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アウディ 400ps/500Nmの5気筒エンジンを搭載した新型「RS3」【動画付き】

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アウディ 400ps/500Nmの5気筒エンジンを搭載した新型「RS3」【動画付き】

アウディ本社は2021年7月19日、A3シリーズの頂点に立つ超高性能スポーツモデル「RS3」を発表しました。アウディスポーツ社が開発したこの「RS3」は0-100km/h加速は3.8秒、最高速度290km/h、RSトルクスプリッター(後述)、セミスリックタイヤ、そして専用RSドライブモードを搭載し、セグメント最高レベルのドライビングダイナミクスを実現。競合するメルセデスAMG A45S 4MATIC+を凌駕する圧倒するモデルと位置づけています。

アウディスポーツ社のマネージングディレクターのセバスチャン・グラムズは、「第3世代となるRS3スポーツバックと第2世代となるRS3セダンは、日常ユースに適したプレミアムスポーツカーとして、公道でもサーキットでもスリリングなドライビングを提供します。この2台はRSの世界へのエントリーモデルであり、トルクスプリッターにより、コンパクトセグメントにおける究極のパフォーマンスを発揮しています」と語っています。

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5気筒エンジンと動力性能

新型RS3はこのセグメントで唯一となる超高性能2.5Lの直列5気筒スポーツ・ターボ・エンジンを搭載。2.5TFSIユニットは400ps/500Nmを発生し、最大トルクは2250~5600rpmという幅広い回転域で発生し、先代モデルより20Nmアップされています。この結果、RS3は、特に低速域の加速パフォーマンスが向上しています。

最高出力294kW(400ps)の発生回転数は5600rpmと、先代モデルよりも回転数が引き下げられ、しかも7000rpmまでそのパワーを維持します。新開発のエンジンコントロールユニットは、すべての駆動コンポーネントとの通信速度も向上させています。この結果、0-100km/h加速はをわずか3.8秒で。最高速度は250km/hに制限されていますが、オプションで280km/hに引き上げることも可能。さらにRSダイナミックパッケージとセラミックブレーキを装着すると最高速度制限は290km/hに達します。この加速性能、最高速度はクラス最高の数値を誇っています。

5気筒ターボエンジンは、7速デュアルクラッチ・トランスミッションと組み合わされています。このトランスミッションは超クイックなシフトチェンジとスポーティなギア比をが特長。エンジン点火順序は、1-2-4-5-3と独自のシーケンスが採用されたことで、特長的なサウンドを発生し、ドライバーを高揚させます。エキゾーストシステムには、可変タイプのフラップ制御システムが採用され、中間ポジションに設定することも可能になったため、サウンドの幅がさらに拡がっています。

サウンドの特性は、アウディドライブセレクト・ドライビングダイナミクスシステムで調整することが可能。例えば、ダイナミックモードおよびRSパフォーマンスモードでは、フラップがより早い段階で開き、エモーショナルなサウンドを奏でます。また、オプションのRSスポーツエキゾーストシステムを装着すると、5気筒エンジンの紛れもないサウンドがさらに強調されます。

トルクスプリッター

新型RS3は、アウディとして初めてトルクスプリッターを標準装備しています。これは、リヤアクスルのデファレンシャルや従来のリヤアクスル・マルチプレートクラッチパッケージに代わるもので、電子制御式のマルチプレートクラッチが左右のドライブシャフトに駆動力をアクティブに配分。

つまり、一般的なコーナリング時の内輪にブレーキを掛けるブレーキ制御のトルクベクタリングとは違って、積極的に外輪に駆動トルクをより多く配分してトルクベクタリングを行なうことが可能になっています。

これにより、駆動トルクは左右のリヤアクスルに理想的に配分され、スポーティな走行時のトルクスプリッターは、より大きな負荷がかかる外側リヤホイールの駆動トルクを増加させ、アンダーステアの傾向を大幅に軽減します。左コーナーでは、右リヤに駆動トルクを配分し、右コーナーでは左リヤに配分。もちろん直進時には、左右のホイールに均等にトルクを配分します。

この新開発されたトルクスプリッターはニュルブルクリンク北コースで徹底的に熟成、チューニングされ、このコースでコーナーのクリッピングポイントからコーナー出口に向かう間の俊敏性、コーナーからの脱出速度が大幅に向上することが確認されています。また路面状態も自動判定され、さらにドライブセレクト・システム、ESPと統合制御され、上級ドライバーから一般のドライバーまでそのメリットを活かすことができます。

ドリフトモードトルク配分

この新しいテクノロジーにより、サーキットでは車両を完全にコントロールした状態でドリフト走行することが可能になっています。この場合、トルクスプリッターは、すべてのパワーを左右いずれかのリヤホイールのみに伝達。各ホイールには最大で1750Nmのトルク伝達が可能です。

