今から20年ほど前、新しい世紀に変わる頃。クルマに対する考え方も変わり始めていた。そんな時代の輸入車ニューモデルのインプレッションを当時の写真と記事で振り返ってみよう。今回は「キャデラック CTS」だ。
キャデラック CTS(2003年)
キャデラックから、久しぶりのブランニュー モデル「CTS」が発表されたのは2001年のフランクフルト モーターショー。それから約1年半、いよいよ日本にも導入されることになった。
●【くるま問答】ガソリンの給油口、はて? 右か左か、車内からでも一発で見分ける方法教えます(2020.01.21)
ここのところ高級FFサルーンばかりを送り出していたキャデラックだが、今回のCTSはまったく違うクルマだ。そのスタイリングは、キャデラックの新しいデザインテーマ「アート & サイエンス」を具現化したという。全体的にエッジが効いていて、直線が効果的に用いられている。縦型ヘッドランプの目つきも鋭い。フロントの格子状グリルや伝統のエンブレムがなければ、キャデラックのクルマとは思えないだろう。
久しぶりの後輪駆動(FR)車だから、当然ながらプラットフォームも新開発で、「シグマ アーキテクチャー」と呼ばれるものが採用されている。エンジンは、ヨーロッパGMやオペルが採用していた3LのV6を3.2Lに拡大したものと、新開発の2.6L V6を設定。ちなみに、後者は日本やヨーロッパなどに向けたパワーユニットだ。トランスミッションは5速ATと、アメリカ車では珍しく5速MTも用意される。日本仕様にはどちらのエンジンも搭載されるが、トランスミッションは5速ATのみ。
エクステリアは独特のスタイリングだが、インテリアのデザインは比較的オーソドックスだ。ステアリングはウッドと本革のコンビ、ATのノブなどにもウッドパーツを用いているが、インパネまわりはプラスティッキーな印象が強く、あまり「キャデラック」らしくない。本革シートはホールド感も良くてスポーティだし、インパネまわりだけはもう少し頑張って欲しかったところだ。
新開発の2.6L V6エンジンはレスポンシブで小気味良い。低速からトルクたっぷりというほどではないが、十分以上な厚みを感じさせる。5速ATはアメリカ車ゆえ、マニュアルモードなどは備わっていないが、スポーティセダンを謳うなら設定してもらいたいところ。もっとも、本国仕様には前述のようにMTも設定されている。前後席とも乗り心地は良く、静粛性も高い。
3.2Lは、2.6Lよりもさらにトルクフルだ。2.6Lでも十分だと思われたが、3.2Lに乗り換えるとアメリカ車らしい余裕が感じられた。キャデラック本来のイメージには、こちらのほうが合っているのかもしれない。
ニュルブルクリンクで走りを鍛えたというだけあって、ボディ剛性は高く、ハンドリングも思ったとおりのコーナリングラインをトレースできる。印象としては、アメリカ車というよりもドイツのスポーティセダンのようだ。そう思わせるということは、キャデラックの意図は成功しているのだろう。
CTSは、ヨーロッパのEセグメント、つまりメルセデス・ベンツ EクラスやBMW 5シリーズをターゲットに開発された。パフォーマンス的には互角ながら、車両価格はライバルよりも安い。アッパーミドルの輸入スポーティセダンで、人と違ったモデルを探しているなら、キャデラック CTSは良い選択かもしれない。
■キャデラック CTS 3.2 主要諸元
●全長×全幅×全高:4850×1795×1460mm
●ホイールベース:2880mm
●車両重量:1660kg
●エンジン形式:V6・DOHC・FR
●排気量:3174cc
●最高出力:164kW(223ps)/6000rpm
●最大トルク:298Nm(30.4kgm)/3400rpm
●トランスミッション:5速AT
●タイヤ:225/50R17
●車両価格(当時):595万円
[ アルバム : キャデラック CTS はオリジナルサイトでご覧ください ]
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
ついにその瞬間がやってきた!!!!! シビックベースの70年代風GTカー[ミツオカM55]が限定100台800万円で販売!!!!! 即売必至か?
マジか…? 新制度導入で「車検」通らないかも!? 10月から始まった“新たな車検”何が変わった? 覚えておきたい「OBD検査」の正体とは
トヨタの「高級スポーティミニバン」がスゴい! 「走りが楽しい」反響多数!? 王道「アルファード」と異なる「個性」に注目! ヴェルは何が違う?
なんじゃこの「付け髭」感! デザイナーの意思をガン無視した「5マイルバンパー」はアリかナシか?
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
「タイヤの摩耗が早い」「買い取り価格は期待できない」EVにまつわる巷のウワサ6つの真実
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
ついにトヨタ「新型セリカ」復活!? 次期8代目登場か… 中嶋副社長「セリカ、やっちゃいます。」宣言! 会長も後押し!? ラリージャパンで語られたコトとは
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?