積算1万5204km 寒い朝に短くなる航続距離
先日、酷く冷え込んだ日があった。フォルクスワーゲンID.4 GTXに搭載されている外気温計は、マイナス4度を指していた。つまり、バッテリーEV(BEV)の航続距離が短くなることを意味している。長期テストとして、確かめるべき条件でもある。
【画像】日本でも販売開始 VW ID.4 GTX ボディ違いのID.3とID.5 バズとゴルフ GTIも 全142枚
AUTOCARの姉妹メディアでは、過去にBEVを10車種集めて冬季テストを実施している。同じ条件のもと112km/hと128km/hの定速で走らせたところ、航続距離が10%から20%ほど夏期より短くなるという結果が出ている。
そのテストには、フォルクスワーゲンID.4は含まれていなかった。しかし、プラットフォームやコンポーネントを共有する兄弟モデル、アウディQ4 eトロン 50スポーツバックが挑んでいた。
1度の充電で走行できた距離は323kmで、電費は4.1km/kWh。メーカーの公称値より、30%ほど良くない数字を残している。
翌朝、筆者は念のため毛糸の帽子をかぶり、厚手のコートを着てID.4に乗り込んだ。フル充電のID.4 GTXのシステムをオンにすると、359kmという航続距離が表示された。メーカーが主張するカタログ値は495kmだから、かなり短い。
とはいえ、長期テストを開始してからこれまでの平均の航続距離は、410km。これと比べれば、驚くほどの減少とまではいえないだろう。1割ほど短くなったに過ぎず、ロンドンまでの長距離通勤をしている筆者にも充分な長さといえる。
途中の寄り道も気兼ねない余裕
出発前、充電ケーブルを繋いだ状態でヒーターをオンにし、予め車内を暖めておけるのはとても便利だ。ID.4 GTXへ乗り込んだ時には24度が保たれており、以前の長期テストで乗っていた、レクサスUX 300eより快適に通勤をこなすことができた。
あのUX 300eは航続距離が短かった。離れたオフィスまで駆動用バッテリーの充電量を保つため、冬場にはヒーターをオフにして我慢しながら走っていたことを思い出す。暖かい日が早く来ないかと、待ち望んだものだ。
そんなレクサスも、航続距離を450kmへ大幅に伸ばした改良版を、先日発表している。こちらなら、そんな寒い思いをせずに済んだだろう。
ID.4 GTXの場合、一度の充電で自宅まで不安なく辿り着けるため、快適な車内温度を保
つことも気にならない。その余裕から、途中の寄り道もふらっと気兼ねなくできる。
フォルクスワーゲンは、長距離を安楽に走れるグランドツアラーのような特性を、GTXへ与えようと考えている。今のところ、BEVは内燃エンジンで走るモデルと比べて、ノンストップで到達できる距離は短いけれど。
スズメバチを踏んだ犬を緊急搬送
さて、筆者の愛犬が散歩中にスズメバチを踏んでしまい、足が腫れるというハプニングが先日起きた。急いで動物病院へ向かうことになったのだが、ID.4 GTXの荷室フロアは地上から500mm以上高い場所にある。
そこで、ぐったりした大型犬を持ち上げて乗せることが困難だと知った。空間自体は広いのだが。
ちなみに英国仕様の場合、通常のID.4 GTXにはパワーテールゲートを装備できない。GTX マックス・グレードにアシスタンス・パッケージプラスを組む必要がある。
ヒョンデ・アイオニック5などのライバルは、エントリーグレードでもハンズフリー・テールゲートを備える例が多い。大きな犬や荷物を抱えているような場合は、使い勝手で明らかな違いを感じるだろう。
ID.4 GTXのキーフォブには、テールゲートの開閉ボタンが付いている。しかし、慌てていると忘れがち。結局は開閉に片手が必要になる。
話題を戻すと、スズメバチを踏んだ愛犬はフロントシートの足もとへ横たわらせることに。シートを1番後方までスライドし、頭をダッシュボードへぶつけず乗れる空間が生まれた。
もちろん、荷室内のケージに入れて移動するのが最善の方法ではある。今回は出先での緊急事態ということで、やむを得ないと判断した。
積算1万7078km こすって外れたホイールアーチ
運転中にこすってしまい、目立った損傷はなかったものの、プラスティック製のホイールアーチが外れてしまった。固定用のクリップが駄目になったため、フォルクスワーゲンのディーラーへ預けることに。
その間の代車で来たのは、フォルクスワーゲン・ポロのRライン。小さく軽く、走りの変化が楽しい。
テストデータ
気に入っているトコロ
自宅での充電:自宅で電気を蓄えられることは、想像以上に便利だと思う。出先で充電することが、手間に感じてしまうほど。
気に入らないトコロ
ステアリングホイールのタッチパッド:反応が鈍く、操作しにくい。実際に押せるハードボタンへ戻してほしい。
価格
モデル名:フォルクスワーゲンID.4 GTX マックス(英国仕様)
新車価格:5万540ポンド(約808万円)
テスト車の価格:5万1225ポンド(約819万円)
テストの記録
電費:5.3km/kWh
航続距離:410km
故障:なし
出費:なし
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