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日産「セレナ」は新型の方が旧型より「愛犬家仕様」です! ドッグライフプロデューサーの忖度なしのジャッジです

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日産「セレナ」は新型の方が旧型より「愛犬家仕様」です! ドッグライフプロデューサーの忖度なしのジャッジです

ドッグフレンドリーなポイントが数多くちりばめられている

 6代目となった新型日産「セレナ」。日本を代表するMクラスボックス型のファミリーミニバンだが、モータージャーナリストにしてドッグライフプロデューサーでもある筆者は、先代を含め、なかなかドッグフレンドリーなミニバンだと、実際にわが家の犬たち(先代ではラブラドールレトリーバーとジャックラッセル)を乗せ、ドライブ旅行に何度も出かけた経験から、思っている。

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 そこで新型だが、じつは商品コンセプトやプラットフォームなどを先代から継承。パッケージングにしても、室内空間に関しては基本的に先代と変わらない。つまり、ぶっちゃけビッグチェンジされた最新のセレナと言ってもいいぐらいなのである(先進運転支援機能は飛躍的に向上している)。

ドッグフレンドリーポイント:マルチセンターシート

 そんな新型セレナのドッグフレンドリーポイントは、まず、セレナ伝統のマルチセンターシートにある。新型トヨタ「ノア」&「ヴォクシー」の場合、2列目キャプテンシートを選択すると、4代目の新型は中寄スライドができなくなり、セミベンチシート化は不可。

 しかしセレナは、マルチセンターシートによってセミキャプテン、セミベンチシートの両方のシートアレンジが可能。セミベンチシート化すれば、2列目席に大型犬を寛がせることもできるし、ハンモック状、あるいはバスタブ状のペットシート、ドッグベッドを設置しやすいのである。そのマルチセンターシートが、新型ではe-POWERモデルにも採用されているのもポイントだ(先代のe-POWERモデルにマルチセンターシートは設定なし)。

 また、乗員数が3~4名で、愛犬を3列目席に乗せなければならない場合でも、マルチセンターシートを1列目席部分までスライドしておけば、2-3列目席スルーが可能になる。2列目席ウォークイン操作なしで、愛犬を3列目席に迎えに行き、スライドドアから乗降させることができたりするから便利で安全だ。

ドッグフレンドリーポイント:2/3列目席天井左右のエアコン吹き出し口

 もちろん、ボックス型ミニバンならどのクルマにも付いている2/3列目席天井左右のエアコン吹き出し口もドッグフレンドリーなアイテム。犬は1年中、毛皮を着ているから、暑さや高湿度が苦手。最適温度は22度と言われているぐらいなのだ。

 2/3列目席天井左右のエアコン吹き出し口が付いていれば、愛犬がどの列、どの席に座っても、1年中、快適にドライブを楽しめるというわけだ。スライドドア部分のサイドウインドウにあるロールサンシェードもまた、車内温度の上昇を和らげ、犬が嫌がる外からの干渉を防いでくれる点で、ドッグフレンドリーなアイテムと言える。

ドッグフレンドリーポイント:デュアルバックドア

 極めつけのドッグフレンドリーポイントが、先代から継承された、国産ミニバン唯一のデュアルバックドアだろう。ガラスハッチだけ開くことで、車体後方にスペースのない場所でも、ラゲッジルームの荷物を出し入れすることができるアイデアだが、クルマを止め、アウトドアなどで愛犬と車内でくつろいでいる際に、車内に新鮮な空気を取り入れられる換気口にもなりえるのである。

ドッグフレンドリーポイント:オプションながら防水シート

 また、犬をクルマに乗せると車内の、というかシートの汚れが気になる愛犬家も少なくないはずだが、新型セレナにはオプションながら防水シート(ネオソフィール生地)が用意されている。これなら愛犬をそのままシートに乗せても汚れを気にせずに済みそうだ。

ドッグフレンドリーポイント:ハンズフリーオートスライドドア

 セレナ特有の、というわけではないが、ハンズフリーオートスライドドアも愛犬家にはうれしい機能だ。多頭飼いなど、両手がふさがった状態で愛犬を後席に乗せるためにスライドドアを開ける際も、足さばきでスライドドアを開閉できるから便利。

ドッグフレンドリーポイント:AC100V/1500Wコンセント

 もうひとつ、セレナとして初のドッグフレンドリー装備が、e-POWER車に用意される待望のAC100V/1500Wコンセント。前席とラゲッジルームの2カ所にあり、アウトドアや災害時に威力を発揮してくれる。同クラスではノア&ヴォクシーのHVにはあっても、最新のステップワゴンには用意されない装備である。

 ちなみに最新のエクストレイルはラゲッジルームの1カ所である。新型セレナの使い方、楽しみ方を大きく広げてくれる待望の初装備と言えるのは間違いないところだが、これも極めつけのドッグフレンドリーポイントだ。

 というのは、ドライブ先で愛犬と入れるカフェなどがなくても、眺めのいい安全な場所にセレナを止めれば、AC100V/1500Wコンセントにつないだコーヒーメーカーや簡易電子レンジなどを使うことで、車内外が「どこでもドッグカフェ」になるからだ。もちろん、災害時に、愛犬同伴で避難所に入れないケースでも、車内が愛犬同伴の電源付きマイ避難所になるというわけで、愛犬家と愛犬のシェルターとして活用できるのである。

ドッグフレンドリーポイント:車内の静かさ

 そして、走行性能もドッグフレンドリーだ。すでに発売されているガソリン車(試乗済みのFFについて)でも、エンジンを高回転まで回しても不快なノイズとは無縁。ズバリ、ノア&ヴォクシーよりずっと静かなのである。犬は聴覚に優れているから、車内の静かさは愛犬にとっての大きなドッグフレンドリーポイントとなる。

 e-POWERにもなれば、ガソリン車よりフロントで80kg、リアで20kg重くなるため、専用サスが奢られ、一段と重厚、しっとりとした乗り心地になる。段差の乗り越えでのショック、振動の軽微さ、収まりの良さがあり、カーブでの安定感、姿勢変化の少なさでも一枚上手。より上質で快適な乗り味にしつけられている。

 これもまた、車内でどこかにつかまれない犬にとってのドッグフレンドリーポイントとなるわけだ。ちなみに、ドライブモードを備えているが、筆者の場合、愛犬を乗せているときはエコモードを使うことが多い。新型セレナの場合、アクセルレスポンスと加速力がちょっと大げさなほど穏やかになり、車内でどこかにつかまれない赤ちゃんやペットを乗せ、のんびりと走るには、燃費も含めて適切だからである(もっとも走りやすいのはスタンダードモードだが)。

 というわけで、プロパイロットを含む先進運転支援機能も充実している新型セレナには、ドッグフレンドリーなポイントが数多くちりばめられている。愛犬家の愛犬のためのクルマの選択肢として、このクラスのミニバンとして、ホンダ・ステップワゴン(安定感、静かさ、こもり音のなさ、Honda Dogシリーズの愛犬用アクセサリーの充実度がポイント)とともに格好の選択肢と言えるだろう。

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