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ヤマハ「トリシティ300」 お土産は産直野菜たっぷり!? ツーリングの実力を検証してみた

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ヤマハ「トリシティ300」 お土産は産直野菜たっぷり!? ツーリングの実力を検証してみた

■トリシティ300で都内から三浦半島へツーリングに行ってみた!

 2020年9月に発売が開始されたヤマハの新型「トリシティ300」は、前2輪でリーン(傾く)しながら旋回する「LMW(リーニング・マルチ・ホイール)」搭載車です。すでにラインナップしている兄弟モデル「トリシティ125」や「トリシティ155」に比べるとかなり大柄で、停車時に自立をサポートするスタンディングアシストも装備しています。

前2輪の3輪スクーター ヤマハ「トリシティ155」を原二の125と比べてみると?

 シート高は795mmとそれほど高いわけではありませんが、シート幅が広いので想像よりも地面が遠くに感じます。全幅は815mmと、特別幅広ではありませんが、都内の一般道で混雑していてもすり抜けはやめておきました。慣れれば意外と行けるかもしれません。

 首都高に乗り入れる際、合流車線が短い場所が多いので緊張しましたが、300ccクラスになったことで、トリシティ155に比べてパワーとトルク感が格段にアップしており、車両重量237kgの車体をグイグイ加速させてくれたので問題なく本線に入ることができました。

 首都高にはタイトなコーナーも多く、トリシティ300はフロント部が大きく重い印象があるので「ちゃんと曲がってくれるのかな?」と走る前は心配でした。慣れないうちはコーナー手前でかなり減速し、ぎごちない感じで走っていましたが、途中からフロント2輪ということを忘れて普通に乗ったほうがスムーズだということに気づきました。

 LMWという機構を信じて、特別な意識をせずいつも乗っているバイクと同じようにスッとコーナーに入っていくと、乗り手の意思通りちゃんときれいに曲がってくれます。これで、コーナーに関する不安は全くなくなりました。

 その後、首都高湾岸線から横浜横須賀道路を走りましたが、高速道路では「とにかく楽だな」というのが正直な印象です。たとえば横浜ベイブリッジの上など、横風が強い場所でも250ccクラスのスクーターよりはるかに安定しているので安心して走れます。また、大きめのスクリーンは防風効果が高く、首から下の胴体は風の影響がほぼありません。これならたとえ高速道路を長時間、長距離走ったとしても、普通の2輪よりかなり疲労は少ないだろうな、と感じました。

 さて、三浦縦貫道路の終点まで走り、下道を移動します。海沿いを走っている分には高低差もそれほどなく、フロント2輪であることを全く意識しないで軽快に走れます。内陸に入っていくと、けっこう高低差のある県道が現れますが、ここでも300ccクラスの余裕あるエンジンパワーでスイスイと丘を上って行けました。路面が荒れ気味の所でも、フロント左右のサスペンションがうまくショックを吸収してくれるので、かなり安心感があります。

 散策しつつ、キャベツ畑が広がる細い道を走ってみました。路面にはところどころ畑の土や砂が堆積していて、いかにも滑りそうで心配でした。しかし、砂の浮いたコーナーでも全く滑らず、難なくクリア。わざときつくブレーキを掛けたり、アクセルを大きめに開けてみても、車体はとても安定しています。

 苦手な場面は、極低速で曲がる必要のある細かい曲がり角などでしょうか。低速では重たいフロント部がグラリと内側に倒れこみそうになります。そんな時はある程度アクセルを開けつつ、左のブレーキを軽くかけながら曲がると車体が安定します。

 新たに採用された「スタンディングアシスト」機能は、スイッチひとつで自立をサポートしてくれます。これは観光スポット近くで道路が渋滞している場合や、長い信号待ちではとても便利で楽でした。ただ、フロント部が少し傾いていても自立するため、その状態で解除するとグラッと傾くので注意が必要です。

 車体を押して歩く場合にも普通の2輪車と違って、ハンドルを切った拍子にフロント部が急に倒れこみそうになることがあるので、慣れるまでは注意が必要です。ただ、エンジンを切ってもスタンディングアシストを作動させたまま取り回しが可能なので、うまく使いこなせば問題はなさそうです。駐輪に関しても、見かけからはかなりスペースを取りそうに思えますが、実際には中型スクーター以上大型バイク未満、といったところで、それほど気にしなくても大丈夫でした。

 ユーティリティ面でも、スマートキーシステムやアクセサリー電源ソケット、リアのブレーキロックを標準で装備しているなど、ツーリングに便利な装備が多くあって嬉しい限りです。

 そしてツーリングマシンとして最も注目すべきは、シート下のトランクが45リットルもの大容量である、ということでしょう。しかも、細長いものも収納しやすい形状になっているところがポイントです。

 三崎港にある観光施設「うらり」に立ち寄った際、おいしそうな産直野菜を見つけました。普段のツーリングでは積むスペースがなく、指をくわえて泣く泣く持ち帰りを断念することも多いのですが、今回は違います。気になる野菜を片っ端から購入し、シート下に収納してみました。

 結果は写真の通り「まだまだ積める!」「もっと買えばよかった!」です。とくに、葉っぱのついた大根や長ネギなど、長さのあるものをそのまま積めるのが嬉しい。この部分はトリシティ125/155と比べても大きなアドバンテージと言えます。レインウェアやちょっとした防寒具などを入れていてもかなり余裕があるので、逆にツーリング先でお土産を買い過ぎてしまいそうなのが心配なくらいです。

 総合評価として、トリシティ300はツーリングバイクとしてかなりの実力を持っているな、と感じました。

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