アウディは、ドリフト専用の「RS Torque Rear(トルクリヤ)」と呼ばれるモードを新設定。このドリフトモードでは、トルクスプリッターのトルク配分曲線が専用のセットアップに切り替わります。

サーキット専用に設計したRSパフォーマンスモードも、これまでにはなかった革新的テクノロジーです。このモードでは、RS3に初めて工場オプション設定されるセミスリックタイヤに合わせて、エンジンとトランスミッションの設定がされています。

この場合、トルクスプリッターはアンダーステアとオーバーステアを可能な限り抑え込み、ダイナミックでスポーティな走りを実現します。これらのモードは、アウディドライブセレクト・ドライビングダイナミクスシステムで選択できます。アウディドライブセレクトには、コンフォート、オート、ダイナミック、RSインディビジュアル、エフィシェンシーの各モードも設定されています。

スポーツサスペンション

標準装備されるRSスポーツサスペンションは、RS3専用に新開発されたダンパーとバルブシステムが装着されています。このバルブシステムにより、ダンパーは伸び側および縮み側ともに非常に敏感なレスポンス実現。これにより、このサスペンション・システムは、ドライビングコンディションに対して、これまで以上に迅速かつ効果的に適合できます。

さらに、アダプティブダンパーコントロール付きRSスポーツサスペンション・プラスもオプション設定されています。このシステムは、道路状況、運転状況、アウディドライブセレクトで選択されたモードに合わせて、ダンパーを連続的かつ個別に自動調整します。ダンパーの特性は、快適性、バランス、スポーツ性を重視した3つのモードが用意され、これまで以上に幅広い可変幅を持っています。

サスペンションでは、ホイールキャンバー角を大きくした結果、さらに正確なステアリングレスポンスとコーナリングフォースが向上。標準のA3と比較すると、新型RS3のフロントホイールには、約1度大きなネガティブキャンバーとなっています。

これを実現するために、ホイールベアリングが変更され、ロワウィッシュボーンのベアリングの剛性を上げて、ジオメトリー変更に対応しています。

リヤアクスルは、別体式のスプリング/ダンパー、サブフレーム、中空スタビライザーバーを備えた4リンク式を採用。A3、S3よりも剛性の高いハブキャリアは、トルクスプリッターによって発生する横方向の力の増加を吸収できるようにしています。リヤホイールのネガティブキャンバーは、A3比で約0.5度増加させています。

ダイナミック性能

RS専用プログレッシブステアリングは、操舵角に応じてギアレシオが変化し、操舵角が大きくなるとギアレシオが小さくなり、よりダイレクトになります。また、速度に応じたパワーアシストを提供し、アウディドライブセレクトを介して設定を変更することが可能。

RS3に新たに追加されたもう1つの機能は、モジュラー・ビークルダイナミクス・コントローラー(mVDC)です。この集中制御システムは、横方向の車体の動きに関連するすべてのコンポーネントからデータを取得し、それらのコンポーネントがより正確かつ迅速に作動できるように制御します。

mVDCは、トルクスプリッター、アダプティブダンパー、ホイールセレクティブトルクコントロールを同期させ、正確なステアリングと取り回しを実現。そのため特にワインディングロードにおける敏捷性が向上しています。

ブレーキは、強化された5気筒エンジンのパワーに合わせ、新開発の大径6ピストン・スチールブレーキが標準装備されています。また、380×38mmのフロント・セラミックブレーキがオプション設定されています。

このハイパフォーマンス・ブレーキシステムは、スチールブレーキよりもさらに10kg軽量です。内部ベンチレーション機能を備え、ドリル加工されたディスクのサイズは、フロントが375×36mm、リヤが310×22mm。このディスクは、先代モデルよりも大径になっており、より高い安定性を誇ります。

エアコントロールエレメントにより、ブレーキ冷却時間は20%短縮。これにより、ハードブレーキング中のピーク温度がより迅速に低下する一方で、ペダルフィールは一定に保たれます。さらに、ブレーキパッドの摩耗も減少します。

表面積が15%増加したパッドは、非銅材質になっています。スチールバージョンには、標準色のブラックに加えて、レッドがオプション設定されています。セラミックブレーキを選択すると、ブレーキキャリパーをグレー、レッド、ブルーから選択が可能となってます。

セミスリックタイヤも選択可能

デザインは、先代モデルよりもさらにダイナミックでパワフルになっています。フロントにはワイドなRSバンパーが装着され、デザインが変更されたシングルフレームには印象的なハニカムグリルが組み合わされ、大型エアインテークがコンパクトスポーツカーのエクステリアに豊かな表情を生み出しています。

RS3には、フラットなウェッジシェイプLEDヘッドライトとLEDテールライトが標準装備されます。どちらのシステムにも、ダイナミック・ターンインジケーターが組み合わされます。オプションでマトリクスLEDヘッドライトが設定されています。

