現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ある意味究極のスポーツカー!? モータースポーツベース車3選

ここから本文です

ある意味究極のスポーツカー!? モータースポーツベース車3選

掲載 更新 2
ある意味究極のスポーツカー!? モータースポーツベース車3選

■公道走行も可能なレーシングカーとは!?

 高性能なエンジンを搭載して、快適性や使い勝手よりも速く走ることに特化して開発されたモデルといえば、スポーツカーです。足まわりやブレーキも強化され、いかにコーナーを速く駆け抜けるかが試されます。

4000ccクラスの加速力! ターボ搭載の激速「マツダ3」が発売

 スポーツカーのさらに上をいくのがレーシングカーで、とにかく速く走ることだけを考えて開発され、公道を走ることはまったく考えられていません。

 そんなレーシングカーに近く、しかもナンバーを取得して公道を走ることができる市販車が存在。そこで、モータースポーツに参加するために作られたクルマを、3車種ピックアップして紹介します。

●トヨタ「86 RC」

 いまでは貴重なFRのコンパクトクーペ、トヨタ「86」は2012年にデビューしました。スバルと共同開発され、スバルブランドからは兄弟車として「BRZ」もありましたが、2020年8月に生産を終えています。

 外観はやや長めのフロントノーズにショートデッキと、正統派FRスポーツカーのフォルムで、ボリューム感のある前後フェンダーにシャープなフロントマスクが特徴的です。

 搭載されているエンジンは最高出力207馬力(MT車)を誇る2リッター水平対向4気筒DOHC自然吸気で、スバルが開発した「FB20型」をベースに、トヨタの直噴技術「D-4S」を組み合わされました。

 足まわりはフロントにマクファーソンストラット、リアにダブルウイッシュボーンを採用し、水平対向エンジンならではの「超低重心FRパッケージ」と相まって、優れたコーナーリング性能を発揮。

 そして、発売当初、86にはモータースポーツベース車である「86 RC」がラインナップされました。

 レース用に仕立てることを前提にエアコン、スピーカー、カップホルダー、バニティミラーなど、競技に必要ないものが撤去され、さらにバンパーは未塗装でホイールもスチール製となっています。

 価格は199万円(消費税込)と安価でしたが、エアコンを後付けすることができず、普段使いには厳しいストイックなモデルです。

 現在、86 RCはラインナップされておらず、中古車市場でも滅多にお目にかかれません。

●ダイハツ「ブーンX4」

 かつてダイハツはラリーやダートトライアルといったレースで、ライバルのスズキやスバルと競い合っていました。

 そのための競技車両として「ミラX4」や「ストーリアX4」、そして「ブーンX4」を開発。

 2006年発売のブーンX4は、ベーシックなコンパクトカーである初代ブーンをベースに、エンジンは936ccの直列4気筒DOHCターボを搭載。最高出力133馬力を発揮し、当時の同クラスではもっとも高性能でした。

 駆動方式はフルタイム4WDを採用してトランスミッションはクロスレシオの5速MTのみ。サスペンションも専用にチューニングされたものを搭載し、高い運動性能を誇っています。

 980kgという軽量な車体に133馬力の強力なエンジンを搭載したことで、パワーウエイトレシオは7.3kg/馬力と、まさにスポーツカーというべき値です。

 外観は標準のブーンに対して専用の前後バンパーやリアスポイラーが装着されていますが、派手さはなく控えめなデザインで、高性能さをアピールしていたのはボンネットのエアスクープくらいとなっています。

 ほかにもブーンX4専用の装備として、フロントに機械式LSD、インタークーラーを冷やすウォータースプレーなどがありました。

 グレードは通常のモータースポーツベース車のほかに、快適装備が充実した「ハイグレードパック」が用意され、普段使いとスポーツドライビングの両立も可能となっており、まさに「羊の皮を被った狼」を具現化していました。

 すでに販売を終えていますが、当時の価格(消費税込)はモータースポーツベース車で183万7500円、ハイグレードパックが204万7500円と比較的リーズナブルでした。

■いまも手に入るピュアスポーツカーとは!?

