フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、ロシアGPの決勝レースでルイス・ハミルトン(メルセデス)と2番手のポジションを巡って争ったことを振り返り、アグレッシブな動きをしてハミルトンのレースを台無しにするようなことをしたくなかったと話した。
ベッテルは決勝レース前半にハミルトンよりも1周早くピットストップを行ったことで、2番手に浮上することに成功した。しかし、翌周にタイヤ交換を行ったハミルトンからプレッシャーを受けることになった。
ベッテル、メルセデスのチームオーダー批判せず「彼らはうまくやった」
彼は最初にハミルトンから仕掛けられた際に、スリップに入ったハミルトンをブロックした。だがハミルトンは、この時のベッテルの動きを『2回ラインを変えた』と無線で訴えた。この件は審議対象になったが、ベッテルにペナルティが科されることはなかった。
この後ターン4でもう一度ハミルトンからアプローチを受けたベッテルは、ポジションを守れずに3番手に後退した。彼はレース後、”ターン2でハミルトンを苛立たせるつもりはなかった”と明かした。
「ポジションを守ろうとして、ターン2の出口で妥協を強いられた」
「彼(ハミルトン)がどこにいるのかを確認するのがとても難しかった。長いこと彼が見えなかったけど、その後で彼のタイヤだけが見えた」
「どこかに彼がいることはわかっていた。でも彼をグラベルやウォールに押しやるような、最低なドライバーにはなりたくなかった」
「彼がどこにいたのか全然わからなくて、ある段階で降参しなければならなかった」
「ターン4の出口でポジションを取り戻すことができたかもしれないけど、進入で彼を先に行かせなければいけなかった。そうでなければ、どこかのタイミングでばかげたことが起きていただろう」
「ポジションを落とした時はハッピーじゃなかった」
オーバーテイクを成功させたハミルトンは、チームオーダーによってバルテリ・ボッタスと順位を入れ替えてトップに浮上し、今シーズン8勝目を挙げた。3位でレースを終えたベッテルとのポイント差は、これで50となった。
ベッテルは、もしピットストップ後にボッタスに抑えられていなければ、ハミルトンの前を走ることができ、これほどポイント差が開くことを避けられたはずだと考えている。
「(ハミルトンの)前に出てからすぐに、僕はバルテリのブレーキのせいで抑えられた。だけど僕は彼のトウを使えると思ったので、気にしていなかった」
「あの時、明らかにルイスは(ピットストップ後の)1周目に新しいタイヤの恩恵を受けていた」
「残念ながら2番手のポジションを手放してしまった。だけど、2番手を走り続けることができたかもしれないと思っている」
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