新型車比較・ライバル車対決 [2024.04.25 UP]
ホンダ・WR-V vs ライバル ~ヤリス クロス/CX-3/クロスビー etc.~
ホンダのWR-Vが新たに加わったコンパクトSUVクラス。同クラスライバルをまとめてチェック!
《ヤリス クロス/CX-3/クロスビー/ロッキー&ライズ&レックス》
ホンダ・WR-Vの見どころチェック! 乗ってわかった走りの実力
●文:川島茂夫
実力モデルが強敵揃いのエントリークラスに殴り込み!《WR-V vs ライバル4モデル》
HONDA WR-V
価格:209万8800円~248万9300円
走りも実用性も近い
ヤリス クロスが筆頭ライバル
WR-Vは、SUVとしては最小サイズとなるエントリークラス。一昔前なら1~1.5ℓ級のスモール2BOX車に相当するクルマといっていい。実際、SUVだからという理由よりも、タウンユースにも使いやすい手頃なサイズに魅力を感じて選ばれるケースも多い。
今回比較する5車を見比べると、WR-Vとヤリス クロス、CX-3の3台が全長4.3m前後の1.5ℓ級、4m未満のクロスビーとロッキー&ライズ&レックスを1リッター級に分けられる。
一般的には、車体サイズも排気量も大きなWR-Vが有利と考えがちだが、そうならないのが面白いところ。リッター級の2車は軽自動車開発で蓄積されたスペース効率設計を用いることで、見た目のサイズ以上のキャビンスペースを持っており、WR-Vのキャビンの広さ、使い勝手の高さに十分対抗することができる。特にクロスビーは全高が1.7mを超えるなど、ミニバンに匹敵する高さのあるキャビンを実現している。キャビン容量の余裕ならば、この5車の中では最大級だ。
この2車に対するWR-Vのアドバンテージは、高速長距離適性に優れていることが挙げられる。
クロスビーはターボ&マイルドハイブリッドで動力性能の底上げが図られているが、それでも本領発揮は街中主体のタウンユース。フットワークも乗り心地を配慮したソフト路線と、WR-Vほど走り応えが楽しめるタイプではない。
ロッキーたちは、パワートレーンがターボ、ハイブリッド、NAの3タイプを選べ、価格レンジが広いことが魅力だが、小型軽量ゆえの落ち着きのない挙動が少し気になってしまう。タウンユースは無難にまとまっているが、高速長距離とは少し相性が悪い。
この2車とは逆に、WR-Vと走行性能で勝負できるのが、ヤリス クロスとCX-3だ。CX-3はオンロードのスポーティな味わいにキャラを振りすぎていて、乗り心地が硬め。ユーザーを選ぶタイプだが、高速ツアラーとしての資質に優れている。ヤリス クロスも同系統だが、こちらはもう少しマイルドな味付けだ。
ただ、CX-3はキャビンが狭いことが難点。比較5車の中でも最も余裕がない。後席も窮屈でレジャー用途にはあまり向いておらず、WR-Vほど万能型ではない。
一方、ヤリス クロスはWR-Vほどの余裕はないものの、実用的な広さを確保している。高速長距離もむしろ得意なタイプ。客観的に5車を比べた場合、WR-Vのライバル筆頭になるのは、強みの部分が近いヤリス クロスだろう。
TOYOTA ヤリス クロス
価格:190万7000~315万6000円
バランスの良い走りが魅力。WR-Vの強力ライバルとして君臨
ヤリスの名を冠しているが車体寸法は一回り大きく、キャビンを大きく採ったプロポーションの採用など、キャビン実用性を向上させたヤリスのハイトワゴン的な存在も兼ねる。パワートレーンは1.5ℓのガソリンNAと1.5ℓHEVが用意されているが、価格面でWR-Vと競合するのはガソリン車だ。
最も魅力を感じるのは走りのバランスの良さで、特に回転を抑え気味でも十分な力感を感じることができる動力性能は、1クラス上のモデルを思わせるほど。高速走行時のスタビリティの良さも魅力だ。ちなみにガソリン車の4WD性能はHEVモデルを大きく上回り、オン&ラフロードの走りのバランスがいいことも美点だ。
シンプルな実用車らしいレイアウトで、後席の余裕もそれなりに確保。撮影車のGRスポーツは、内装加飾もスポーティさが増している。