●マツダ「ロードスター NR-A」

 マツダは1989年に発売された初代「ロードスター」(米名「MX-5 ミアータ」)の頃からアメリカでワンメイクレースを開催し、日本でも2002年から「ロードスターパーティレース」を通じて、幅広くレース活動をサポートしてきました。

 そのナンバー付きパーティレースなどに出場するためのベース車が「ロードスター NR-A」です。

 外観はスタンダードなロードスターを変わらず、装備もエントリーグレードの「S」に準拠しており、エアコンやパワーステアリング、オーディオなどの快適装備や先進安全技術も充実。

 足まわりにはビルシュタイン製ダンパーを採用しリアスタビライザーが装着され、LSDや大径ブレーキ、ボディ剛性を高めるタワーバーの搭載など、走りに関わる部分は「RS」グレードと同等です。

 エンジンは他グレードと同じ1.5リッター直列4気筒で、最高出力132馬力と変わらず、トランスミッションは6速MTのみ。

 価格(消費税込)275万5500円と、Sグレードよりは15万円ほど高いですが、装備を考えると納得です。

 さらにオプションで、ロールケージやバケットシートなど、競技用部品が設定されています。

※ ※ ※

 モータースポーツベース車はほかにも、マツダ「マツダ2 15MB」やトヨタ「GRヤリス RC」が販売されていますが、かつてはホンダや日産、三菱、スバルなど各社がラインナップしていました。

 近年はスポーツモデルの減少や、メーカーが市販車ベースのモータースポーツへのサポートを縮小したことで、モータースポーツベース車は減っています。

 さすがにエアコンレスのクルマは厳しいですが、装備が簡素化された軽量なモデルなどはスポーツドライビングには最適で、サーキット走行も気軽に楽しめますから、そうした車両が少なくなったのは寂しいところです。

