現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 話題の軽EV2台は結構違う! 「日産サクラ」「三菱eKクロスEV」ドッチにするの問題は悩ましかった

ここから本文です

話題の軽EV2台は結構違う! 「日産サクラ」「三菱eKクロスEV」ドッチにするの問題は悩ましかった

掲載 14
話題の軽EV2台は結構違う! 「日産サクラ」「三菱eKクロスEV」ドッチにするの問題は悩ましかった

 この記事をまとめると

■日産と三菱の軽EV両車の違いを解説

「いま持ってるガソリン車に乗り続けるからいいや」が通用しない可能性……EV時代にエンジン派を襲う最悪のシナリオ

■日産は日産、三菱は三菱でキャラの違いを持たせているのが見所だ

■デザインだけでなく、ライフスタイルに合わせて選ぶというのも手段としてはアリだ

 両社の軽EVにはどういう違いがあるのか

 デイズとeKワゴンなどと同様に、日産と三菱の合弁会社NMKVの企画・マネジメントの下、リーフ、アリアで培った日産の電気自動車に代表される先進技術、そしてアイミーブ、アウトランダーPHEV、エクリプスクロスPHEVを送り出してきた三菱の電動化技術を結集して登場させた軽規格かつ軽自動車のゲームチェンジャーになりうる電気自動車が、日産サクラと三菱eKクロスEVだ。

 両車はプラットフォーム、タイヤ、EVシステム、その出力、シティコミューターと考えていいWLTCモード180kmの航続距離、充電時間、電制セレクターのデザイン、基本的な安全装備などはまったく同じ。グレードごとの価格もほぼ同等だ。

 デイズとeKワゴンがそうであるように、軽EVとしての恐ろしく静かでスムースかつ軽ターボの倍近いトルクによる圧巻の加速性能の素晴らしさ、軽自動車らしからぬ操縦安定性の高さ、乗り心地の良さも変わらないと考えていい。

 しかしだ、じっくりと両車を比較していくと、あえてデイズとはまったく異なるものが与えられたサクラのエクステリア、インテリアデザイン、eKクロスをベースにしたeKクロスEVのエクステリア、インテリアデザインは別にして、微妙な違いがあることがわかってくる。

「軽EV」という共通点があるだけで決して似た者同士ではない

 まず装備類の違いから説明すると、自宅での充電も可能な200V充電用のコードはeKクロスEVが標準、サクラはディーラーオプション(3m/5万6100円、7.5m/5万8960円、15m/6万3910円)だ。ちなみにeKクロスEVには充電コードのレスオプションもあり、マイナス1万9800円となる。

 エクステリアは、サクラはミニ・アリアのようだし、eKクロスEVはeKクロスほぼそのままと言っていい別物のデザインだが、グレードによって14/15インチが組み合わされるホイールも、デザインとともに仕様が異なる。サクラはX、Gグレードともにアルミホイールになるのに対して、eKクロスEVのPグレードはアルミホイールながら、Gグレードはスチールホイールとなる。

 インテリアは、そもそもサクラはまったくの新設計。布張りの面積も大きく、高級感たっぷりだ。そして、eKクロスEVはeKクロスをベースにしている違いがあり、インパネデザイン、メーター、センターコンソール、シートデザインなどもまた異なる。

 先進運転支援機能は日産がプロパイロット、三菱がマイパイロットと称するが(内容は同一)、サクラの上級Gグレードには標準装備。Xグレードにオプションとなる。

 一方、eKクロスEVはG、Pグレードともにパッケージオプションなのだ(SOSコールなど含む)。この件に関してeKクロスEVの開発陣に問うと、eKクロスEVのユーザーはあまり高速道路を走らないと推測されるため、高速道路同一車線運転支援機能のマイパイロットは二の次と考える一方、BEVにとって寒さは大敵のため、寒冷地仕様を優先した……とのことだった。それぞれの考え方の違いが面白い。

 なるほど、雪国でも人気の三菱らしい……と思わせてくれるのが、シートヒーター、ステアリングヒーター、ドアミラーの熱線、リヤヒーターダクトなどが含まれる寒冷地仕様がeKクロスEVには標準装備されること(一部はPグレードに標準、Gグレードにパッケージオプション)。

 EVシステム、64馬力の最高出力、19.9kg-mの最大トルク、そしてタイヤサイズもグレードによって同じだから走行性能は変わらない……はずなのだが、じつは違いがありそうだ。

 筆者はサクラGグレード、eKクロスEVのPグレードに公道試乗済みだが、同じ日、同じ道を走ったわけではないので断定はできないものの、高速走行時の静粛性で微妙な違いがあるかもしれないと踏んでいる。

 というのは、サクラに対してeKクロスEVはダイナミックシールドの分厚い顔つきを持ち、ルーフレールを装着しているため(ドアミラー形状は同一)、高速走行時の風きり音などでやや不利になると思われる。

 が、eKクロスEVで高速走行をしても、ガソリンターボ軽と比較すれば圧倒的に静かでスムースなEVならではの走りが実現されているから、サクラとeKクロスEVを2台所有して、毎日高速走行をする……ような人でない限り、どうということはないレベルの違いになるはずだ。

