現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 新型トヨタ・スープラのルーツを物語る車両型式の変遷

ここから本文です

新型トヨタ・スープラのルーツを物語る車両型式の変遷

掲載 更新
新型トヨタ・スープラのルーツを物語る車両型式の変遷

いくつかのアルファベットと数字で、車種名や年式などが特定できるので、クルマ好きの会話でちょいちょい登場する車両型式。最近新型の話題で盛り上がっているスープラは「A90」という型式ですが、歴代をさかのぼると、ルーツがセリカXXにあるのも有名な話。そんな背景もあり、スープラとセリカの車両型式が少々入り組んでいます。今回はそのセリカ&スープラの型式の変遷をさかのぼってみましょう。

 だんだら模様のカモフラージュも取れ、その姿形やスペックが公開された新型スープラ。プロトタイプのスペックや試乗インプレッションが記事が雑誌やネットで掲載され、新型を表す「A90」を目にする機会も多くなってきました。

テスラが、ついに最廉価モデル「Model 3」の予約受付を開始! 2019年後半には、日本の街を走る!!

 ですが、このスープラのことを表す「A」という記号、元々セリカのものだったんですよね。

 ご存知方も多いでしょうが、スープラは輸出仕様に付けられていた名前で、元々国内ではセリカXX(ダブルエックス)と名付けられたセリカの兄弟車でしから、セリカと同じ「A」でも違和感はないんですが、当のセリカ、今は生産されていませんがいつの間にやら型式が「T」に改名されました。(細かくいうとAの前にエンジン型式のアルファベットが付きますが、話がくどくなるので今回は触れません)

初代セリカは「A20/30系」

 で、本家セリカの型式をたどってみると、「ダルマ」と呼ばれた流麗なクーペボディの初代の型式が「A20」、その後追加された、今でいうところのハッチバックゲートを備えた「LB(エルビー)」なんて呼ばれかたもする「リフトバック」が「A30」です。

 ちなみに同時期に登場している“足のいい奴”「カリーナ」も同じ型式「A」ですから兄弟車だということがわかります。

二代目セリカの兄弟車として”初代スープラ”登場

 そして、1977年登場の二代目セリカ「A40/50系」の派生のスペシャルティモデルとして、翌78年に、直6エンジン(2000cc/2600cc/2800cc)を搭載した初代スープラである「セリカXX(ダブルエックス)」誕生となります。

三代目セリカ&二代目スープラ

 A60系セリカのエンジンは1600ccの2T-Gや1800ccの18Rなど4気筒。かたやセリカXXは引き続き6気筒(2000cc/2800cc)を搭載。

 そしてセリカとの兄弟関係はここまで。次のモデルチェンジでセリカとスープラは別の道を歩みます。

セリカのFF化に伴い型式が変わる

 1985年、国産車に訪れたFF化の波に飲み込まれ、この代でセリカはコロナやカリーナとともにFFへと姿を変えたものの、スープラはそのままFRを踏襲して1986年に登場。ここで誕生以来兄弟であったセリカXX(=スープラ)がセリカと決別します。

 この時にスープラの型式はそのまま「A」を引き継ぎ「A70」、FFセリカはシャシーを共用する新たな兄弟「コロナ」や「カリーナ」とともに「T」を拝命し「T160系」と名乗るようになりました。
ちなみに、この「T」は元々コロナに付けられていた型式です。

 ペットネームを変えながらも車両型式を引き継いだスープラと、名前はそのままに型式が変わったセリカというねじれ現象はここで発生したんですね。

 まあ、機械的な工業製品の類別につけられる車両型式ですから、機械的な継承をするスープラに型式が引き継がれるのは合理的でわかりやすいですが。

セリカはWRCで隆盛を誇った後に七代目でその歴史を中断

 その後セリカは「GT-FOUR」のWRCでの活躍が、記憶に残る四代目「T160系」、五代目「T180系」、六代目「T200系」と歴史を刻み、七代目となる「T230系」は1999年にデビューし、2006年の販売終了をもってお休み中。

 いつかスープラのように復活するのを期待したいですね。
 
 その際の型式は「T300系」でしょうか?

四代目の販売終了で途絶えたスープラの歴史が、再び始まる

 晴れて日本でも「スープラ」として登場した三代目スープラが「A70」、その後1993年に登場した四代目であり“先代”が「A80」。

 その「A80」の2001年の販売終了のから17年ぶりに新型が発表され、復活を果たしたのが新型の「A90」ということになるんですね。

 クルマ好きの読者には釈迦に説法だったかもしれませんが、車両型式って、家系図みたいで面白いですね。ご自身の愛車の型式を確認して、そのルーツを調べてみると意外な発見があるかもしれません。

