この記事をまとめると
■富士スピードウェイで行われたモーターファンフェスタにホンダアクセスが出展
たかがリヤウイングで違いなんて……わかりすぎた! ホンダアクセスの「シビックタイプR」用空力パーツがマジで凄かった
■FL型シビック用の新型テールゲートスポイラーをお披露目した
■販売は2024年中で価格はまだ未定となっている
いよいよ待望の新製品お披露目!
2024年4月21日に富士スピードウェイで行われた、三栄書房主催のモーターファンフェスタ。会場内ではさまざまなイベントが開かれており、大手パーツメーカーによる出展や、車種別のオフ会、走行会やD1グランプリなどなど、1日中クルマ好きが楽しめるイベントが盛り沢山だ。
そんなイベント内会場で、ひときわ賑わっていたブースがある。それが、ホンダの純正アクセサリーを手がける「ホンダアクセスブース」だ。今回、このブースでは”ドリキン”でお馴染みの土屋圭市さんによるトークショーなどが行われることとなっているのだが、そのエリアにはトークショーの前から異様な雰囲気を醸し出しているクルマが1台置いてあった。
それが、シビックe:HEVの純正アクセサリー装着車……? のような1台。と、いうのもBピラーから後ろが黒幕で隠されている。いったいなんなのだろうか。
などと思っているうちに、本日第1回目のトークショーがスタート。登壇者は、WEB CARTOPでもお馴染みのまるも亜希子さんによる司会と、先述したゲストの土屋圭市さん、それと、ホンダアクセスの十八番である「実効空力」に関する開発を行なっている完成車性能担当の湯沢峰司さんと、同技術の発案者である元ホンダアクセスの福田正剛さんの4名。
トークショーでは、「実効空力とは何か」「開発中に大変だったこと」「土屋さんとの裏話」などなど、ここでしか聞けない赤裸々トークを披露し、会場を沸かせていた。
と、トークショーが10分ほど進んだところでついに! 冒頭で触れた「黒幕で隠されたシビック」の正体を明かすとの発表があった。カメラを構え、その姿を待っていたところ、現れたのがシビック用の新しいテールゲートスポイラーであった! 会場内ではアンベールと同時に多くのファンが写真を撮るなどして、黒山の人集りとなっているのが印象的だった。それほど多くの人が注目するアイテムという裏付けでもある。
鷹栖で開発! 職人のワザをフル投入
と、ここで、「ん? FL1(4)型のシビックって元々オプションでスポイラーがあるじゃん?」と、思った人もいるはず。しかしこのスポイラー、”タダモノ”ではない。
そう。このパーツは、もはや同社のキャッチフレーズのようにもなっている「実効空力」の技術が採用されているアイテムなのだ。
詳しく説明すると、これには、シビック・タイプRに設定されていたカーボン製のテールゲートスポイラーに備わる「シェブロン」と呼ばれるギザギザな三角形が特徴な、実効空力デバイスと同じものが装備されている。つまり、直進安定性やコーナリング性能など、走りに関わる部分すべてにプラスの性能を与える実用性重視のパーツなのだ。ちなみに筆者はこの実効空力デバイスを、複数車種で何度も体感しているが、思わず笑ってしまうほどクルマが激変する。
従来設定されていたスポイラーは、走行性能に悪影響を与えるような作りにはもちろんなっていないが、あくまで”見た目重視”なパーツだったそう(もちろん走行性能に悪影響はないように設計されているが)。ただ、今回のパーツは”走り重視”という真逆のキャラクターとなっている。
開発にはモデューロのエグゼクティブアドバイザーの土屋圭市さんはもちろん、開発担当の湯沢さんや福田さんなど多くのスタッフが、北海道にあるホンダのテストコース、鷹栖プルービンググラウンドにて1週間以上滞在し、試行錯誤して開発しているという本気っぷり。まさに職人のワザが生きている逸品だ。さらに、この形状はタイプRの流用かつ廉価版的なモノではなく、新規で金型を起こしている専用設計品でもあるとのこと。
土屋さんはトークショーで、「たったこれだけかもしれないけど、びっくりするほどこのパーツでクルマが変わる。こうでもない、ああでもないと意見して、鷹栖や郡サイ(群馬サイクルスポーツセンター)で走り込んだ自信作だからね。雨の日とかはとくにわかるよ。シビックを買う人はクルマ好きが多いはずだから、ぜひ試してほしいね」と激推し。
さらにこのスポイラーは嬉しいことに、現在販売されている純正オプションのテールゲートスポイラーと付け替える形でポン付け可能なのだという。FL型シビックを購入するユーザーの7割ほどが選んでいるというパーツなので、これなら多くの人がより手軽に実用性重視カスタムができることになる。さらに、付け替え作業も自分でできるようなもので、時間も数十分で終わるレベルなのだそう。
「普段は従来販売されていたスポイラーを使って、長距離移動などで高速道路を走る際は新型にするなどして使いわけると、楽しく乗れるかも。ちなみに、某社も同じようなことをやろうとしてるから、ホンダアクセスしてやったりだね(笑)」というトークも土屋さんからあり、会場はさらに賑わった。
販売時期は2024年中としており、価格はまだ未定だそう。ただ、カーボン製ではないのでタイプR用のカーボン製のモノよりは確実に安価になるという期待大な発言も聞くことができた。
現在、現行モデルのシビックを持つユーザーには見逃せないアイテムとなりそうだ。
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