後席格納は前倒式だが、荷室床面との段差は少なめ。防汚処理などはされないが、奥行きも開口部の広さも十分合格点だ。
MAZDA CX-3
価格:227万9200~343万4200円
キャビン実用性は物足りないがオンロードツアラーとして魅力大
クラス唯一となるディーゼルターボをラインナップすることがアピールポイントだが、価格は280万円以上の設定。WR-Vと競合するのは227万9200円から設定される1.5ℓのガソリン車となる。
見た目も、走りも、スポーティ&スペシャリティ志向が強いことがCX-3の最大の特徴。このクラスではプレミアム感漂う内外装を採用していることも強みだが、スタイル優先のパッケージもあって、キャビン&荷室の実用性は今ひとつ。
ただ、操る手応え感がある運転感覚や引き締まった乗り心地など、オンロードツアラーとしての実力はいまだにトップクラス。走り視点でSUVを探しているユーザーにとっては魅力的な一台だ。
デザインやインテリアの質感は、申し分ないが、前席優先の設計もあって後席は手狭。特に足元まわりは余裕がないのがネック。
広さはショートワゴンに近く、このクラスとしては手狭な印象が否めない。格納時の奥行きもサイズほどの余裕は感じられない。
SUZUKI クロスビー
価格:194万1500~233万5300円
クラストップ級の広々キャビン。こなれた価格も見逃せない
ソリオのハイト系プラットフォームをベースに発展開発されたSUV。全長は3.8m弱ながら高い全高を活かすことで、ゆとりのキャビン空間を実現しており、クラス最大級の広さを持つ。後席もスライド&リクライニング機構を備えるなど、快適性も上々。こなれた価格もあって、タウンユースが中心ならばWR-Vとも十分に戦える魅力を持つ。
パワートレーンは1ℓターボ+モーターのマイルドハイブリッドを搭載。フットワークはタウンユースを重視したタイプになる。高速走行時など余力感や高速安定性が求められるシーンでは、WR-Vに少し及ばない印象だ。4WD車も選択できるが、システムは一般的なビスカス式。悪路走破性は生活四駆レベルに留まる。
カジュアルなデザインもさることながら、サイズ以上の広さも魅力。高めの室内高がもたらす開放感が大きな武器になっている。
荷室床面に防汚処理が施されるなど、レジャー用品の積載を苦手にしていない。広さはほどほどだが、実用性の高さはトップクラスだ。
DAIHATSU/TOYOTA/SUBARU ロッキー/ライズ/レックス
価格:167万7000~235万7000円/171万7000~233万8000円/182万~217万1100円
経済的で使える実用車燃費に優れるHEVがライバル
1.2ℓのガソリンNAとシリーズ式のHEV、1ℓのターボの3タイプのパワートレーンを設定。こなれた価格設定もあって、WR-Vの予算建てなら全モデルが競合関係になるが、1.2ℓ車は動力性能に物足りなさが否めず、ターボ車は4WD車限定というのがネック。実質的にライバルとなるのはHEVだろう。
HEVはトップクラスの燃費性能を武器にしており、ここがWR-Vに対して優位といえるが、サスチューンは短中距離用途のタウンユースに軸足を置いているため、走り視点ではWR-Vとは方向が異なる。
見た目以上に広々としているキャビンパッケージも売りのひとつ。シートアレンジ機能は平凡だが、広さは1クラス上のモデルと比較しても遜色ないレベルだ。
加飾は少しシンプルだが、前後シートの幅を十分に確保する実用的なパッケージを採用。後席の余裕も十分に確保されている。
後席シートは厚みがあるタイプだが、床面にデッキボードを配置することで、シート格納時の段差は低減させる工夫が盛り込まれている。
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みんなのコメント
「今時電動パーキングブレーキも、リアパワーゲートも四駆もハイブリッドも無いインド製安グルマ買ってどうしちゃったのかしら?」
「じゃがいもの煮っころがしでも差し入れしたら?」
とか周りが気を使ってくれるところかな!?