こんな記事も読まれています

マツダ「RX-8」じゃない斬新「ロータリースポーツカー」がスゴイ! リトラ風“奇抜ヘッドライト”&ガバっと開く“画期的ドア”採用! 謎の「エボルブ」とは?
マツダ「RX-8」じゃない斬新「ロータリースポーツカー」がスゴイ! リトラ風“奇抜ヘッドライト”&ガバっと開く“画期的ドア”採用! 謎の「エボルブ」とは?
くるまのニュース
高性能な「ディフェンダーOCTA」初の一般公開! 盛況のランドローバー公式イベントに“秘密兵器”あり!! 大都市の真ん中で「悪路走行」を満喫
高性能な「ディフェンダーOCTA」初の一般公開! 盛況のランドローバー公式イベントに“秘密兵器”あり!! 大都市の真ん中で「悪路走行」を満喫
VAGUE
【最終結果】2024年WRC第13戦ラリー・ジャパン パワーステージ後
【最終結果】2024年WRC第13戦ラリー・ジャパン パワーステージ後
AUTOSPORT web
トヨタ『ランドクルーザー』リコール…ドライブシャフト不良、走行不可能になる恐れ
トヨタ『ランドクルーザー』リコール…ドライブシャフト不良、走行不可能になる恐れ
レスポンス
スバルブルーのスポーティ&正統派コスチューム! SUPER GTで「SUBARU BRZ R&D SPORT」をサポートする「BREEZE」のメンバーをご紹介
スバルブルーのスポーティ&正統派コスチューム! SUPER GTで「SUBARU BRZ R&D SPORT」をサポートする「BREEZE」のメンバーをご紹介
Auto Messe Web
F1第22戦、ラッセルが今季2勝目、フェルスタペンは5位入賞で4年連続チャンピオンを確定【ラスベガスGP 決勝】
F1第22戦、ラッセルが今季2勝目、フェルスタペンは5位入賞で4年連続チャンピオンを確定【ラスベガスGP 決勝】
Webモーターマガジン
“プロフェッサー”プロストに肩を並べたフェルスタッペン。偉大なる「4度のF1チャンピオン」は史上6人目
“プロフェッサー”プロストに肩を並べたフェルスタッペン。偉大なる「4度のF1チャンピオン」は史上6人目
motorsport.com 日本版
アウディだけどポルシェが作ったRS2! 名車誕生のワケは「財政難のポルシェを救うため」の仕事だった
アウディだけどポルシェが作ったRS2! 名車誕生のワケは「財政難のポルシェを救うため」の仕事だった
WEB CARTOP
F1 Topic:4連覇に王手をかけたフェルスタッペン。タイトル獲得条件をおさらい
F1 Topic:4連覇に王手をかけたフェルスタッペン。タイトル獲得条件をおさらい
AUTOSPORT web
世界的に数字の入った車名だらけ! 数え歌的に車名で1から10まで数えてみた
世界的に数字の入った車名だらけ! 数え歌的に車名で1から10まで数えてみた
WEB CARTOP
【試乗】ボルボ XC90が大幅改良。「完全電動化への橋渡し」だけでは役不足だと感じる、新型の熟成度
【試乗】ボルボ XC90が大幅改良。「完全電動化への橋渡し」だけでは役不足だと感じる、新型の熟成度
Webモーターマガジン
[15秒でわかる]トライアンフ『タイガー・スポーツ660』…先進機能を多数搭載
[15秒でわかる]トライアンフ『タイガー・スポーツ660』…先進機能を多数搭載
レスポンス
約260万円! スバル新型「インプレッサ」発表に反響! 新色に「爆オシャブルー」採用したスバルの人気「5ドアハッチ」どんな人が買ってるの?「最新の納期」もまとめて紹介!
約260万円! スバル新型「インプレッサ」発表に反響! 新色に「爆オシャブルー」採用したスバルの人気「5ドアハッチ」どんな人が買ってるの?「最新の納期」もまとめて紹介!
くるまのニュース
教習所での路上試験で安全運転義務違反は何点減点されるのか?
教習所での路上試験で安全運転義務違反は何点減点されるのか?
LE VOLANT CARSMEET WEB
【MotoGP】経営悪化のKTM、レッドブルによる『救済』のウワサは否定。MotoGPへの影響懸念も「全ての参戦シリーズに残る」
【MotoGP】経営悪化のKTM、レッドブルによる『救済』のウワサは否定。MotoGPへの影響懸念も「全ての参戦シリーズに残る」
motorsport.com 日本版
まだ多くの日本人が知らないEVの「走る以外」のメリット! 東京都なら実質約3万円で設置できる「VtoH」とは
まだ多くの日本人が知らないEVの「走る以外」のメリット! 東京都なら実質約3万円で設置できる「VtoH」とは
THE EV TIMES
日本導入に期待! アウディのコンパクトクロスオーバー「A3オールストリート」に本国でPHEVを追加
日本導入に期待! アウディのコンパクトクロスオーバー「A3オールストリート」に本国でPHEVを追加
Webモーターマガジン
山本舞香さんがラリージャパン2024でトークショーに出演。特注のレーシングスーツ姿を初披露
山本舞香さんがラリージャパン2024でトークショーに出演。特注のレーシングスーツ姿を初披露
AUTOSPORT web

みんなのコメント

2件
  • GRヤリスRC欲しいなぁ。
    ディスプレーオーディオいらないし、何よりも安い!!
    でも、どうやったらナビやオーディオが装着できるのかわからない。
    あのトレイみたいな場所に設置できるんだろうか?
    何らかのキットがあればいいけど、公式HPにはそれが無い。
    2スピーカーは標準なのにね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

289.9368.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

29.8586.0万円

中古車を検索
ロードスターの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

289.9368.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

29.8586.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村