国際オートアフターマーケットEXPOに行ってきました
今週から始まるカーライフエッセイスト吉田由美の「カラフルカーライフ(CCL)」。その名のとおり、みなさまとわたしのカーライフに彩りを添えるような情報をお届けします。というわけで、初回となる今回は、2024年3月5日(火)~7日(木)の3日間、東京ビッグサイトで開催された「国際オートアフターマーケットEXPO」で気になった展示をレポートいたします。
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これからの注目は水素!?
私の好きなもの(?)のひとつに、展示会があります。海外モーターショーやCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)などに行きたくなるのはそのせいかもしれません。
「国際オートアフターマーケットEXPO」に行くのは初めて……というか、このイベントの存在を今回、初めて知りました(汗)。そこで今回はまず、「自動車メーカーの動向と自動車アフターマーケットへの影響~パワートレインの電動化がもたらすビジネスチャンス~」というセミナーを聴講するところから。
セミナーで伺った「カーボンニュートラルの圧力が水素市場を拡大させる」というのは納得です。たしかに先々週、同じく東京ビッグサイトで開催されていた「スマートエネルギーWEEK」でも水素・燃料電池エリアは前回より確実にスペースが広くなり、出展社も増えていて、水素・燃料電池の波がじわじわ押し寄せているのを実感したばかり。また、「EVはエコ商材ではなく、デジタル体験が牽引している」という最近の傾向も盛り込まれていたり。とても興味深い内容でした。
このショーで目に付いたキーワードは、「OBD」。「OBD(オン・ボード・ダイアグノーシス)」とは「車載式故障診断装置」のことで、2024年10月から新たにこのOBDを使った検査が導入されるため、現在、アフターマーケットの業界でトレンドのようです。
電気自動車がトラブルに見舞われたときの最新アイテム
そして私が気になったのは、電欠した電気自動車(BEV)へ緊急チャージする株式会社オリジンの「POCHA」。現場に駆け付けるサポートカーがBEVやプラグインハイブリッド車(PHEV)の場合は「POCHA V2V」というコンバーターを介して電欠車に給電します。
また、サポートカーがBEVやPHEVではない場合は、EVバッテリーの「POCHA LiB」から「POCHA V2V」を介して電欠車に給電します。たしかにBEVが増えれば当然、電欠車も増えることが想像できるため、これは気になりました。
またBEVやハイブリッド車(HV)など電動車の普及によって今後、さらに増加が懸念される「EV火災」の初期消火に有効なヨネ株式会社のファイヤーブランケット「CAR PRO X(カープロエックス)」の展示もありました。
電動車の火災が起きた場合、リチウムイオンバッテリーによる「熱暴走」が起きるため、放水での鎮火には時間と大量の水が必要となります。ノルウェーのBridgehill社製ファイヤーブランケット「カープロエックス」は、1500℃もの燃焼温度にも耐えられる炭素繊維グラファイトにシリコンをコーティングしたもの。これを出火場所に被せて鎮火させます。じつは2023年、愛媛県で報道陣向けに消火実験・訓練が公開されていたのですが、その際は参加することができなかったので、初めて実物を目にし、その効果のほどを確認いたしました。
アフターマーケットの世界でも電動化に対応する商品、しかも万が一のトラブルの際に役立つアイテムが増えてきていることを肌で感じてきました。これは裏を返すと、BEVが一般に普及し始めたということの表れとも言えますね。
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