こんな記事も読まれています

【このメルセデス500SECなんぼ?】今やチューニングカルト的存在 40年前のケーニッヒワイドボディ500SECの価格は?
【このメルセデス500SECなんぼ?】今やチューニングカルト的存在 40年前のケーニッヒワイドボディ500SECの価格は?
AutoBild Japan
レッドブル、フェルスタッペンのマシンに”大きなダメージがあった”と説明。しかし本人は気付かず?「僕としては変わった感じはしなかったけど……」
レッドブル、フェルスタッペンのマシンに”大きなダメージがあった”と説明。しかし本人は気付かず?「僕としては変わった感じはしなかったけど……」
motorsport.com 日本版
初代レオーネクーペや4WDのエステートバンなど…2024年春季スバルレオーネオーナーズクラブ渡良瀬ミーティング
初代レオーネクーペや4WDのエステートバンなど…2024年春季スバルレオーネオーナーズクラブ渡良瀬ミーティング
レスポンス
レイズの新世代スポーツホイール「NE24」に「ストロボデザインデカール」を配したモデルが登場
レイズの新世代スポーツホイール「NE24」に「ストロボデザインデカール」を配したモデルが登場
Auto Messe Web
癒やしの輸入車ツーリング旅は[ディーゼル+マイルドハイブリッド]上質なオールラウンダーで
癒やしの輸入車ツーリング旅は[ディーゼル+マイルドハイブリッド]上質なオールラウンダーで
グーネット
【特集:最新SUV「絶対試乗!」主義(6)】新型ランドクルーザー250を70や300と比較試乗してみたら、タフな走りの理想形が見えてきた
【特集:最新SUV「絶対試乗!」主義(6)】新型ランドクルーザー250を70や300と比較試乗してみたら、タフな走りの理想形が見えてきた
Webモーターマガジン
フェラーリ・デイトナの再来か? 新型スーパースポーツ「12チリンドリ」はV12エンジン搭載で830馬力!
フェラーリ・デイトナの再来か? 新型スーパースポーツ「12チリンドリ」はV12エンジン搭載で830馬力!
くるくら
ザウバー代表、サインツJr.との契約交渉を認める。しかし「まだまだ時間はある。ボッタスや周も含めて話をしている」
ザウバー代表、サインツJr.との契約交渉を認める。しかし「まだまだ時間はある。ボッタスや周も含めて話をしている」
motorsport.com 日本版
トヨタ『4ランナー』新型...最新技術と高い耐久性の両立
トヨタ『4ランナー』新型...最新技術と高い耐久性の両立
レスポンス
「なんじゃこりゃ?」といわれるのも仕方なし! クセ強すぎて一般人は受け入れ不可能なデザインのクルマ4選
「なんじゃこりゃ?」といわれるのも仕方なし! クセ強すぎて一般人は受け入れ不可能なデザインのクルマ4選
WEB CARTOP
ホンモノもあれば雰囲気だけの「なんちゃって」もあったなぁ……一時期プチブームになった「和製ユーロ仕様」の国産車5選
ホンモノもあれば雰囲気だけの「なんちゃって」もあったなぁ……一時期プチブームになった「和製ユーロ仕様」の国産車5選
WEB CARTOP
「し」はイメージ悪い? 車のナンバープレートで使われない「ひらがな」がある理由とは
「し」はイメージ悪い? 車のナンバープレートで使われない「ひらがな」がある理由とは
乗りものニュース
まもなく日本上陸! 650馬力のAWD高性能スポーツモデル 新型「アイオニック5 N」ってどんなクルマ?
まもなく日本上陸! 650馬力のAWD高性能スポーツモデル 新型「アイオニック5 N」ってどんなクルマ?
VAGUE
マイアミ勝利で疑い払拭! ノリス「自分が勝つ瞬間が来ることを心配したことはなかった」
マイアミ勝利で疑い払拭! ノリス「自分が勝つ瞬間が来ることを心配したことはなかった」
motorsport.com 日本版
零戦スタイルをまとったスカイライン! 地上の戦闘機には鹿児島育ちのオーナーの平和への願いが込められていた!! 【大阪オートメッセ2024】
零戦スタイルをまとったスカイライン! 地上の戦闘機には鹿児島育ちのオーナーの平和への願いが込められていた!! 【大阪オートメッセ2024】
WEB CARTOP
ノリスが悲願のF1初優勝「『ランド・ノーウイン』と呼んでいた人たちが間違っていたと、ついに証明できた」F1第6戦
ノリスが悲願のF1初優勝「『ランド・ノーウイン』と呼んでいた人たちが間違っていたと、ついに証明できた」F1第6戦
AUTOSPORT web
ボルボXC40が仕様変更。特別限定車として「プラスB3セレクション」も発売
ボルボXC40が仕様変更。特別限定車として「プラスB3セレクション」も発売
カー・アンド・ドライバー
出場停止近づくマグヌッセン、僅か5戦でペナルティポイント10加算「コメントしない方がいいかな」
出場停止近づくマグヌッセン、僅か5戦でペナルティポイント10加算「コメントしない方がいいかな」
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

499.5789.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

144.81730.0万円

中古車を検索
スープラの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

499.5789.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

144.81730.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村