直線的デザインでの主張が頼もしかったクルマ
コレ、本当に市販するのか? 写真を見てそう驚いたのは筆者だけではないだろう。「サイバートラック」のことである。
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サイバートラックとは、いまや世界のEVマーケットをけん引するトップメーカーであるテスラ社が発表している、同社初のピックアップトラック。世間をざわつかせたのは、そのデザインだ。 まるで定規だけでデザインしたかのような、とにかく直線的でエッジの効いたシャープなスタイルは常識外れもいいところ。これを見て、誰が「このまま市販する」と思えるだろうか。しかしテスラはこのままの姿で、2022年から生産を始めようと進めているらしい。 さて、そんなサイバートラックを見て思い出したのは、日本にも直線的なデザインのクルマで流行ったものがあったなということ。もちろんサイバートラックほど前衛的ではなかったけれど、当時はそのスタイルに驚かされたものだった。というわけで今回は、80年代の直線的なデザインのスポーティカーを振り返ってみよう。
スバル・アルシオーネ(初代)
直線的デザインといえば、その代表格はなんといってもスバル「アルシオーネ」。1985年にデビューした初代モデルだ。
キャッチコピーは「4WDアヴァンギャルド」。わかるようでわからないキャッチだけど、アヴァンギャルドといえば「最先端」であり、スバル自身もいかに尖ったデザインと考えていたことがよくわかる。ある意味、筋がビシッと通った意匠だ。 当時としては空力的にも優れていて、0.29というcd値(空気抵抗係数)は日本車として始めて0.30を下まわる実力(デザインだけでなくアンダーフロアの形状なども含めてだが)だった。エンジンは水平対向で4気筒の1.8Lターボと6気筒の2.7L自然吸気。4気筒のATモデル(前期型はなんと3速AT!)はアクセルやブレーキ操作、そして雨天を検知するワイパーと連動して雨天時に自動的にFFと4WDを切り替える仕掛けを搭載している。6気筒モデルと後期型の4気筒モデルには、電子制御により前後のトルク配分を連続的に変化させる仕掛けが組み込まれるなど、見た目だけでなく駆動系にも相当凝っていた。
果たして、この初代アルシオーネ以上に直線的なデザインの国産車が、今後登場するだろうか?
三菱スタリオン
1982年にデビューし、翌年にはジャッキー・チェンが乗ってハリウッドデビューも果たしたスペシャルティカーが三菱「スタリオン」の初代モデル。このクルマもまた、直線的なデザインだった。 もっとも直線的に感じられるのはフェンダーの張り出しがないナローボディのモデルだが、デザインの完成度が高いと思えるのは1987年から国内投入されたワイドフェンダー仕様。シャープなボディに、いかにもなブリスターフェンダーとの組み合わせがたまらない。
市販車は後輪駆動だが、グループB規定に則ったラリー参戦用の4WDモデルも開発されている。
日産パルサーエクサ(初代)
直線的といえば、1982年に登場した日産「パルサーエクサ」も外せない。 お約束のリトラクタブルヘッドタイトを組み合わせたシャープなフロントは、コンパクトカーのクーペモデルでありながらスポーツカーやスーパーカーの雰囲気。日産のクーペ史上もっとも直線的なデザインと言っていいだろう。垂直に近いリヤウインドウにより、一見したところミッドシップのようなフォルムでもある。エンジンは1.5Lの4気筒。当初は自然吸気のみだったが、追ってターボも追加された。
日産スカイライン(R31型)
日産スカイラインにも直線的な四角いモデルが存在。その頂点と言えるのが、1985年に登場した7代目のR31型であることに異論をはさむ人はいないだろう。「都市工学です」というまったく意味不明のキャッチとともにデビューしたR31スカイラインは当初、販売絶好調だったトヨタ・マークIIの影響を大きく受けてハイソカー路線で展開。スポーティな雰囲気は封印された。 しかし、「そんなのスカイラインじゃない」というファンの期待にこたえる形で、2ドアクーペの追加とほぼ同じタイミングで4ドアにも用意されたのが「GTS」シリーズだ。
真骨頂と言えるのは、当時人気だった国内最高峰のツーリングカーレースで戦闘力を高めるために登場した「GTS-R」。外観の特徴となるリヤスポイラーまで、恐ろしいほどの直線デザインだった。
三菱デボネアV AMG
トヨタのセンチュリーや日産のプレジデントと同じく、ショーファードリブン車両として三菱が販売していたのがデボネアだ。1964年から22年間作り続けられたことで「走るシーラカンス」などと呼ばれた初代からバトンタッチされ、1986年に登場した2代目。このモデルもまた、直線的な四角いボディが特徴的だ。 この記事は「直線的なスポーティカー」をテーマにしているので、デボネアがスポーティカー? と疑問に思うかもしれない。しかし、このデボネアに「AMG」と名のつくモデルがあることを知れば納得していただけるだろう。もちろん、メルセデスと関連が深いレース系の会社にルーツを持ち、今ではメルセデス・ベンツの1部門になっているあのAMGのことである。 AMG監修による差別化はエアロパーツやアルミホイール、そしてサスペンションなどに留まるが、直線的なスポーティモデルとして記憶に残したいレア車だ。
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みんなのコメント
無理矢理過去のクルマを引っ張り出しただけの
クソ記事。