ダークカラーのベゼルには、エッジのあるデジタルデイタイムランニングライトを内蔵。3×5ピクセルのLEDセグメントを採用し独自のライト形状になっています。ダイナミック・リービングホーム/カミングホーム機能が作動すると、左側ヘッドライトにはチェッカーフラッグが描き出され、ドライバー側にはRS3の文字が投影されます。走行中は両側にチェッカーフラッグライトが点灯します。

フロントホイールアーチ後方には、新たなデザインエレメントとして、人目を惹くエアアウトレットが新設されています。ブラックトリムのロワーサイドシルもデザインが見直され、大きく張り出したホイールアーチとともに、新型RS3ならではのデザインを生み出しています。

フロントトレッドは、先代モデルと比較して33mm拡大。スポーツバックは、リヤトレッドも10mm広げられました。RS3には、10-Yスポークデザインの19インチ鋳造ホイールが標準装備され、さらにレーシングカー的なデザインを強調しRSロゴが施された5-Yスポークホイールがオプション設定されています。

またアウディ史上初の試みとして、ピレリPゼロ「Trofeo Rパフォーマンス」のセミスリックタイヤをオプション設定しています。モータースポーツを連想させる装備としては、ディフューザーが統合されたRS専用リヤバンパーに加え、2つの大きな楕円形テールパイプを備えたRSエキゾーストシステムも特長です。

インテリアデザイン

インテリアも数多くのRS専用コンポーネントを装着して、スポーツ性を強調しています。12.3インチ・ディスプレイを備えたアウディ・バーチャルコクピット+が標準装備され、このディスプレイは、エンジン回転数をバーグラフで表示するだけでなく、出力とトルクをパーセンテージで表示することも可能。

オプションで、新しい「RSランウェイ」デザインのタコメーターが設定されています。このオプションが装着されている場合、滑走路を思わせる独特のスタイルで、通常とは反対方向に(最高値が手前、最低値が奥に)エンジン回転数が表示され、さらにアウディバーチャルコクピット+には、加速度(G)、ラップタイム、0-100km/h加速、0-200km/h加速、1/4マイル(400メートル)加速、1/8マイル(200メートル)加速の表示もできるよになっています。

RS専用のシフトインジケーター(マニュアルモードで作動)は、グリーン、イエロー、レッドと色を変えながら、まさにレーシングカーのように点滅して、理想的なシフトアップタイミングをドライバーに表示。10.1インチタッチディスプレイには、クーラント温度、エンジン温度、トランスミッションオイル温度、タイヤ空気圧が表示されます。また、RS3としては今回初めて、シフトライトインジケーターの他、各種情報をドライバーの視界内のフロントウィンドーに表示するヘッドアップディスプレイも設定されます。

どこまでもレーシーに

ステアリングホイールは、ボトムフラットの3スポークRSスポーツマルチファンクション レザーステアリングが標準装備されます。このステアリングには、高品質なダイキャスト亜鉛シフトパドルが装着されています。

デザインパッケージを選択すると、RSバッジに加えて、12時位置にストライプマーカーも装備。またハンズオン検知機能(静電容量式タッチセンサー)を備えたRSステアリングホイールも設定されており、これは円形デザインになっています。

どちらも、ステアリングホイールスポークの右側には、共通の新しいRSモードボタンが配置されます。このボタンは、アウディドライブセレクトモードのRSパフォーマンスまたはRSインディビジュアルモードを選択する場合や、前回設定したモードを呼び出したい時に使用します。どちらのRSモードを選択しても、インストルメントディスプレイとヘッドアップディスプレイがスポーティな表示となり、点滅式シフトインジケーターも表示されます。

カーボンファイバー製インストルメントパネルやRSエンボス加工が施されたRSスポーツシート、アンスラサイトのコントラストステッチも、レーシングカー的な雰囲気を生み出しています。

シート地には、RSハニカムステッチとコントラストステッチが施されたファインナッパレザーもオプション設定されています。ステッチカラーは、光沢ブラックとレッドに加えて、今回初めてグリーンも設定。RSデザインパッケージにもレッドとグリーンを設定し、組み合わせて利用することができます。

このパッケージには、コントラストステッチとRS刺繍が施された専用フロアマットとカラーエッジ付きシートベルトが含まれます。デザインパッケージプラスを選択すると、シートバックコーナー(肩の部分)にレッドまたはグリーンの装飾が付き、さらにエアベントにもアクセントカラーが用いられています。

この新型RS3スポーツバック、RS3セダンは8月半ばからヨーロッパで注文の受付が開始され、2021年秋に発売されます。RS3スポーツバックのベース価格は約780万円から、RS3セダンのベース価格は800万円からとなっています。また日本への導入時期は未定ですが、2022年内には登場すると考えられます。

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