2021年からのシリーズ創設がアナウンスされている電動SUVによる新選手権『Extreme E(エクストリームE)』。その初年度シーズン開催候補地5つのうち4番目となる“山岳”ラウンドとして、ネパールが誇るヒマラヤ地域一帯が選出された。また、エクストリームEのドライバーズプログラム第2弾のリストも発表され、ネルソン・ピケJr.やジェームス・ロシター、ロイック・デュバルに加え、青木拓磨らも名を連ねている。
専用開発のフルEVオフロードレースカーを筆頭に、新機軸のメディア展開や開催地域での環境保護啓蒙活動など、革新的なモータースポーツ・シリーズとして構想が描かれるエクストリームEは、グリーンランド、アマゾン、サウジアラビアに続く4番目のシリーズ開催地をヒマラヤに決定。首都カトマンズから約250マイル(約400km)離れたネパールのムスタング地区に向かい、山岳ラウンドを開催すると発表した。
過酷な環境条件で争う新生電動SUV戦『エクストリームE』、“砂漠”ラウンドはサウジアラビアで
同地の海抜は9000フィート(約2750m)を超え、ドライバーとチーム、そしてバッテリーを含めたEVコンポーネントは大気の薄い高地での過酷な勝負を強いられる。
ABBフォーミュラE選手権に続き、このエクストリームEの創業者兼CEOを務めるアレハンドロ・アガグは、11月中旬にも同地を訪れ、ネパール観光大臣のヨーゲシ・バッタライとともに開催発表を行った。
「今日、我々はムスタング地方のヒマラヤ一帯中心地に立っている。エクストリームEは文字どおり世界最高峰のヒマラヤで開催される、最初のレースになることを発表する」と宣言したアガグ。
「このヒマラヤ地域も、革新的なEVオフロードレースに向け、信じられないほど壮大でユニークな地形と環境を提供してくれる。世界トップクラスのドライバーとチーム、そしてエンジニアと最新電動モビリティの技術開発にとっては、より効果的なテスト環境となるだろう」
ネパールは気候変動に対する脆弱性の点で非常にランクが高く、ヒマラヤ山脈は極冠(氷に覆われた高緯度地域)の外側に氷河がもっとも集中しているため、地球温暖化の結果、その氷の3分の2が失われる可能性があるという。
これで初年度2021年シーズンに向け、北極圏、熱帯雨林、砂漠、山岳と4つの候補地がアナウンスされたエクストリームEだが、残る“海洋(Ocean)”イベントの候補地も現在シリーズ運営部隊が現地調査中であり、もう間もなく発表される予定だ。
また、9月にもシリーズに参戦するドライバー候補のプログラムを公開したエクストリームEは、その第2弾となるリストも発表。このなかには初代フォーミュラE王者でありWWF(世界自然保護基金)大使でもある34歳のネルソン・ピケJr.や、大クラッシュにより両足切断というドライバー生命の危機に瀕しながら、見事カムバックを果たしたビリー・モンガー、日本からは“青木三兄弟”の次男でライダーの青木拓磨がリスト入りしている。
ピケJr.は「世界中で競争し、できれば毎日マシンをドライブして過ごしたいと思っている僕らのような人種にとって、持続可能性を押し広げるレースやチャンピオンシップほど魅力的なものはない。このエクストリームEは、その意味でも自らを限界までプッシュしたくなるシリーズだ」と意気込みを語った。
ブラジル出身でアマゾン熱帯雨林焼失のニュースにも心を痛めていたピケJr.は、気候変動や地球環境保護の啓蒙活動をシリーズの核に据えたエクストリームEへの参加に強い意欲を示しており、WWF大使としての役割も果たしたいと望んでいる。
「僕がフォーミュラEに参戦した当時から、多くのドライバーにとって、それは自動車産業の電化だけでなく、持続可能性を推進する必要性について教えてくれる重要な機会になった。世界で何が起こっていて、気候変動の結果がどうなるかの予測は誰にもできなかったし、今こそメッセージを広めることが僕の重要な仕事だとも感じているんだ」
このリストには、それ以外にも多くのドライバーが掲載され、ダカールラリーで優勝した最初のイギリス人であるサム・サンダーランド、スポーツカー耐久とDTMのスターで日本でも活躍を演じたロイック・デュバル、フォーミュラEとF1経験者のカルン・チャンドック、同じくF1&フォーミュラEドライバーのジェローム・ダンブロジオ、そしてフォーミュラEレギュラー勢からダニエル・アプト、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ、オリバー・ターベイに続き、2019年もスーパーGTで活躍したジェームス・ロシターらが名を連ねている。
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