■その名はダイハツ「アルティス」
2019年12月18日、大阪市淀川区にある阪急線をくぐるアンダーパスの手前で、トレーラーの荷台のコンテナが高さ制限のバーに衝突し、積荷のコンテナが道路上に落下する事故がありました。落下したコンテナは後続のクルマに接触しましたが、けが人はありませんでした。
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大型のコンテナが道路上にある異様な光景を報道各社が報じていましたが、そんななか、一部のSNSでは事故に巻き込まれた後続のクルマが話題となっていました。なぜ、後続車が話題となったのでしょうか。
事故に巻き込まれたクルマは、ダイハツ「アルティス」。トヨタ「カムリ」のOEM車ながら、ダイハツではフラッグシップとなるセダンです。
報道各社の画像・映像を見る限り、事故に巻き込まれたのは先代にあたる4代目アルティス(V50N型の前期型)のようです。
内外装はエンブレム類が変更されている程度でカムリとほぼ同じですが、グレードは「HYBRID”G Package”」のみが展開されていました。また、カムリはグローバルカーとして世界中で販売されていますが、アルティスは日本国内専売です。
しかし見た目はフツーのセダン。事故による破損状況も、特筆するようなものではありません。一体何が話題になったのでしょうか。
それはこのクルマが非常に「レア」であるということ。というのもこのクルマ、販売台数がとても少ないのです。
アルティスの4代目前期型の販売期間は2012年5月から2014年9月で、この間の販売実績は合計395台(出典:マークラインズ株式会社)です。月平均(29か月)では13.6台となります。
395台のなかの1台が、トレーラーからコンテナが落下するという、珍しくも恐ろしい事故に巻き込まれたことになります。
また、現行の5代目となったのは2017年7月10日ですが、4代目アルティス(後期型)が販売されていた時期を含む2017年の販売台数は110台、2018年の販売実績は119台(出典:マークラインズ株式会社)です。2年で合計229台は、ひと月あたり9.5台となり、ひと月に10台売れていません。
SNSでは、「レアカー」「アルティス珍しい」というコメントが寄せられていたほか、「さすが大阪」「多分ダイハツ社員」「ダイハツ役員御用達」などのコメントも寄せられていました。
ダイハツは大阪府池田市に本社を置く企業のため、関係者のクルマである可能性は十分に考えられます。
■もう1台! ダイハツのレアカーとは?
そんなダイハツにはもうひとつ、レアなクルマが存在します。
「メビウス」と名付けられたそのクルマは、トヨタ プリウスシリーズのステーションワゴン「プリウスα」のOEM車です。
プリウスαでは7人乗り仕様も用意されていますが、メビウスは5人乗り仕様のみで、グレードも「S “L Selection”」「S」「S “Touring Selection”」の3グレードのみが展開されています。
アルティスと同様にエンブレム類は変更されていますが、装備内容やボディカラーなどはプリウスαに準じています。
2013年4月に販売が開始され、2014年11月にマイナーチェンジを実施、2017年11月の一部改良では衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」を標準装備。2018年の販売台数は86台(出典:マークラインズ株式会社)。2018年のひと月あたりの販売台数は7.1台ほどです。
ダイハツのレアなクルマとして「アルティス」を紹介しましたが、じつは、トヨタにも「アルティス」というクルマがあります。
正しくはトヨタ「カローラ」の東南アジア仕様につけられたサブネームが「アルティス」で、2019年9月3日にはトヨタのタイ法人が、新型「カローラ アルティス」を発表しています。
新型カローラ アルティスは月間2300台の販売計画を設定しており、レア度とは無縁なクルマのようです。
※ ※ ※
カムリとアルティスの外観上の差異はエンブレム程度なのですが、事故を伝える報道やSNSにアップロードされた画像から小さなエンブレムに注目し、アルティスであることを見極める人がいるということは、低販売車ながら話題性のあるクルマといえるかもしれません。
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みんなのコメント
いちいち騒ぐようなものでもない。
売ってるんだから買う人はいる。