4月20日、ホンダはドイツにあるニュルブルクリンク北コース(ノルドシュライフェ)で、ホンダ・シビック・タイプRの性能評価のための走行テストを行い、FFモデルで最速(ホンダ調べ)となる7分44秒881という驚異的なラップタイムをマークしたと発表した。
ホンダは2022年9月に、スポーツモデルの本質的価値である『速さ』と官能に響く『ドライビングプレジャー』を両立した究極のピュアスポーツ性能を目指し、FL5型新型シビック・タイプRを発売。モータースポーツ界でも、グローバルに活躍するTCR車両の発売、スーパー耐久シリーズで2023年開幕戦で激戦のST-2クラスを制したほか、第2戦富士からはHRCからST-Qクラスの挑戦が発表、さらに2024年からはスーパーGT GT500クラスのベース車両に決定するなど、活用が進められている。
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そんなFL5型シビック・タイプRが、ニュルブルクリンクで7分44秒881という驚くべきタイムをマークした。これは2019年から制定された20.832kmでのノルドシュライフェ公式ルールでのFF車最速タイムとなった。2019年以前には、シビック・タイプRと最速を争っているルノー・メガーヌR.S.トロフィーRが7分40秒100を記録しているが、20.832kmのタイムでは7分45秒389で、これを上回った。ドライブしていたのは、ヘルメットからシビック・タイプR TCRで活躍するネストール・ジロラミと推測される。
このタイムを支えたテクノロジーとして、ホンダでは最高出力向上、冷却性能および排熱、空力性能向上、ブレーキ性能向上、またシビック・タイプRに標準装備されるミシュラン・パイロットスポーツ4Sのノウハウを活かしたミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2コネクトの共同開発を挙げている。
自らHonda R&D Challengeのドライバーとしてスーパー耐久にも参戦するシビック・タイプRの柿沼秀樹開発責任者は「世界中のシビック・タイプRファンの皆様へ」と題し、タイム更新にコメントを寄せた。
「シビック・タイプRは“Ultimate SPORT 2.0”をコンセプトに据え、己を超えるクルマづくりでタイプRにしかない『本質』の価値と、心に響く『官能』を磨き上げた、究極のFFスポーツを目指し開発しました。2022年9月の日本での発売を皮切りに、私たちの想像をはるかに超える驚きと喜びの声を、世界中の皆さまから数多くいただく中で、もうひとつ、私たちが果たさなければならない使命がありました。それは、“ニュルブルクリンクFF最速”を成し遂げることです」と柿沼開発責任者。
「先代シビック・タイプRから6年の時を超え、私たちがタイプRにかけた想いと進化の先に到達した新次元。ついにその称号を世界中のタイプRファンの皆さまにお渡しすることが叶いました。すでにお乗りいただいている方から、これからオーナーになられる方まで、私たちとともにその誇りを胸にしながらタイプRを愛し、そして満喫していただけることを心より願っています」
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