2021年9月末に現行型のオーダーが終わり、新型への舵を切ったトヨタのノア・ヴォクシー。2021年1月に登場を予定する新型への期待が大きく高まっている。
これまでベールに包まれていた、新型のノア・ヴォクシーの車両概要が、筆者の取材で判明した。ライバルたちを圧倒する、脅威の進化を遂げた新型ノア・ヴォクシーの注目ポイントをお伝えしていこう。
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文/佐々木 亘、写真/TOYOTA、CG/ベストカー編集部
[gallink]
■ヴォクシーの車名は存続! 幅広いグレード展開でユーザー拡大を狙う
現行型トヨタ ヴォクシー。2021年4-9月期に通算3万1065台を登録し、ノアを実に約1万台上回る人気を持ついっぽう消滅の噂もあったが、新型でも車種として存続されるようだ
消滅するという話があったヴォクシーの車名は、新型になっても残ることがわかった。車種統合が進むトヨタで残る数少ない兄弟車は、これからもともにミニバン界を背負って立つ存在となる。
まずは、新型ノア・ヴォクシー発売へ向けた、今後のスケジュールからお伝えしていこう。11月12日~15日の間に、販売店スタッフ向けマニュアルが配信される。
予約注文の受注計上開始日は12月8日に設定された。そして待望の新型発売は2022年1月13日となる。
新型でもパワートレインは、ガソリンとハイブリッド(HV)の2種類を用意する。2022年1月6日から新型のガソリン車が生産開始となり、HVは3週間ほど遅れた1月27日から生産される。新車の納期も、予約段階から発表直後は、ガソリン車のほうが早くなりそうだ。
グレード体系は、標準ボディが上から「Z」・「G」・「X」の3種類、エアロボディが上から「S-Z」・「S-G」の2種類となる。ノアには標準ボディとエアロボディの両方が用意されるが、ヴォクシーはエアロボディのみの設定だ。
■第5世代ハイブリッドを搭載!トヨタセーフティセンスには新機能も追加
現行型トヨタ ノア。新型ではノア、ヴォクシーともにトヨタ初となる第5世代HVシステムを導入する
ミニバン・キャブワゴンにおけるカーボンニュートラルの実現を目指し、HVの販売を拡大させたいトヨタ。その足掛かりとして、新型ノア・ヴォクシーにはトヨタ初となる第5世代HVシステムを導入した。また待望のe-four(電動4WD)も設定される。
パワートレインは、ガソリンモデルがM20A-FKS型の2.0Lダイナミックフォースエンジン(最高出力169ps)を搭載、HVは2ZR-FXE型の1.8Lエンジン(最高出力137ps)がベースとなる第5世代HVとなる。
WLTCモード燃費はガソリンモデルで15.0km/L、HVでは23.6km/L(e-four 22.0km/L)を達成する予定だ。
安全装備では、最新のToyota Safety Senseを全車に標準装備する。先行者やカーブに対しての減速支援を行う「プロアクティブドライビングアシスト(仮称)」を新機能として追加した。
さらに高速道路上での渋滞時に、一定条件下で渋滞時の運転負荷を軽減する「アドバンストドライブ(渋滞支援)」を含む安全拡張パッケージをオプション設定する。
さらに、「トヨタチームメイトアドバンストパーク」をオプション設定し、ガソリン車ではセミオート、HVではフルオートでの駐車サポートを受けられる。またHVでは車外から専用スマホアプリで操作することにより、遠隔で駐車・出庫が行えるリモート機能も加わった。
■5ナンバー車は消滅! 新型は全車3ナンバーモデルで再出発
トヨタ 新型ノア(編集部が作成した予想CG)
新型ノア・ヴォクシーは、ミニバン初のTNGAプラットフォームを採用し、乗り心地の向上、クラストップレベルの室内空間の実現を果たした。
新型のボディサイズは全長4695mm×全幅1730mm×全高1895mmとなる。現行型より全幅を35mm拡大(エアロタイプは5mm縮小)、全高は70mm高くなり、標準・エアロタイプを問わず、3ナンバーサイズとなる。
室内ユーティリティでは、使い勝手を向上させたシートアレンジが加わる。2列目シートは横スライドなしの簡単操作で、ストレートロングスライドを可能にし、3列目シートはストラップ固定式を廃止し、片手で操作できるワンタッチロック格納を採用するようだ。
スライドドアの開閉と同時に格納式ステップが登場するオプションや、上級グレードには2列目オットマンやリアシートヒーターなどの快適装備を、パッケージオプションとして設定する。
「X」グレードを除く全車に8インチディスプレイオーディオを装備(メーカーオプションで10インチへ拡大可能)した。さらに、これまで販売店装着オプションだったナビ機能を見直し、センター通信型ナビ(コネクテッドナビ)を5年間標準付帯とする。
また、新しいオプションサービスとして、車内Wi-Fiを設定し、利便性の向上を図った点にも注目したい。
* * *
期待以上の大幅進化を見せた新型ノア・ヴォクシー。ライバルを圧倒するポテンシャルで、2022年の幕開けからスタートダッシュを決めてくるだろう。
ライバルのセレナ・ステップワゴンがどう動くのか、2022年はミドルサイズミニバン市場から目が離せない。
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みんなのコメント
本当は5ナンバーのままであればいいのにと思う。