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「悪口が似合わない」日本で愛され続ける輸入車 メルセデス・ベンツCクラス&BMW3シリーズ

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「悪口が似合わない」日本で愛され続ける輸入車 メルセデス・ベンツCクラス&BMW3シリーズ

運営元:外車王SOKEN
著者 :柴太郎

クルマでスキーに行くのが、最高にカッコ良かったあの頃

極端にいえば「日本人、みんな大好き!」。そういう感覚で「悪口・酷評が似合わない」輸入車がある。メルセデス・ベンツCクラスとBMW3シリーズだ。そば派とうどん派に分かれるように、人により好みやとらえ方はさまざまだが、筆者はそう思う。



もちろん、「ここがイマイチ」という些細な部分はあると思うが、この2モデルは歴代を振り返っても「いいクルマだ」という言葉が似合う。



「日本で愛され続ける輸入車」シリーズの1回目はメルセデス・ベンツCクラスとBMW3シリーズの歴代モデルをいくつか取り上げ、「なぜ日本で愛されるのか」「悪口が似合わない理由」を探っていくことにしよう。



■運転がしやすく、好感が持てるメルセデス・ベンツ。それがCクラスである

▲冒頭から2代目Cクラスの登場。左のセダンを軸に3ドアハッチバッククーペ、ワゴンもラインナップ



先日、筆者は現行型メルセデス・ベンツCクラスに乗る機会があり、「あぁ、この質感、この運転感覚。Cクラスは変わらず、いいなぁ」とうっとりした次第。なによりいいのはサイズ感。全長が4755mm、全幅が1820mmと初代を思えば大きくなったが、昨今は国産車も輸入車も肥大化がかなり進み、いかんせんどのクルマもデカい。



その点、現行型Cクラスは「らしさ」がサイズ感にも受け継がれていると思う(ちなみに、初代モデルは全長4495mm、全幅1720mm)。



つまりは、大きすぎず運転がしやすい、好感が持てるメルセデス・ベンツということ。Eクラスなどクルマのステイタスとして上を見ればキリがないが、メルセデスとしての「ちょうどいい」「手頃感」が、初代モデルから日本人に愛されている理由のひとつだろう。



その手頃なサイズ感はCクラスの前身、190シリーズを引き継いだもので、サイズ的にはまさに正常進化。排気量によってはベンツ初の5ナンバー登録車ということで「小ベンツ」といわれもした190シリーズだが、それも親しみがあってこそ。かなりの販売台数を記録したのが、何よりの証といえる。



そして今、再びいいたい。「Cクラスを導きだしてくれて、ありがとう、小ベンツさん!」。



■「小ベンツさん」の生まれ変わりで誕生した初代C。小さいけどいいもの感あり!

▲今見ても凛々しさが滲み出る初代Cクラス。1993年の登場だ



メルセデス・ベンツ初代Cクラスは1993年の登場。190シリーズより全長が70mm伸びたこともあり、デザインがかなりブラッシュアップされた印象。それもそのはず、デザイナーはあのブーレイ氏。直線基調による存在感あるスタイルは、ブーレイ氏の成せるワザといったところ。



それに加え、全長拡大にともなって生まれた後席の広さと、直6、2.8Lなど吹きあがりのいいエンジン搭載が「いいもの感」を滲み出し、新たなメルセデス・ベンツを日本に浸透させていったと思う。そうそう、おむずび型のテールランプも新鮮だった。



2000年に登場したのが2代目モデル。下写真を見てのとおり、一にも二にも「ひょうたん型」のヘッドライトがなんたって印象深い!



▲Cクラス史上最大の冒険!? ひょうたん型ヘッドライトの2代目だ



好みが分かれる「ひょうたん型」ヘッドライト。2代目はスポーティさとエレガンスが開発コンセプトで、その表れのひとつなのだろうが、このデザインを採用したこと自体が斬新。自動車業界にかかわる編集者やライターがザワついていたことを今でも覚えている。歴代Cクラス史上最大の冒険といっていいかもしれない。



皮素材を減らすなど、内装の質感を下げたのも2代目の印象に残った出来事(後期型では品質改善された)。それでも日本でのCクラス人気は急激に落ちることはなかった。愛されていることの裏付けだろう。

なおBMW3シリーズに対抗するように、この2代目には3ドアハッチバックのスポーツクーペもラインナップされる(冒頭に写真で紹介)。筆者、個人的にコレ、好きです!



■Sクラスをギュッと小さくしたようなスタイル。風格を感じさせる3代目

▲大きくはないサイズ感でSクラスの雰囲気。人気定着は当たり前ですね



3代目Cクラスは2007年の登場。斬新な2代目とは打って変わり、オーソドックスなデザインとなり、どこか格を感じさせる佇まいだ。それもそのはず、当時発売されていたSクラス(W221型)と似たようなデザインで、特にヘッドライト形状やCピラーの作り込み。



いうなれば、Sクラスをそのままギュッと小さめにしたようなスタイル。全長4585mm、全幅1770mmは初代比較でも驚くほど大きくなっておらず、その親しみやすいサイズ感で「Sの雰囲気」とならば……文句のつけようもない。



後に直4、1.8Lターボが追加され、スムーズな加速ながら実燃費もいいと、日本でのCクラス人気を盤石にしたモデルといっていい。



そして4代目が下写真(2014年登場)。現行5代目が醸すデザイン・テイストはこの4代目からあり、4代目のキャッチコピーは「メルセデスの本気」。



▲現行5代目の雰囲気はこの4代目から放たれていたといっていいですね!



