新鮮でもあり、懐かしさも感じさせる足元国産メーカーでもリバイバルモデルが急増中
現代のドレスアップにおいて、一部のフリークから支持を得ているのが”クラシカル”なデザインをしたホイールです。これまでは造形に凝りまくったディスクデザインがウケていた傾向でしたが、近年は原点回帰と言いますか、どこか懐かしさを感じさせるデザインを持つホイールが、海外ブランドを中心に数多く発表されています。特に、そのシーンが顕著なのがインポートカー。輸入車のスタイルアップカー乗りが集まる一大イベント「af impスーパーカーニバル」では、ネオクラな世代のみならず真新しいインポートカーの足元でクラシカルなホイールを履いたクルマを数多く見ることができました。クラシカル系デザインのホイールに注目が集まる要因。そのワケを輸入車カスタムの専門誌「af imp(オートファッション・インプ)」の編集長、熊崎サンに聞いてみました。
「初代OZホイール」を現代風にリメイクした45周年記念モデル
「名作として圧倒的な知名度を誇る『BBS RS』などは王道ですが、リバレルという加工をしたとしても今の車両の車格に合わせるのは難しいですよね。そうなると古い車両を使うか、もしくはクラシカルなデザインで新たに今の車両にあうサイズを作るとなります。作り手側の感覚も、買い手側の感覚と一致しているのかと思います」。
つまり、古いモデルや廃盤となったホイールだと、いまのクルマに合うサイズがない。リバレルとは、本来メーカーで設定されないサイズを、愛車にあわせて分解加工して製作するというもの(2ピースや3ピース構造のみ対応)。加工費もワンオフということで新品ホイールが買えてしまうくらいの価格となるため、よほど愛着や思い入れの深いホイールならば別としてハードルはかなり高いと言えるでしょう。
「昔は履けなかった、買えなかったホイール。記憶に残っている”カッコイイ”が、いまのスペックで出てくるのならば、それを選びたいってことではないでしょうか。オーナーも40-50代のオーナーにとっては、昔懐かしいイメージ。20代のヒトは、親父が乗ってたよね……とか。ホイールメーカーが新製品として出すにあたっては、当然今の車両のデザインにもマッチしたアレンジが加えられているでしょう(意匠のコピーではないという意味合いもある)」と熊崎サンは話す。
続けて「ちなみにリバレルは、正直危険だよなぁと思っています。履いているカスタムユーザーも結構いるんですが、どう使われたかわからないリムとディスクを組み合わせるというのは、ちょっと抵抗がありますね」。
すなわち、クラシカルなデザインを持つホイールが増えてきた理由は、”古き良き”を求める人が増えてきたという背景があったからだと思われます。実際に「スーパースター」や「ワーク」「SSR」など、廃盤となったモデルをリバイバルして発売している日本のホイールメーカーも増えてきました(現代のクルマ用にリサイズ&リデザイン)。
どこか懐かしくも新鮮な香りを解き放つ「安全かつ安心なクラシカル系ホイール」。ここ数年のトレンドであることは間違いないようです。
(レポート:ちんサブ)
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