定性・静粛性を向上。

 センターデフに新開発のトルセンLSDを採用して、オフロード走破性・オンロード性能が大幅に高められました。

 車内空間においては機能重視のデザインとしつつ、後席の居住性を向上。後席モニターや9スピーカーといったオプションも用意され、上質路線への方向性が示されました。


2002年式 ランドクルーザープラド 120系 車内イメージ

2002年式 ランドクルーザープラド 120系 車内イメージ

【150系・プラド】ハイラックスサーフを統合 国内向けは5ドア車のみに

2009年式 ランドクルーザープラド 150系

2009年式 ランドクルーザープラド 150系
 2009年に登場した4代目ランドクルーザープラド 150系は、1996年5月以来シャシーを共有していた「ハイラックスサーフ」を統合。

 また、初代モデル以来ラインナップしていた3ドアのショートホイールベース車を海外市場向けとし、国内販売は5ドアのロングホイールベース車のみとなりました。

 内装ではセカンドシートに足元スペースを広げるスライド機構と、3列目への乗降性を高めるウォークイン機構を助手席側に装備。

 さらに、サードシートはスイッチ一つで格納・復帰できる電動フロア格納機構を上位グレードに採用するなど、快適性がより高められました。


2013年式 ランドクルーザープラド 150系
 この150系は2013年にマイナーチェンジを実施しており、内外装を刷新。

 外装では大型フロントグリルの採用、フロントバンパーやリヤガーニッシュなどの意匠変更などにより、力強いビジュアルを作り上げました。

 内装はシート素材の変更など、より上質感を高めた内容となりました。


【250系】ランクルの本質に原点回帰 オフローダーの基本性能向上

ランドクルーザー 250系(プロトタイプ)

ランドクルーザー 250系(プロトタイプ)
 

 代を重ねるごとに高級路線を強めていたランドクルーザープラド。そのプラドの流れを継ぐモデルとして今回発表されたランドクルーザー 250系は「原点回帰」を謳い、「質実剛健を追求し、お客様の生活と実用を支え、お客様に信頼されるクルマ」をコンセプトに開発されました。

 お披露目されたプロトタイプの姿は、ライトデューティー系ランクルの祖である70系を彷彿とさせる角型のフォルム。懐かしさを感じさせながらもヘッドライトやバンパーなどに現代的なデザインを取り入れ、レトロモダンなランクルスタイルを表現しています。

 性能面では、フレーム剛性を50%向上させるなど車両全体の剛性を大幅強化。さらにサスペンションの基本性能向上、マルチテレインモニター/マルチテレインセレクト機能拡充といった要素で、オフローダーの基本性能をアップさせています。

 日本市場では2024年前半に特別仕様車「First Edition」を導入予定です。

【参考資料】
10 million and beyond|ランドクルーザー特設サイト:
https://global.toyota/jp/mobility/toyota-brand/features/landcruiser/
トヨタ自動車75年史 車両系統図:
http://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/vehicle_lineage/family_tree/index.html

【あわせて読みたい】

https://www.goo-net.com/magazine/contents/history/200001/

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みんなのコメント

64件
  • 250はプラドユーザーの買い替えやプラドほしい人向けじゃない
    サイズが大きすぎる

    300欲しいけど予算的に厳しい、納期の関係で250でもいいや、な人向け

    プラドが欲しかった人はどこに行く…?
  • 個人的に120系が好きで今だにTZ-G(V6-3400)乗ってます。
    150系のフロントデザイン(特に中期のツリ目)は好きじゃありません。
    3列目シートは120系は取り外しできたので結構広かったのに、150系では電動格納によって荷室の高さが犠牲になっていたので残念です。
    あと150系後期でデザインが良くなっただけにV6エンジンが無くなってしまったのも大変残念です。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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