もくじ
ー 184psのBMW i3s用モーターを搭載
ー 加速タイムはクーパーSと同等か
ー 英国での価格は約415万円になる見込み
184psのBMW i3s用モーターを搭載
ミニ初の量産電気自動車となるミニ・クーパーSEが、今年後半に予定されている正式発表を前に、ほとんどカモフラージュなしの姿で公道に現れた。
AUTOCARで最初にお伝えしたように、ミニ初の量産バッテリー駆動モデルは、パフォーマンスカーの伝統を反映し、クーパーのバッジが付けられたホットハッチになる見込みだ。ミニの3ドア・ハッチバックをベースに、184psを発生するBMW i3のモーターが搭載される。
以前はカモフラージュ姿でスパイ写真に捉えられていたが、今回は米国で行われた公式写真撮影の間に撮られたものと思われる。この写真によって、EV仕様ミニも標準モデルのミニに近いデザインになることが確認できた。
最も大きな違いは、閉じたフロントグリルと、黒いビニールで隠されたリア周り、そして新デザインのホイールだ。充電ポートは標準モデルのミニの給油口と同じ位置にあることもわかった。また、ユニオンジャックをかたどったテールライトはEVにも採用されるようだ。
加速タイムはクーパーSと同等か
ミニの3ドア・ハッチバックに使われているUKL1プラットフォームは、当初は完全電気自動車用に設計された物ではなかった。そのため、電気自動車化の技術を搭載するために改良が施されている。
184psのBMW i3s用モーターを搭載するということは、192psを発生するクーパーSの2.0ℓエンジンより少しだけ下回る。さらにバッテリーによる重量も増えるが、電動パワートレインの瞬時に発生する大トルクと、ギアチェンジが不要になることから、加速タイムは同じくらいになるだろう。
航続距離320kmほどになるリチウムイオン・バッテリーも、内部関係者の話によると、BMW i3から流用されるという。
英国での価格は約415万円になる見込み
クーパーSEの発表は、ミニの60周年に合わせて行われる予定だ。ミニはこの節目が、将来に向けた新型車を発表する絶好の機会であり、電気自動車はブランドのイメージに合うと考えているからだ。
小型EVが都市部の環境に適当というだけではない。電気モーターが発揮するパフォーマンスのキャラクター、すなわち俊敏なレスポンスと各車輪を個別にコントロールしやすいという特徴が、ミニに合っているというわけだ。
ミニは2017年に、ミニ・エレクトリック・コンセプトという形でEVを先行公開した。このモデルはスタイリング面においてもクーパーSをさらに改良したデザインになっていた。
しかし、市販モデルは標準モデルのクーパーSに、より近いビジュアルになるようだ。
各部に見られるエレクトリックの「E」の文字をかたどったトリムが、2台のホットハッチを見分ける視覚上の差違となる。今年下半期に発表されるクーパーSEは、英国では3万ポンド(約415万円)前後という価格で販売される見込みだ。
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