 両車の選択は、そうした主な装備類の違いに加え、エクステリアデザインで選択することになるだろう。ミニ・アリア的な存在感、先進感あるデザイン性を求めるならサクラ。

 大ブレーク中のアウトドアに軽EVで繰り出し、自然のなかを排気ガスなしで走り、静かにアウトドアを満喫したい人にはeKクロスEVがぴったりではないだろうか。いずれにしても、軽自動車の概念を変える、そして電気自動車そのものの商品性、手の届きやすい価格に大満足できる2台だと断言できる。

こんな記事も読まれています

新型[フリード]も真っ青!? [シエンタ]が一部改良! 装備がグレードアップ! 巻き返しを図れるか?
新型[フリード]も真っ青!? [シエンタ]が一部改良! 装備がグレードアップ! 巻き返しを図れるか?
ベストカーWeb
まさかの「V16」搭載“セダン”あった!? 6速MT×400馬力超え「最高級モデル」がスゴい! ド迫力「エラ」装備の斬新セダンとは何者だったのか
まさかの「V16」搭載“セダン”あった!? 6速MT×400馬力超え「最高級モデル」がスゴい! ド迫力「エラ」装備の斬新セダンとは何者だったのか
くるまのニュース
危険じゃない? バイクをレトロに変身させるヘッドライトバイザーとは
危険じゃない? バイクをレトロに変身させるヘッドライトバイザーとは
バイクのニュース
次世代EVなど23車種を発売へ、2030年までに…印マヒンドラ
次世代EVなど23車種を発売へ、2030年までに…印マヒンドラ
レスポンス
自動運転、乗用車には非現実的 仏ルノーが新方針 「レベル3以上」は公共交通機関へ
自動運転、乗用車には非現実的 仏ルノーが新方針 「レベル3以上」は公共交通機関へ
AUTOCAR JAPAN
激レアなホンダ「ライフピックアップ」を「NSX」のパールホワイトで全塗装! 総生産1000台少しの希少車をカスタムして楽しんでます
激レアなホンダ「ライフピックアップ」を「NSX」のパールホワイトで全塗装! 総生産1000台少しの希少車をカスタムして楽しんでます
Auto Messe Web
矢崎総業と東レ、リサイクルPBT樹脂を共同開発 ワイヤーハーネス用コネクターに適用
矢崎総業と東レ、リサイクルPBT樹脂を共同開発 ワイヤーハーネス用コネクターに適用
日刊自動車新聞
道路の真下には川があった!?  渋谷川の暗渠からその痕跡を見つける。
道路の真下には川があった!? 渋谷川の暗渠からその痕跡を見つける。
くるくら
損保大手3社、決算は最高益を更新、自動車保険料は値上げ検討[新聞ウォッチ]
損保大手3社、決算は最高益を更新、自動車保険料は値上げ検討[新聞ウォッチ]
レスポンス
覆面パト“装い”事故… 「パトカーもどきカスタム」どこからが違反? 過去には「白黒パトカー仕様」で検挙事例も
覆面パト“装い”事故… 「パトカーもどきカスタム」どこからが違反? 過去には「白黒パトカー仕様」で検挙事例も
くるまのニュース
これからさらに気をつけたい紫外線! バイクや人にどのような影響を与えるのか
これからさらに気をつけたい紫外線! バイクや人にどのような影響を与えるのか
バイクのニュース
プジョーの次世代EVは航続800km 、680馬力ツインモーター搭載…仏 VIVATECH 2024 出展へ
プジョーの次世代EVは航続800km 、680馬力ツインモーター搭載…仏 VIVATECH 2024 出展へ
レスポンス
デンソー、ルネサス株を売却 保有の半数以上 政策保有株の見直しで
デンソー、ルネサス株を売却 保有の半数以上 政策保有株の見直しで
日刊自動車新聞
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定「インド」の捉え方と日系サプライヤー進出の落とし穴
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定「インド」の捉え方と日系サプライヤー進出の落とし穴
レスポンス
スバル新型「4ドア・セダン」初公開! 進化版WRX S4!? 改良「水平対向ターボエンジン」搭載! SNSの反響は? 今週末に発表へ
スバル新型「4ドア・セダン」初公開! 進化版WRX S4!? 改良「水平対向ターボエンジン」搭載! SNSの反響は? 今週末に発表へ
くるまのニュース
世界初の量産ストロングハイブリッドバイク カワサキ「NINJA 7 HYBRID/Z7 HYBRID」発売日延期
世界初の量産ストロングハイブリッドバイク カワサキ「NINJA 7 HYBRID/Z7 HYBRID」発売日延期
バイクのニュース
マクラーレンF1、没後30年のアイルトン・セナに捧げる特別カラーリングを公開。黄・緑・青のマシンがモナコ駆ける
マクラーレンF1、没後30年のアイルトン・セナに捧げる特別カラーリングを公開。黄・緑・青のマシンがモナコ駆ける
motorsport.com 日本版
スバルは『レイバック』搭載アイサイトXなどを展示予定…人とくるまのテクノロジー展2024
スバルは『レイバック』搭載アイサイトXなどを展示予定…人とくるまのテクノロジー展2024
レスポンス

みんなのコメント

14件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

166.5202.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

60.5195.8万円

中古車を検索
eKクロスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

166.5202.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

60.5195.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村