高級車の乗り心地から本格的なスポーツ走行までを実現!
2020年2月14日(金)~16日(日)にインテックス大阪で開催中の大阪オートメッセ2020。SUBARU/STIブースには東京オートサロン2020に引き続き、「レヴォーグ プロトタイプSTI Sport」が鎮座していた。東京のときよりも低い段上に置かれ、その姿をより近くで拝むことができる。
次期型レヴォーグの驚くべき進化とは? 東京モーターショーで最注目だった1台をスバリストが徹底解説
初日が開場してまもなく、このクルマについて関係者にインタビューすることができたので、その内容をお届けしよう!
ーー次期レヴォーグ自体がまだ発売前にもかかわらず、早くもSTI Sportを展示する理由は?
「東京モーターショーでは『誰もが運転を楽しめるスバル車の未来』を表現したのですが、東京オートサロン/大阪オートメッセではレヴォーグというクルマを使って、スバルの『走りの未来』をさらに深くお伝えしたい、東京オートサロン/大阪オートメッセの場を考えると、ファンの方々に向けてSTI Sportを公開すればよりわかりやすくお伝えできるのではと考えました」。
「ただあくまでいつ発売する、などということではなく、レヴォーグにSTIがかかわったときにどんな進化を見せるかということを概念として伝えるために作りました。これは次期型レヴォーグの1グレードとしての導入を予定しているということを表しているのではなく、SUBARU/STIに今後どのようなことができるか、というものを具現化したコンセプトモデルです」。
ーー具体的にはどのようなパーツが装着されていますか?
「おなじみのSTIのバッジやフロントアンダースポイラー、サイドアンダースポイラー、リヤサイドアンダースポイラー、リヤアンダースポイラーを装着しています。フロントバンパー下部には現行レヴォーグSTI Sportにもついているシルバーの加飾が入っています。ホイールは専用のものを採用。リヤのマフラーカッターもSTIのロゴが入った大型のものになっています。加えてグリルのデザインも変わっています」。
ーー「レヴォーグ プロトタイプ」と「レヴォーグ プロトタイプSTI Sport」の機能に違いはありますか?
「レヴォーグ プロトタイプではエンジンが1.8リッターになることや、アイサイトの進化などをお話しましたが、このクルマではそれに加えて『ドライブモードセレクト』という機能を搭載しています。これはスイッチひとつで高級車のような上質な乗り味からWRX STIのようなスポーティな走りまでを1台で実現でき、ドライバーの思いにさまざまな形で答えてくれるというものです」。
「ただこの機能名称を伝えたいというよりは、やはりスバルが考えている『誰が乗っても運転が楽しいと思えるようなクルマ』を表現するために搭載したという思いの方が強いです」。
ーー東京オートサロンでは「辰巳監督が実際にこのクルマに乗り、その走りに感動した」というお話がありましたが、それはレヴォーグに限らず今後のスバル車がこのような形になっていくということでしょうか?
「具体的な道筋はまだお伝えできない部分もありますが、基本的にスバルの考え方としては、『ハンドルを握った誰しもが運転が楽しいと思えるクルマ』をいつまでも提供し続けていきたいというものです。スポーツ性能を持ちながら、ツーリングワゴンであるためSUVのような要素もあるレヴォーグは、スバルの数あるラインアップのなかでも代表的なモデルとして挙げられます。このクルマをベースに、各車種にそれぞれ際立てるべき領域をしっかり際立てていくという考えです」。
ーーではレヴォーグはいまスバル車のラインアップのなかでもキーであり、「もっともスバルらしいクルマ」といえるのでしょうか?
「スバルにはレガシィ・ツーリングワゴンから始まる、『より遠くまで・より早く・より快適に・より安全に』といった『グランドツーリング思想』があります。運転自体はもちろん、クルマで出かけること、その先でなにかをすることまでを含めて楽しめるクルマをスバルは作り続けてきました。それをレガシィ・ツーリングワゴンから引き継いだのが現行レヴォーグです。そういったことを考えるとスバルのグランドツーリング思想を体現するクルマ、スバルのクルマづくりに対する大きな考え方の中心にあるのはレヴォーグだと考えています」。
スバル車の未来を表現したという「レヴォーグ プロトタイプSTI Sport」。次期型に「STI Sport」グレードが用意されるというアナウンスではないとのことであったが、コンセプトではなくプロトタイプいう名が与えられているあたり、登場もそう遠くないのでは……と考えてしまうのは筆者だけだろうか? どんなカタチであれ、市販車への反映や今後のスバル車の進化に期待したい。
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