この世代からBlueTECエンジンを積んだディーゼルモデルやPHEVモデルがあるなど、ラインナップにも「本気」を感じさせた。加えて、ハッとさせる内装デザインや内装質感の向上、進化した安全運転支援システムなど、「セダンはCクラスに乗っていれば間違いなし!」という空気を作り出した。



この空気こそが歴代Cクラスの魅力で、「悪口や酷評が似合わない」ゆえんであると思う。



■Cクラスと双璧人気のBMW3シリーズも「悪口をいう人がいない」

▲バブル期景気で販売面も絶好調だった3代目3シリーズ。走りも定評あり!



前項までのメルセデス・ベンツCクラスと、日本で双璧人気を誇るのが同じドイツ車のBMW3シリーズ。こちらも、「悪口をいうのがひとりもいない」といっていいほど(推測ですが……)、歴代モデル、現行モデルともに鉄板人気だ。



BMW初代3シリーズの誕生は1975年。キドニーグリルに丸目ヘッドライトは2代目まで続き、次の3代目(1990年登場)からクルマの様相が変わった。それまでよりボディサイズがやや大きくなり、全長4210mm、全幅1698mmというサイズに(それでも5ナンバーサイズという部分に時代を感じますね)。



サイズ拡充は車内居住性をよくするためと衝突安全改善のためという目的だったが、3シリーズの価値やオーナーとしての所有欲を高めるものになったと思う。



ヘッドライトは丸目を活かした異形4灯で、特有の洗練されたデザイン。ボディサイドのプレスにも新鮮さを感じ、世界的に売れた世代である。もちろん、バブル景気だった日本でも、ほどよいサイズ感もあり販売面は絶好調。



直6、2.5Lディーゼルターボが搭載されるモデルもラインナップされるなど、「走りのセダン」として3シリーズが着実に日本に定着していったのがこの3代目からだろう。



■時にはワイルドさを見せるのが3シリーズの魅力。「駆けぬける歓び」はさらに進化!

▲4代目(上)と5代目モデル。4代目のヘッドライトデザイン、今見ると斬新ですね!



「駆けぬける歓び」は1998年登場の4代目3シリーズでさらに前へと進む。320から直6が搭載され、3.2Lモデルもラインナップ。ジェントルな側面はありつつも、ワイルドさを見せる走りに「このセダンの走りは凄い!」と驚き、うんうんと笑顔で頷いてしまう。



そう、3シリーズは「走りのセダン」を求めるユーザーの心を満たすクルマでもある。大きすぎない手頃なサイズに相応の価格ということもあり、これはもう「悪口」なんて誰もいえませんね。

波打ったようなヘッドライトデザインは好みが分かれると思うが、筆者は個性的なこのカタチは好きです!



その次の5代目は2005年登場。世代が変わるたびにボディサイズが少しずつ拡大されていく3シリーズだが、5代目でもその流れは変わらず。とはいっても全長4525mm、全幅1800mmとお手頃サイズは健在。それでいて、特に後席が広くなったことがトピックだ。



この全幅1800mmは、機械式立体駐車場の利用を踏まえた日本市場を考慮したそうで……。この計らい、嬉しいじゃないですか!



デザイン的に目がいくのがグリル。グリル内の縦バーが黒なら4気筒モデルで、クロームメッキなら6気筒モデルと、ユーザーにとってわかりやすいアイコンとなっている。「わかる人にだけわかればいい」というような大上段に構える感じでないのも、好感が持てる3シリーズなのである。



■直3、1.5Lターボで驚きを与える6代目。悪くいう部分が見つからない……!

▲キドニーグリルを巧みに生かし、時代が一気に進んだ顔になった6代目



「いいクルマだね~。悪くいう部分はどこにもないね」。2012年、登場したばかりの6代目に試乗しながら、仲間内でこう話したことを今でも鮮明に覚えている。そう、今回の企画発案のきっかけとなったモデルである。

まずはデザイン。それまでの世代から一気に飛躍した雰囲気に仕立てられた印象。伝統のキドニーグリルを巧く生かしたアヴァンギャルドさを感じるフロントデザインには、引き寄せられる何かを感じる。



さらに上質さあふれるシートに座りながら、狙ったラインどおりに走る動き。そして、高揚感をもたらせてくれる加速感。「こ、これが直3、1.5Lターボなのかぁ!!」と驚くしかない。それまでの排気量重視的な発想から地球環境を考えたものに一変した搭載エンジンとなったことが、6代目の大きな変革ポイント。



直6、3Lターボ搭載モデルもラインナップされているが、直3、1.5Lターボのエントリーグレードで驚きを与えることこそが、3シリーズというクルマの真の実力と魅力なのだろう。



メルセデス・ベンツCクラス同様、こちらも「悪口や酷評が似合わない」ですね!



[ライター・柴太郎/画像・Mercedes-Benz・BMW]



 



 

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みんなのコメント

25件
  • lov********
    国産のセダンやステーションワゴンが壊滅的な状況では、確かに妥当な選択肢だと思う。
  • win********
    W205,の後期モデルに乗っています。
    記事にある通り、サイズ感含めて、セダンであればこれに乗ってれば間違いないという出来です。
    取り回しも楽、長距離でも疲れない、最新の安全装備。国産セダンが全滅状態の中、安心して選べる1台だと思います。
    現行のW206も正当進化してますが、物理ボタンが減り、マイナートラブルが多いと聞きますので、改良された後期モデルが出るまで待ちます。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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