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【懐かしの輸入車 54】オペル ベクトラは高性能と実用性を両立した堅実なセダンだった

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【懐かしの輸入車 54】オペル ベクトラは高性能と実用性を両立した堅実なセダンだった

今から20年ほど前、新しい世紀に変わる頃。クルマに対する考え方も変わり始めていた。そんな時代の輸入車ニューモデルのインプレッションを当時の写真と記事で振り返ってみよう。今回は「オペル ベクトラ(3代目)」だ。

オペル ベクトラ(3代目:2002年)
ドイツ車の中でも、いかにもドイツ車らしいと言われる質実剛健なオペル。その主力車種である、ミドルサルーンのベクトラが3代目にフルモデルチェンジされた。ベクトラの魅力は、ドイツ車らしいというかオペルらしいというか、質実剛健なテイストを比較的リーズナブルな価格で手に入れられるところにある。だが、今回のベクトラは今までとは気合いの入り方がかなり違う。

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サイズ的には、従来型よりも全長は110mm長く、全幅は90mm幅広く、全高も40mm高い。ホイールベースも60mm延長されている。スタイリングも、従来型の柔和なデザインのセダンから、シャープな折れ線と張りのある面によって構成される、かなり大胆なものに大きく変化している。

インテリアも、劇的に雰囲気を変えている。まず印象的なのは、キャビンの広さ。サイズを拡大したおかげで室内幅は広いし、室内長の余裕を活かして座面の大きなリアシートを採用するなど、前後席ともリラックスできる空間となっている。幾何学シボ模様の樹脂、木目、クロームなど風合いの違う素材を多く使ったインテリアは高級感を演出している。フラットパネルとなったスイッチ類の仕上がり具合も良い。

日本仕様のエンジンは、今のところ2.2Lの直4 DOHCのみ。これはすでにアストラのクーペやカブリオなどに搭載されておなじみのユニットだが、回転フィールが滑らかかつスムーズに大幅改善された。トルク特性はフラットだが、大きくなったボディには少し下のトルクが物足りなく感じられる。一般道ではトルク変動が少ないので上級サルーンらしく滑らかに走ってくれるが、もう少し排気量の大きなV6あたりを搭載すればベストだろう。

ハンドリングは、コーナーでのロールは少なく、ステアリング特性もキビキビしていてスポーティだ。電動油圧式のパワステはやや重めで締まったタッチだが、これはけっこう好印象だ。従来型ではフットワークが重く感じられたが、ハイドロフォームで剛性を確保したサブフレームや、サスメンバーのアルミ化で軽く締まったものになったのが奏功しているようだ。

ただし、少しハードなコーナリングを試みるとリアが腰砕け気味に流れ出すのは気になった。もちろん、3チャンネル制御になったESPプラスが介入して即座に姿勢を安定させてくれるが、リアサスペンションのキャパシティはもう少し上げて欲しいところだ。

大きく豪華になった新型ベクトラは、メルセデス・ベンツ(Cクラス)、BMW(3シリーズ)、そしてアウディ(A4)といったプレミアム御三家のミドルサルーンに割って入ろうという意欲がヒシヒシと感じられる。細かい部分ではまだ熟成が必要だが、新型ベクトラはオペルの今後の展開に大きな期待を抱かせる進化ぶりを見せてくれたのは確かだった。

■オペル ベクトラ 2.2 主要諸元
●全長×全幅×全高:4610×1800×1465mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:1440kg
●エンジン形式:直4・DOHC・横置きFF
●排気量:2198cc
●最高出力:108kW(147ps)/5600rpm
●最大トルク:203Nm(20.7kgm)/4000rpm
●トランスミッション:5速AT
●タイヤ:215/55R16
●車両価格(当時):335万円

[ アルバム : オペル ベクトラ(3代目) はオリジナルサイトでご覧ください ]

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