■さらなる加速性能を追求したパワーアップ
日産がハイブリッド・コンパクトカー「ノート e-POWER」に、モータースポーツで培った技術をもつNISMOがチューニングを施して人気を博した「ノート e-POWER NISMO」を登場させたのは、2016年12月のことです。
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そこから約2年の歳月を経て、より走りに特化したモデル「ノート e-POWER NISMO S」が9月25日に発売され、早速試乗する機会を得ました。加速性能に重点を置き、運転の楽しみを重視したハイブリッドとして開発された「ノート e-POWER NISMO S」は、いったいどんな走りを見せてくれたのでしょうか。
インテリアやエクステリアは、ほぼ「ノート e-POWER NISMO」そのままに、パワーアップした電動パワートレインによる圧倒的な加速性能を実現した「ノート e-POWER NISMO S」は、モータースポーツのDNAとe-POWERという最新技術が高い次元で融合を果たしています。
エンジン(発電機)の出力アップやリチウムイオンバッテリーの出力特性の変更、インバーターの最適化や駆動モーターの高回転化により、「ノート e-POWER NISMO」と比較して『最大出力25%UP』『最大トルク26%UP』ものパワーとなりました。
それにともない、もともと瞬発力に優れたモーター駆動による加速性能を大幅に向上させ、よりエキサイティングな走りに。新たなドライブモードも追加され、安定した走りからコーナリングの立ち上がりで強烈なGを感じるようなピーキーでスポーティな走りまで、ドライバーの意のままに楽しめる深い懐を持ったオールマイティな1台へと生まれ変わりました。
■パワフルな走りを求めるドライバーを満足させる1台
運転席に乗り込んでみると、オプション設定となるRECARO製専用スウェード調スポーツシートがレーシーな気分を一気に高めてくれます。
そして、アクセルを踏み込むと加速がスムーズなだけでなく、その静粛性にビックリ。ワクワクするようなその走りからは想像できないほど静かな室内に、走りを追求したファミリー向けコンパクトカーの理想の形を感じる事ができました。
また「ノート e-POWER NISMO S」に追加されたドライブモードである『Sモード(Bレンジ)』に切り替えると、その加速のスムーズさが一段と向上。よりクイックでダイレクトなアクセルレスポンスに変化し、クルマが思い通りに動いてくれる面白さを再認識できます。
この『Sモード(Bレンジ)』は一般道の徐行からの加速や、高速道路の合流などでアクセルを踏み込んだ時の加速で、とくにレスポンスのよさが感じられ、自分の意志とほぼ同時に加速してくれるその感覚は、コンパクトカーとは思えないほどのハイパフォーマンスです。
まさに、平日は買い物に行く足として実用性重視の奥様と、休日はワインディングで走りを楽しみたい旦那様の、両方が満足できる1台となっていました。
■より一層スポーティでパワフルな走りを求めるドライバーを満足させる1台
唯一、気になったポイントは実用性を重視した時のハンドルの大きさと重さです。もちろんパワーステアリングは付いていますが、レーシーな小径のハンドルは、女性の力だとちょっと重いかなと感じました。
その点について「ノート e-POWER NISMO S」開発担当の成田氏にお聞きすると、「ハンドルは基準車に比べて、重めにチューニングしてあります。いま我々が思っているスポーティさとは、ハンドルが少し重めでダイレクト感を重視しています。そういう風に味付けを変えていてNISMO Sも踏襲しています。確かに女性が運転すると重たいという意見もあるのかなと思いますので、今後考えていかなくてはいけない課題かもしれません」と話します。
ハンドルの重さなど細かな部分まで、スポーティな乗り味にこだわった今回の「ノート e-POWER NISMO S」。ぜひ1度、今まで感じた事のないワンランク上のモータードライブを体感してみてはいかがでしょうか。
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